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おおばしゅうの「言葉のおすそわけ」第4回
2022年春に過疎発祥の地である島根県益田市から、地元静岡県にUターンし、家業の会社(カネヤ工業)に入社し、営業・広報として働きながら、生き方に関するトークイベントを開いたり、農業を展開したり、静岡での暮らしや跡継ぎ、地域についてのあれこれを発信している おおばしゅうが、心の中で思っていたことや小さな気づき、残しておきたいことを自由に綴ります。
(ヘッダー画像(撮影):おおばしゅう)
写真には、記憶と言葉が詰まっている
写真の編集ソフト内の写真たちを整理していたら、
2年前の夏に食べたカレーの写真が目に止まった。
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このカレー、自分で作ったんだっけ…?と思いながら、近くの写真を見ていたら、前日に益田(島根)の大好きフレンチレストランのオーナーと海を見ながらバーベキューをした様子が残っていた。
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撮った写真たちは、決して言葉を発することはないけれど、
その日に自分が感じたことや、一緒にいた人との会話、匂い、発見を思い出させてくれる。当たり前じゃんとツッコまれそうだけど、記憶と言葉が凝縮されていると思う、写真には。
今日しか残せない言葉があれば、今日しか撮れない写真もあって。
同じような写真があったとしても、一緒にいる人や季節、自分の気分が全く一緒なことはないから、写真を見返した時に出てくる言葉も違うはず。
この夕陽・夕焼けも、当時は「きれいだ」と思って写真を撮ったけど、
今は、「何かにすがりたい、うまくいかないから心を落ち着かせたい」というときに、目に留まることが多い。
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言葉にするのが辛いときは、写真を見ることで自分の気持ちの確認をする。それもありなのではないかと、ここ最近思うようになった。
自分もそうなっているのが怖いけど、
辛い時やうまく行かない時に、自分の気持ちを言葉にしないといけないような流れを作っていないだろうか。
言葉にすることを急かすのではなく、待ってあげたり、別の方法で言葉にする手助けが、言葉にしにくい人に寄り添うということだと思う。だから、写真を使いながら、その人の気持ちを理解したり、今を解いていくというプロセスを、自分にとっての他者とのアプローチの一つに携えて、一緒に歩みたい。
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