ヤモリはなぜ壁を歩ける?
こんにちはっす。
ぬっひーです
タイトルの画像はツイッターでニホンヤモリの投稿をされているニホンヤモリヤモヤモ(@CzFKncGgMY72pJ1)さんのヤモちゃん。
このヤモちゃん、めっちゃ可愛い。
野生のヤモリのようなとげとげしいというか、獰猛さといった類のものが一切感じれず、目がキラキラしておる。
飼っているお家のセンスも相まって、不思議な感覚に陥ります。
そして、このヤモリが壁を歩くのがまた可愛いんですよね!
というわけで!
今回は、ヤモリがなぜ壁を歩けるのか、、調べていきたいと思います。(唐突)
物理はいつも突然、そして常にあなたの隣にあるものです。
というのも、壁を歩くというのは、よくよく考えてみると大変なことなんです。
私たちが人間はもちろん壁を歩くことなんてできませんよね。それどころか、壁にくっつくこともできません。
瞬間接着剤を足に塗って、壁に張り付いたとしても、それを剥がしてまたくっつけて、、、
足の皮が何枚あってもたりません。
ヤモリさんは、そんな化学の力を使って壁にくっついているわけではなく、なんと物理の力だけで壁を歩いているんです。
それは、ファンデルワールス力という力です。
ファンデルワールス力とは、分子間に働く力で、小さな引力みたいなものだと思っていいです。
よく実例として出されるのが本の重なり合いで、二冊の本を一ページずつ交互に重ねると、両側から強く引っ張っても取れないというものがありますね。
しかしこのファンデルワールス力、一つ一つはとても小さく、とても体重を支えられるほどの力はありません。
そこで、ヤモリはヤモリの皮膚の分子と壁の分子がより多く引きつけうために、「ラメラ」と呼ばれる、肉がシワになったような構造を持っています。さらに、ラメラの表面には剛毛という細い毛で覆われているので、べったりと足をつけずともその圧倒的な表面積で壁に余裕でくっついていられるわけです。
ヤモリ一匹の足全てのファンデルワールス力を使うと、理論上では1300ニュートンを支えられると言われています。これは、およそ130キロもの重さを支えることができる力なんです…!
こんな強力な接着力を持つヤモリの足ですが、どうやって壁から足を離しているのでしょうか。
それは、先ほど言ったファンデルワールス力の性質に答えがあるんですよね。
ファンデルワールス力は、一つ一つの分子の力は非常に弱いです。
ヤモリの足指は特別曲がりやすくできていて、先端から徐々に足を剥がすことで接着力を小さくしていくことができます。
このように、ヤモリは巨大な接着力を自由にオンオフできるわけです。
すごい!
接着業界がこの能力を見過ごすはずもなく、ヤモリを研究し商品化を試みましたが、今のところ完成には至っていません。
いつか人々がスパイダーマンになれる日が来るかもしれませんね。
ではまた。
参考:マティン・ドラーニ著 動物たちのすごいワザを物理で解く