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【小説】一星欠けた あとがき
ぶっ殺す。
ヨクナイ言葉ですね、それ。
ぶっ殺す。
良くない言葉です、これ。
ぶっ殺す。
ヨクナイ言葉でしょうね。
でも。
そう思ったから、僕はヒトを殺さずに済みました。
でも。
そんなことばっかり言っていたら、
手で触れられる物はガサガサした手触りに
手で触れられない物はもっとガッサガッサになってしまう。
「ヒトと人は分かり合える生き物で」
「人は人を支えたがる生き物で」
「明日を信じられるのはヒトだけで」
「だから」
「良い言葉を使いなさい」
そんな言葉たちの裏に置かれたゴミ箱。
(からっぽってかんたんでしょう?)
(良い言葉に使われなさい?)
僕のゴミ箱は、簡単に倒れてしまう。
ゴミを掻き集めるのは、ガッサガサに荒れた手。