私の背負った業

私の祖先は農民だっただろう。

きっと武士連中に糾弾され、日々飢え、冬を恐れ、無意味な信仰と思考を余儀なくされてきただろう。

あぁ不便。

今の私はどうだろう。

食に飢える事はない、しかしつまらん。実につまらん。

毎日はルーティン化し衣服の厚みが季節によって変わるだけの人生ではないか。

あぁ不便。

給料日後は寿司を食べる。もちろん回る寿司だ。しかし昨今の酢飯業界では廻ることは蔑称でしかない。

あぁ不便。

風呂には入浴剤を入れる。色の変わった湯がわたしの網膜にプラシーボ効果の癒しを焼き付ける。

あぁ不便。

ソファーに座り酒を飲む。ソファーの定義を最低限満たした布と骨組みと綿に腰掛け、第三の酒を現実の自分をボヤけさせる為に缶から体内に注入する。

あぁ不便。


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