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医療経営について解説します

医療経営には、一般的な経営学(経営戦略、組織マネジメント、マーケティング、業務マネジメント、財務・会計等)に加えて、医療政策や医療経済など業界特有の知識が求められます。

そのため、医療経営は複雑と言われます。

そこでこの記事では、医療経営について私なりに分類しながら、実践に即した形で解説します。またあらゆる事業に共通する内容で進めていきますので、多くの方にとって参考になります。

まずは用語の整理。医療と聞くと、病院または治療を思い浮かべます。そのため医療経営=病院経営と誤解されます。
しかし医療は英語でHealth careです。日本の制度に合わせると、医療・介護・福祉を含めて医療(Health care)です。そのため領域としては、医療・介護・福祉、病期としては予防・治療・療養・最終段階を含めた広い言葉になります。

ということで、以下の分類で進めます。

  1. 質の高いサービスの提供

  2. 人事の管理

  3. 法令遵守

  4. 財務管理

  5. リーダーシップ

  6. 経営戦略

  7. リスク管理

  8. 技術の活用

  9. コミュニケーション

次回以降、それぞれについて詳しく解説します。そのためここでは概略に留めます。

  1. 質の高いサービスの提供:経営者は患者や利用者に対して、最高のケアを提供する責任を持ちます。これにはスタッフの継続的な教育、最新の技術への対応、そしてケアの質を評価して改善するシステムの確立が求められます。

  2. 人材の管理:スキルとモチベーションを兼ね備えたスタッフの採用、定着、育成が不可欠です。スタッフは組織の基盤であり、スタッフの満足度と貢献が組織のパフォーマンスと長期的な成功に直結します。

  3. 法令順守:全ての活動が法律、規制、そして種々のガイドラインに従っていることを確認する責任があります。違反が発覚した場合は、罰金や訴訟、評判損失、事業許可の取り消しなど、組織に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

  4. 財務管理:医療機関や介護事業所も当然ながら事業体であるため、収支のバランスを保ち、財務健全性を維持する必要があります。これには予算策定、キャッシュフロー管理、資金調達戦略などが含まれます。

  5. リーダーシップ:経営者にはビジョンの設定、チームの育成、危機管理など、強力なリーダーシップが求められます。これにより組織は一貫した目標に向かって進むことができ、変化に対応して困難を乗り越える力を持つことができます。

  6. 経営戦略:市場の動向を把握し、競争状況を評価し、組織の長期的な成功に向けた戦略を立案する必要があります。これには事業拡大、サービス改善、新しいテクノロジーの導入などが含まれます。

  7. リスク管理:医療はリスクを伴う業界です。そのため、経営者は潜在的なリスクを評価し、それらを最小限に抑えるための戦略を立てる必要があります。これには、患者や職員の安全確保、情報セキュリティ、訴訟リスクの軽減などが含まれます。

  8. 技術の活用:テクノロジーは、効率を向上させ、コストを削減し、サービスの質を高めるための重要な手段です。経営者は、最新の医療テクノロジーとデジタルツールを活用する能力が求められます。

  9. コミュニケーション:経営者は、スタッフ・患者・利用者・行政機関、そして他の利害関係者(取引先)とのコミュニケーションが求められます。これは、組織のビジョンと目標を共有し、問題を解決し、信頼を築くために不可欠となります。

以上の各項目は相互に関連し、統合的に管理されるべき内容です。医療機関や介護事業所の経営者がこれら全ての要素を熟知し、適切に管理することで、組織の長期的な成功を実現することができます。

そしてその成功とは、経営者本人のありたい姿の達成に他なりません。その達成のお手伝いこそが、私自身のありたい姿でもあります。

共に学び、稼ぎ、貢献していきましょう!

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