尽くしすぎてお母さんになってしまう女の話。
その実態は、『都合のいい本命彼女』である。
『都合のいい女』で検索すると
頭に
『本命彼女になれない』
とつくことが多い。
彼に呼び出されたらいつでも飛んでいき、身体の関係だけ持ってしまう。でも本命彼女になれない。そんな人たちの悩みが散見されますが、
筆者のわたしは、彼と3年以上絆を深めてきた本命彼女の側です。
しかし、わたしの性格と彼の怠惰さを持ってすれば
『都合のいい本命彼女』
は誕生するのです。
◯彼はなかなか連絡がつかない男。
対してわたしはいつでも連絡がつく女。
夜中であっても、寝ていても、通知に気づいてしまう。それに、気づくと無視できないのですぐ返事を返してしまう。
だから彼は好きなときにわたしと話せる。
でもわたしが連絡しても、彼は次の日にしか返事をくれないことがほとんど。
◯彼は体力がない。
普通の人よりすぐ疲れる彼。遊んでいても、一日の最後の方は半分寝てる。
昼間の人混みなんてもっての外。
デート中、自分が疲れても彼の体調を気にして飲み物を買いに走るわたし。
疲れてるようだから早めに解散してあげる。さみしいけど、彼のため。
◯彼は寝るのが好き。
お互い実家暮らしのわたしたち、外に出ないと会えない。
仕事帰りは疲れて寝ている彼、何もない休みの日にも寝ている彼。
一方わたし、彼より休みが少ないけれど、わたしの休みは彼のために空けてまずお伺いを立てる。
たまにしか会ってもらえないけど、会ったときはめちゃくちゃ愛されてるって感じられるから、我慢我慢。
◯彼はマッサージしてもらうのが好き。
久々に会えたと思ってもベンチで肩を揉んであげてることが多い。
肩凝りがつらいわたし。自分がつらくても彼を癒すために肩を揉む。
彼は感謝してくれるけど、疲れるからあまりマッサージし返してはくれない。
◯彼は食べるのが好き。
自分でお金払ってまではそんなに食べないけど、もらったものは何でもばくばく食べる。
わたしが作ったお花見弁当も美味しそうに食べてくれた。
一緒に食べてるものを
「後全部食べていいよ。」って言うわたし。
自分の食べてるものでも
「味ききたいでしょ?あげるよ。」
と言うわたし。
彼は喜ぶ。「そんなに俺のこと好き!?」って。
満更でもないわたし。
◯彼は優柔不断。
上司のプレゼント選びに悩んでいたら、何時間もかけて手伝ってあげる。そしたらとっても感謝してくれる。
でも用が済んだら次の日から連絡はいつも通り激減。
実はわたしも優柔不断。
わたしは頼らせてはもらえない。
◯彼はよく塞ぎ込む。
つらいことがあるとすぐ連絡してきて、わたしに話を聞いてもらって満足して寝る。
わたしがつらいとき、連絡はつかないけど。
ここまで読んで、なんで付き合ってるの?と思う人が多いと思う。
でも、皆さんは愛する息子が困っていたら放っておけますか?
そう、もはやわたしのマインドはお母さん。
自分に見返りがなくても無償の愛で世話を焼く、お母さん彼女なんです。
もちろんわたしも、上に書いたような彼の態度に、人並みに傷ついてます。
でも、こうなってしまったのには、きっかけがあるんです。
付き合い始めはすごく良くしてくれた彼。
彼が学生の頃はわたしも調子に乗ってすぐワガママ言ってたし、なんでこんなこともしてくれないの!とすぐ泣く面倒な彼女をやらせてもらってました。
でも社会人になった彼にそれを続けてしまった結果、一度別れを切り出されました。
彼のキャパではわたしは受け止めきれないと。
どーーーうしても彼のことが好きだったわたし。
彼女としてのあり方を考え、
そこから生まれ変わるんです。
元々部長や委員長をやるタイプだったこと、何より長女であること、世話焼きポテンシャルだけはめちゃくちゃありました。
彼がわたしを離したくないと思うように、彼の望む通りに動いてひたすら尽くす、過保護彼女になっていったんです。
その方法は見事に身を結び、彼は戻ってきました。
でも、それから今日に至るまで、彼は、お母さん彼女になったわたしに甘えに甘えて、何も努力しない男になってしまいました。
彼は楽がいちばん好きなんです。
そりゃあ今のわたしといたら楽だと思います。
・自分が疲れて面倒なときはいくらでも放っておける
・自分がさみしくて話したい時はいつでも話してくれる
・自分が誰とも遊んでもらえないとき誘ったら必ず来てくれる
・仕事も手伝ってくれる
・何をしても、しょうがないなあと許してくれる
・遠出したりデートを計画しなくても文句を言わない
・でも他の男のところに行ってしまわなさそうなぐらい俺のことが好きな女
この世の男性はきっとみんなわたしみたいな彼女がほしいでしょうね!
自分のことしか考えられない彼
彼の分まで考えてあげるわたし
損だと思うし、正直納得いってないです。
彼女なのにどうして、という思いももちろんあります。
でも彼に頼られたら放っておけない!
「やっぱり俺には◯◯しかいないよ〜〜」
が聞きたいために、彼のもとに駆けつけます。
ほんとはわかってます。
納得いかないまま、彼を甘やかしてしまうわたしが一番悪い。
子育てで言えば失敗です。
でもわたしが彼を放っておいている間に、彼が別の寄生先の女を見つけて世話を焼いてもらっていたら、わたしは嫉妬に狂うだろうと思う。
そうなったときの苦しみを考えると、次に踏み切れないですねえ。
彼がわたしを頼ってくるのが好き。
彼を、わたしがいなくなったら何もできない男に育てあげたい。(自分でもこわい)
もっと幸せにしてくれる人はいるだろうと思う。
わたしも、冷静に考えたら、何してんだろうと思う。
でもどれだけひどいことをされても、彼のことを嫌いになれない。
だって、わたしはお母さんなんだから。
そして、そんな彼を受け入れて包み込んであげる自分が好きなんだとも思います。
未来のわたし、今のわたしを笑い飛ばせるような強い良い女になってますか?