韓国アパレルの実情
先日、旅行と古着の仕入れも兼ねてソウルに行ってきました。
色々なお店を巡った結果、韓国アパレルの実情がみえてきました。
宿泊先は韓国の中心街でもある明洞(ミョンドン)でした。
まず、明洞から徒歩20分程。
古着の卸市場があると噂の広蔵(クァンジャン)広場へと向かいました。
ここ広蔵広場は、マップ上では大きく記されていますが、全てが古着。という訳ではなくエリア毎に特化したモノがそこに溢れています。
例えば、広場の中に屋台がたくさん並んでる「くいもん通り」と呼ばれる所や、電球がたくさん売られている秋葉原のような場所があったり、古着の高円寺のような場所があるというようなイメージです。
私達が目指した古着卸市場はとても分かりづらい場所のビルの2階でした。
こちらの看板が目印となります。
수입구제매장(輸入旧製売場=輸入古着売場)。
途中、迷ったので現地の韓国人に聞くとすんなり教えてくれたので有名な場所なのだと思います。
目印の看板の先にある階段を上がると、そこには130軒程の小さな古着屋が所狭しと欄列しています。
入口のMAPです。これが全部古着屋です。
中はこんな感じです。
一店舗毎の距離感は激狭なので、130軒とはいえ全部見るのには苦労はしませんが、古着に釣られて歩くので現在地を見失いがちなので注意は必要です。
店員さんの年齢層は幅広く、店毎の個性もあって面白いです。
ここを歩いていると、店員に日本語で「こんにちはー」だったり「日本ですかー?」、「なにを探してますかー?」なんて声を掛けられます。
古着卸の市場と聞いてましたが、ちゃんと古着屋として営んでいるような雰囲気でした。
時折、店員が「ビジネス?」と聞いてくるので、「ビジネス。」と言うと、たくさん買えば安くするよ。みたいな感じで言ってきます。
また、日本と大きく違うのは、古着の値段は一切書いていないので、値段交渉を電卓を使って店員とやり取りをします。
向こうが言ってきた値段は交渉はできますが、全てが可能な訳ではなく、お店や店員にもよりました。
あまりにも下げた値段を言うと不機嫌な顔になり、呆れてきたりもします。
向こうに伝えられる価格は、日本の卸よりも少し高めでした。
品揃えは、日本製が多く、彼らは「日本製」というのに価値を置いていて私達にアピールをしてきます。
韓国内のものはなく、日本や海外から輸入された古着ばかりが置かれています。
お店によっては、有名ブランドで固めている所も多数あり、ブランドに特化したお店をやられている方にとってはいいのかもしれませんが、私達にはあまりここでの買付けはフィットしなかったので、4着程を買い付けました。
実際、それぞれのお店に少しずつ良いのがあるのですが、結局のところ店舗が異なるので多く仕入れるから安くなる。といった恩恵を受けれないのが難点でした。
古着市場というのは初めてで、経験として面白かったです。
その後、ホンデへと向かいました。
ホンデは、日本でいうと明洞が渋谷ならホンデは青山と原宿が融合したような雰囲気でした。
ここではインスタなどで話題のアパレルショップへと向かいました。
写真よりも実際に行くと。店内の作り込みは圧巻で、博物館の中に服が飾られている感じです。
驚いたのは、店内に木が植えられていました。
服の価格はお店の雰囲気にしては、かなり安いです。
ここはちゃんと値札があります。
そして、置いてある商品はオリジナルブランドというよりはセレクトショップでした。
とても綺麗にみせていて、勉強になりました。
やはりインスタ効果なのか、お客さんは日本人が非常に多かったです。
高そうな雰囲気にもかかわらず、服は安いので日本の感覚だとお得感は感じると思います。
そして、人気のお店に色々と行ったのですが気付いたのが、どこのお店も店名こそ違うけど、使っている照明や小物のレイアウトの仕方などが全て同じでした。
推測ですが、全てを同じ組織が運営してる可能性も感じました。
そして、夜。
東大門(トンデモン)へと向かいました。
ここ東大門は、ナイトショッピングが有名で、私達はapMplaceという卸のファッションビルに行きました。
朝の5時までやってます。むしろ夜がメインで、24時に着いのですが、店内は大勢の人で賑わっていて日本の年始のセールを思わせる雰囲気でした。
ビルの雰囲気は卸のできるビルと聞いてたので、こ汚い雰囲気かと思いましたが、パルコのような綺麗な感じです。
しかし、それぞれの店舗の床には在庫の段ボールが転がってますし、店員はご飯を食べたりしていました。
そして、肝心の商品ですが、どれも可愛くて、流行を捉えているのですが、どこの店舗も同じような商品を扱っています。
値段はコートが一万円くらいで、安いと感じましたが、基本的に卸なので一着では売ってくれないそうです。(買おうとしなかったので正確にはわからない)
だから、数着を買う必要があるし、もちろん買う数によってはかなり安くなるのだと思います。
ここで、ピンときたのがホンデの最新アパレル店です。
多分、こういった所で大量に仕入れていそうです。
店内に植物を植えるなどを施し、思い切り世界観を作り込んで、ここで仕入れた服を綺麗に並べれば、それなりになると思います。
店舗をいくつも作り、商品を分散させればそれだけ仕入れは安くなりますし。
誰もがあんな感じでファッションアイテムの卸ができる環境は韓国ならではだと感じました。
かつて、インスタグラマーがネット上で自ら売っていた服が韓国で安く売られてるのを見つけられた。
それでいて、自分はプライベートでハイブランドを着てる。ってので炎上していましたが。
確かに、ここで仕入れた服を日本の売値の感覚で売れば影響力とセンスがあれば個人でもやっていける環境だと感じました。
仕入れこそ不発でしたが、韓国のアパレルの実情がわかった旅となりました。
END