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埼玉新都市交通伊奈線/日暮里・舎人ライナー/都営地下鉄浅草線 ~1day乗りつぶし三本立て and more~
はじめに
先日の都電荒川線に続いて、東京都交通局の鉄道未乗区間だった日暮里・舎人ライナーと、全区間はこれまで乗る機会がなかった都営地下鉄浅草線を乗りつぶします。途中下車および観光度は低めになりそうなので、ついでに以前から気になっていた埼玉新都市交通伊奈線(ニューシャトル)を加えて、小旅行感を演出という企画です。
移動範囲が都内近郊のみで、いずれの乗車路線も運行頻度が高いので、厳密な乗車時刻はあらかじめ決めずに、朝ゆっくりめに出発して、夜までに帰ってこれれば良いや、というゆるさの計画としました。
(ニューシャトル~日暮里・舎人ライナー~都バス~浅草線という順番でつぶして行きます)
都営まるごときっぷ
まずは、都内から大宮に向かいますが、この日は、日暮里・舎人ライナー、都営地下鉄、あと乗り換え接続のための都営バスと、都営交通の利用が多いため、今回の出発駅である池袋駅に向かう道中のバスで「都営まるごときっぷ」(大人700円)を購入します。磁気券とPASMOの2券種があるようですが、モノ(カード)を目当てに磁気券にしてみることにしました。バス乗車時に、乗務員さんに「都営まるごときっぷの磁気券お願いします」と伝えると、機械をセッティングしてくれて日付が印字されたカードが発行されるので受け取ります。初回は、これで乗車OK。2回目からは印字面の日付を乗務員の提示します。
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埼京線(池袋駅~大宮駅)
さて、池袋にやって来ました。JR改札へ向かいます。
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大宮に行ければとりあえず何でも良いので、乗り換えなしの一本で済む埼京線をチョイス。
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大宮に到着。まだ駅ビルの開店前なので、構内には朝の雰囲気があります。ニューシャトル乗車前に、駅舎を外から見てみることにしました。
ニューシャトル(大宮駅~内宿駅)
表に出ると、駅ホームがある建物から高架路線が飛び出ています。
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交差点を渡って少し離れたところから見ると、このように建物をぐるっと高架が回りこむようになっています。車両が来ないかと待っている間に、ふと横を向いてみると・・・風間杜夫さんを発見!埼玉らしさを感じる、おなじみのセレモニーの看板です。
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杜夫さんに気を取られているうちに、背後でニューシャトル車両が通り過ぎて行ってしまい、まんまと撮り損ねました…。
さっさと乗車に向かうことにします。
以前から上越新幹線に乗っている際に、車窓から横に小さな電車が走っているのが見えて気になっていたのですが、その正体がニューシャトル。やっと乗りに来ることが出来ました。
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改札に向かうと、ちょうどホームに車両が来たところでした。PASMOで改札を通過。現在運行中の車両はいくつか系統があり、それぞれ車体カラーが異なるようですが、今回は2000系イエローでした。車両の側面だけ見ると、JR中央・総武線、いわゆる黄色い電車っぽい感じです。車両も車内の空間も一般的な鉄道よりはコンパクト。出発すると、先ほど確認したカーブ状の路線をゆっくり進んでいくわけですが、車窓からドーンと目に入って来たのは先ほどの「セレモニー」看板の風間杜夫w なるほど、あの位置はニューシャトル車両から見える絶好のポイントだったのか・・・。
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車窓からの眺めは、上越新幹線と並走しているので見慣れたものではありますが、よりゆっくりと確認出来ます。市街地、工場、住宅の組み合わせに、次第に畑や林の割合が増えて行きます。反対側の窓は、新幹線の側壁でほぼ視界が埋まる状態なので、座席や乗車位置を選べない時は眺めは諦めるしかなさそうな路線です。車内はこの時間帯だと下りは空いていて、沼南駅辺りを過ぎると結構ガラガラでした。
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片道30分弱であっという間に終点の内宿駅に到着です。
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ホーム下を見てみると、一般的な鉄道のようなレールがありません。この路線は案内軌条式鉄道というものの一種で、側壁の案内軌条に沿ってゴムタイヤで車両が走行するタイプの鉄道だそうです(給電も軌条から行うので「高電圧危険」の警告が側壁に掲示してある)。
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改札を出てみます。駅から一歩出ると、広場を挟んだ目前にいきなり一戸建ての住宅地w のどかな空気です。
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先日の都電荒川線もそうでしたが、この内宿駅がある伊奈町もバラが売りのようです。町おこしに向いている花なのでしょうか…?
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折り返しの大宮行きは2020系25編成の紫でした。正式にはトワイライトアメジストというネーミングだそうです。カッコイイ!
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この25編成は2020系の中でも2020年運行開始の最新車両とのことで、車内はまだ新しい感じの質感と空気感が漂っていました。
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まだ午前中なので、大宮行きの乗車数はそこそこ多く、内宿から数駅で座席は埋まっていました。下りは新幹線の高架横を、上りの反対側で走行するので車窓からの景色を新たに楽しめます。丸山車両基地は下りの車窓からチラッと見えました。大宮に近づくと、だいぶ混雑して来たのであまり外は見れず…。気付くと、例のカーブ状の高架をぐるっと下って大宮駅に到着です。
宇都宮線(大宮駅~上野駅)
大宮駅に戻ってきました。11時半を過ぎた頃だったので、駅ビルのお店も営業開始していて、人出もぐっと増えており賑やかです。駅弁でも買ってどこかで食べようかなあ、と構内売店をチラ見しましたが、ピンと来るものがなく一旦は先に進むことにしました。この後は、日暮里・舎人ライナー完乗を目当てにしていますが、そういえばJRの王子~上野間って乗ったことあったけな??と記憶がないことに気付き、宇都宮線(東北本線尾久支線)を上野まで乗ってることにしました。王子駅の辺りは、数日前に線路の隣の飛鳥山を訪れたばかりなので、逆から見る景色を確認出来て楽しかったです。尾久駅経由はやはり初めて見る景色のようでした。車両基地のある駅なのでホームからの線路が並んだ彼方に建物が見えるような、広大かつ鄙びた風情がありました。この頃から天気が崩れてきて、車内には「換気のために開けている窓から雨が入るようであれば閉めて下さい」とのアナウンスが。上野駅に着いた頃には、なかなかの本降りになってしまいました。
山手線(上野駅~日暮里駅)
上野駅で下車し、再びランチかお弁当を買おうかと駅中をうろつきましたが、やはりピンと来ず(お店もどこも行列)、雨宿りも兼ねて先に日暮里・舎人ライナーに乗ってしまうことにしました。山手線で日暮里に向かおうと、ホームに降りると、さらに雨が強くなっていました。
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日暮里・舎人ライナー(日暮里駅~見沼代親水公園駅)
JR日暮里駅から日暮里・舎人ライナーへは屋内通路で乗り換えなので、雨に濡れずに済みました。高架ホームなので、地上の山手線からはだいぶ高い位置まで昇ります。ちなみに、この路線も案内軌条式鉄道です。
さて、ここまで来てやっと朝に購入していた「都営まるごときっぷ」の出番です。磁気カードを改札に通すと、パンチ穴が開いた状態で戻ってきました。この形式はパスネット以来かなあ、、懐かしい感覚です。
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車窓の外は生憎の空模様ながら、建物の間を抜けて街を見下ろす眺めはなかなかに楽しめます。隅田川と荒川を渡る区間は、数日前に隅田川にかかる小台橋から見えた本路線用の橋梁はかなり高さがあるように見えましたが、実際に乗ってみると本当に高い!(特に復路の方は、「飛行機の離陸かな?」と思うほどの勾配と高度で、鉄道離れした体験が味わえます)
足立区に入ると、個人的に所縁があるエリアなので初めて乗る路線ではありつつ、どこか景色に安心感をおぼえます。舎人公園の広大さに感心していると、すぐに終点の見沼代親水公園駅に着きました。折角なので、改札から出てみます。
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幸いなことに雨が止んでいたので、出口から少し歩いてみました。が、分かってはいたけど見事に何もないw
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お腹も空いてきたので、さっさと日暮里まで戻ることにしました。しかし、ここでアクシデント。改札に入る際に、都営まるごときっぷを持っているにも関わらず、ついつい身に染み付いた癖でPASMOをピッ!とやってしまいました。どうしよう!改札の窓口を見ると、無人駅なので用事がある場合はボタンで係を呼び出して通話しろと書いてあります。ドキドキしながら書かれた通りにボタンを押すと、インターホンで係の方と話すことが出来ました。「間違えて入ってしまったんですが…」と言うと、慣れた様子で精算機への移動を案内され、改札から精算機前に行くと、横に設置されたインターホンで通話を継続し、PASMOの入場取消処理と、出場用の切符の発行を行って頂けました。やらかした!と思った瞬間、そのまま日暮里まで行ってしまおうかと思いはしましたが、恥を忍んで問い合わせてみて「都営まるごときっぷ」が無駄にならずに済んだとともに、無人駅の運用方法の一環を身をもって知ることが出来ました。勉強になります。
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往路・復路ともに、午前中に乗ったニューシャトルと比べると乗客の年齢層が高い印象がありました。やはり、新興住宅エリアと都内屈指の下町エリアとの違いでしょうか。まだ時間が昼間だったので、復路はかなり混雑していて、陸の孤島と呼ばれていた地域の貴重な足になっている様子が窺えました。日暮里駅に着く頃には、雨雲も消えて青空が見えるほどに天気が回復していました。
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さて、この日は朝にコンビニで買った小さいカルピス(100ml)をチマチマ飲んでいただけだったので、14時にもなると空腹が限界の域です。
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日暮里駅周辺のお店を見渡してみましたが、結構混んでいる…。入ろうかと思った天丼てんやの混み具合が目に入った直後、即となりのドトール店内の席が空いているのを確認して店に飛び込みました。
昼食(ドトールコーヒーショップ 日暮里駅前店)
困った時のドトールです。安心安定のミラノサンドセットを注文。元気の良い店員さんが対応してくれました。
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やっと食事にありついて一息ついたところで、さっさと次へ向かいます。
都営バス 都08(日暮里駅前~押上駅前)
次の目的は、都営地下鉄浅草線の全区間乗車。ここで再び「都営まるごときっぷ」を駆使して、押上駅まで都営バスで向かいます。
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日暮里から浅草を通過して錦糸町まで走る、ザ・下町路線。日暮里の繊維街、観光地の賑わいを取り戻しつつある浅草の様子など確認しながら、ゆったり押上駅に向かいます。
都営地下鉄浅草線(押上駅~西馬込駅)
押上駅前停留所を下車すると、目の前が地下鉄入口でした。押上駅は、浅草線と接続した京成押上線の起点でもあるので、駅標には都営・京成のロゴが並んでいます。
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以前に、押上~泉岳寺~京急線接続の運行は確か乗ったことがあるのですが、泉岳寺~西馬込間はさっぱり乗った記憶がないので、今回はこの区間を含めてのフル乗車が目的です。ホームには続々電車が来ますが、日中は京急本線 or 空港線(羽田)行きの本数が多いので、西馬込行きを慎重に待って乗車します。
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地下鉄なので、車窓の眺めは特にコメントは控えますが…先ほどの日暮里・舎人ライナーに比べると、車内の乗客の年齢層が若返った感がありました。席も空いています。特に五反田を過ぎると、かなり閑散としていました。押上から40分弱で西馬込に到着です。駅ホームは今っぽく改修されていますが、階段・壁面などは結構年季が入っている様子の個所もありました。
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都内でもこの辺りまで来ると、だいぶ空が広い印象です。駅前の案内図を見ると、土地の区画がランダムな中を鉄道路線が斜めに走るという、私がかなり苦手なタイプの地理w 西馬込駅の先に馬込車両検修場があるので見てみたいですが、こちらはまた別の機会にします。
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折り返し乗車します。乗りつぶし自体は完了しましたが、浅草線ということで、この日はもう一つ目的(別途記事を書く予定)があって三田駅で途中下車。駅構内をくまなく歩き回って用事を終わらせた後、普通に買いたい物があったので東銀座駅で降りて銀座インズへ。
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ついでに、商品お試しも兼ねて、一日歩き回ってベタベタになってた手元周りをシャワージェルやスクラブでスッキリさせて頂きました。
近場の旅だと、途中でこのように生活の用事も済ませられるのが良いところです。買い物を終えると時間は18時前で、まだ空は薄明るい状態です。
ランチが軽めだったので、普通にお腹が空きました。有楽町の馴染みの店で早めのディナーとします。
早めの夕食(カレーショップC&C 有楽町店)
都営交通メインの旅なのに、思いっきり京王系列のカレーショップC&Cです。有楽町店は食券制ではなく、カウンターに並んで受付で注文・受取りするタイプの店舗。店員さんに迷わず大きな声で伝えます。「欧風仕立てビーフカレー、チキンカツトッピングで」
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個人的に定番の組み合わせです。この店舗ではいつも流れているビートルズをBGMにカレーをかきこみます。食事中に、このあと普通に電車で帰るのもつまらないなあと思い、スマホで都営バスの系統図と時刻表を眺めて帰路に使えそうな路線として「業10」チョイス。銀座から豊洲のベイエリアを回って墨田区に向かう結構ロングな路線なので、帰路を兼ねて食後にゆっくり風景を見れそうな感じがします。
都営バス 業10(おまけ)
有楽町駅から少し歩いて、銀座西六丁目停留所から乗車します。この辺りは、銀座らしく街路樹が柳です。初夏の気候の夕方にそよぐ柳が良い風情です。
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乗車すると座席に座ることが出来ましたが、次の三越前のあたりの銀座四丁目バス停でドッと人が乗ってきました。乗車が多そうな駅・バス停よりも前から乗るのは常套手段ですよね^^
東銀座を過ぎて勝鬨橋を渡ります。並行する築地大橋がライトアップされていて素晴らしく綺麗です!そのまま月島~豊洲~木場とベイエリアを大回りして再び内陸へ進みます。墨田区に入ると、先ほどの西馬込辺りとは違って私好みの綺麗な区画の街なので、バスが走行する大通りから横に入った道が奥の奥まで見通せる眺めにグッと来ます。隅田川以東は都心よりも空が暗くて、この時間ともなると一本入った道は人や車の往来も少ないので、一直線の道に防犯灯の白い光が遮られることなく際立っているのも、独特の雰囲気が感じられます。
業10の終点は「とうきょうスカイツリー駅前」ですが、そこまでは行かずにこの景色のあたりで下車。乗り継いで帰路に就きました。結局また、夜まで歩き回るパターンになってしまいました。
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