歩くクローゼット化計画
令和という新元号が決まり、2020年を迎え、世間が東京2020と騒ぎ立てている中、ファッション界の風雲児ことシューマイガールは新たなファッションスタイルの確立を虎視眈眈と狙っていたのである。
1970年代からファッションの流行はそれまでとは大きく変わりニューヨークではカルバンクライン、ミラノからはアルマーニ、と現代でも人気のブランドの多くが台頭していった。そこから現代に至るまで流行というものは生まれては消えて、そしてまた生まれては消えと壊れたCDの如くファッションカルチャーというものは繰り返している。
こと日本でも1970年代からヒッピーやボディコン、アムラーそして原宿系などさまざまな外的要因から流行が生まれ現在に至るまで多種多様なファッションカルチャーが誕生していった。しかし、こちらも流行は繰り返すもので、今になってヤマンバ今になってボヘミアンなど過去の文化が逆にオシャレと提唱し(逆にの意味がわからないが)少しの変化はしているものの、この半世紀において画期的且つ大胆な"変革"というものがファッション業界ではなされていないのではないかと考える。
そこでファッション界の超新星爆発ことシューマイガールはファッションにおいての新たな価値の創造に着目しこれまで人類が到達し得なかった頂へ登ることに挑戦したのです。
さて、突然ですがリバーシブルという言葉を皆様はご存知でしょうか?はい、正解です。
裏返しても使える(裏面も表面と同様に、又は異なった見た目や機能で使用できる)、両面仕立ての衣服や布。(Wikipediaより引用)
といったように一見なんの変哲もない衣服があら不思議、裏返して着用しても別の衣服として使用できるわけです。
そして地球という限りなく奇跡に近い確率で誕生した惑星に、約400万年前よりアウストラロピテクスとして生を受け現代の我々人間へと進化を重ねる過程の中で誰しもがリバーシブルが複数衣類の限界だと考えてきました。しかし、その固定概念を切り捨て、ベルリンの壁崩壊とともに東ドイツと西ドイツが統一されたことを思い出さんとする程の大きな"変革"を起こそうとしているのです。
その名をクォーターブルとする。
この名前から何を発明したのか、勘の良い方なら容易に想像できるだろう。
そう、リバーシブルという限界を超えたクォーターブルは1着で4つの役割を兼ねた衣類のことなのです。かのアーノルドシュワルツネッカーですら、映画俳優、ボディビルダー、州知事と3つの役割までに留まっている中、ファッション界の撃鉄ことシューマイガールは世に銃弾(クォーターブル)を弾き出したのである。
早速だがクォーターブルの紹介から入ろう。
まずクォーターブルとは、説明した通り4つの着回しが可能な衣類である。
一見、衣類が乱雑に置かれているだけの写真に見えるかもしれなが、これがクォーターブルであり、"超多目的衣類"という新しい概念が生まれた瞬間なのである。
そしてこのクォーターブル第一号が持つ役割として4つの実例を挙げていこう。
1.カフェや喫茶店で悠悠自適に過ごす
現代人はカフェが好きだ。何かあればカフェだ。そんな現代人にはマストだと考えこの1着。恐らく取引先からの電話であろう。彼の朝はここから始まっていくのだ。
2.スポーツをして健康的に過ごす
朝コーヒーを楽しんだ後は週に一度のバスケで一汗流そう。そう言って1人でコートへ立つ彼の姿は非常に凛々しいものであった。休憩中バスケ部員が練習に励むのを過去の自分と照らし合わせながら感慨深い思いに耽っている彼であったが、周りからしてみればなぜこの人はジーパンを履いてバスケをしているのだろうと甚だ疑問だったかもしれない。
3.性なる夜を過ごす
夜になり理解を深めたものと一夜を過ごす。そんな時にもクォーターブルは活躍する。
彼はシャイな人間だ。そんな彼は、「こういう場に誘う時は常に1つはふざけたテイストを持ち合わせて誘いますね」と言う。皆さんの中にも同じ思いを持っている方は少なくないのでは?ただどういう手法を使っていいか分からない。そんな方のために、交尾に勤しむ2頭の牛を用意。この服装であればポップ且つストレートに女性へ気持ちを伝えることができる。なぜ彼がホテルの前で仁王立ちしているのかは不明だが、彼の子牛も又、仁王が如く直立しているのは言うまでもない。
4.自宅でゆっくり過ごす
充実した1日を振り返り物思いにふけるのも良し、マイリストに保存してある映画やドラマを見るのも良し。そんな気兼ねない時間を過ごす1着。ポケットから他の服が飛び出しているところがワンポイントだ。そして彼は思うのであった。明日、仕事に行きたくないと・・・。
いかがでしょうか。つまり、クォーターブルを着用すれば1日の出来事全てを網羅できてしまうのです。
そして私が言いたいクオーターブル最大のメリットは実質半額の半額ということなのです。
例えば1着10,000円としよう。ただ4通りの着回しができるため2,500円で購入したことになる。これ以上お得なものがこの世にあるか?いや、ない。
その他収納スペースも4分の1、洗濯も4日に1度で良い。全てが4分の1だからこそクオーターブルなのである。
ITにより、様々な分野で急速に変化し続ける現代に一石を投じるクオーターブル。いつしか衣類は"持ち歩く"から"着ておく"時代、もはや"着る"ではなく"裏返す"という時代に変わりつつあるのかもしれない。
余談
後日実際の着用方法、制作風景などを公開予定です。
宜しくお願いします。