ロマンポルノ無能助監督日記・第30回 [森田芳光監督『ピンクカット太く愛して深く愛して』→『家族ゲーム』の伏線カットあり]

確か、小原宏裕組『Oh!タカラヅカ』の撮影の最中に、山田耕大から電話があって「次の森田(芳光)組やって欲しいんだわ、森田さんから金子の御指名あって」と言われたのじゃなかったっけな、ちょっとハッキリしないが、
「え〜、またモリタ入るの?」
と先ずは言ったであろう。
寺島まゆみ主演で『ピンクカット太く愛して深く愛して』である。
「なんで俺?」

セカンドは空いてれば即、目の前に入る組に就かせられるが、チーフとなると監督との“相性”が結構重要なので、機械的に割り振りされないよう制作調整部が采配するが、山田の電話は、それ以前の根回しみたいなものだ。

小原組が11/30にアフレコを終え、12/1に第一回編集ラッシュで、12/2に森田組ロケハンとは、ちょっと異例に忙しい。
チーフだったら、普通はダビングにも参加して、完成まで就く。
だから、このケースは、調整部が小原監督に、一言挨拶しなければならないし、僕も何か言わないとおかしい。
「ちょっと、森田組に就くことになりまして・・・」
すまなそうに言う。
「おお、いいじゃん、アイツ面白いよ」
とファンキーさんは気軽に送り出してくれた。チーフが仕上げに就こうが就くまいが気にしない人。

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