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乱世にこそ、図太く自分は自分。

L.Aに仕事で行ったときの話。
1990年頃のアメリカでの出来事。

取材仕事を手伝ってもらった現地の日系カメラマンと
経費節約のため、ビーチでひなたぼっこしながらランチを食べようと、
彼の持参した星条旗デザインのビーチマットを敷いて
買ってきたチキンとタコスとコーラを食っていたら
ハーフトラックに乗ったビーチパトロールが
ズザザザザザっとすっ飛んで来て、
降りてきた隊員にこんなことを言われた。

「キサマ達、アメリカを愚弄するなら命を保証しないぞ」
そういいながら、かるく腰の銃に手をポンポンとした。

「これはビーチマットだ」と、連れが主張したが

今度はもう一人が車から降りて来て
「アメリカと喧嘩やるってことか?」といって、銃に手をかけた。

これはいかんと思い
「向こうのベンチに行こうぜ」と、連れを促した。

彼はしぶしぶ、マットをたたみ、移動した。

自分は「I LOVE L.A!」とおどけた笑顔でごまかしたが

連れの中指は立っていた。
あぶねーよ。

てか
すげぇ、
恐怖よりも、ビーチパトロールが
カッコいいと思ってしまった。

砂埃を巻き上げてハーフトラックは無事去っていったのだが、

「これこそ、立派な地方公務員の姿じゃないか?」と、
思ったことを率直に連れに言ったら、

「ちがうよ、俺たちがアジアンだから、ヤツらむかついたのさ」と、
断言した。

アジアンが仕事で白人とやり合う上で
なめられたらおしまいなんだと切々と語った彼。

国旗問題については、配慮不足だと
自分は理解したので、
それとこれは別問題として理解しようとした。

ジョークであっても
国旗をバカにするのはいかんことだと
マジに受け取って痛感した自分は
国や所属に対する愛情をもつことが
かっこいいとさえ思えた。

仕事を終えて日本に帰り、
テレビを見たら日本の国旗を焼いたりやぶったり
日本車を破壊す海外の暴徒?連中の
やらせっぽいデモンストレーションを
執拗に報道しまくるメディアに対しては、
日本の公務員や治安武装地方公務員の気持ちがどうなのか
知りたくてしょうがなかったのだが
あんな骨のある態度のやつらは見かけるチャンスがなかったな。

その後もなんとなく国際問題やイザコザに対する
政府やら言論人やらの発言を見聞きしながら
がっかりすることばかり。
もしくは口だけ愛国者?

公的機関の多くがなんかおかしい事になってるらしく
日本嫌いの活動家みたいな人が
もしくは、宗教団体の人間みたいな人が
多い国だと気づくまでに時間はかからなかった。
義務教育時代から思っていた教師のおかしな言動に対する
違和感にも自ずと答えが出た。

メディア自体も日本に嫌がらせしていることは事実だが、
あの日見たビーチパトロールのような
爽やか(なのか?)な
「愛国心のようなものが日本には足りないのかな」
と思った記憶がメモられていたので
ここにリライトしておく。

数十年がすぎて、国も自治体も内閣府も財務省も何もかも
外国資本の株式会社なんだと知ってしまったときに
腹の底から凍る思いがした。

ネット時代になって、いろいろ情報錯綜しながら
本当の話が出回るようになったかなと思って見回してみたら

いったい自分はどこに住んでいるのか、
果たして現実ってなんなんだろう、とか
頭おかしくなりそうなほどのグチャグチャな現実。

今、落ち着いて考えたら、自分で実際に見聞きしたり、
思ったりしたことだけが自分の現実なわけだから、

ま、自分は自分で好きなもんは好き、嫌なもんは嫌、
それでも、良いも悪いもなく、複雑に絡んだ上での現実。

ま、いっか。今を楽しもう。
今自分が生きてる状態こそ自分の王国。
それで良いや、と思うのもアリかなと言葉にしてみたら、
親元離れて独立したての頃の自分が思ってたことと同じなんだなと、
いったい今まで、どんだけ思い込みの仮想現実の中にいたのかと
鼻で笑ってしまった。

冬至の日になぜか思い出した、あんな話とともに。
今の日本で「愛国心」なんて口にしたら
周囲の人と喧嘩になりかねないので
心密かに、自分の住んでる国の良いところを見失わずにいようと
ボヤーっと思う事にした。
あんまり深く考えたら自分のことが
わからなくなりかねない。

乱世にこそ、図太く自分は自分でやることやってくしかないよね。


2021,12,22


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