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倒産する企業の10の特徴:明日は我が身

倒産なんかしたくない」、当たり前ですね。誰も倒産したくありません。しかし倒産します。そこから目を背けては、社員・顧客・そして自分を守ることはできません。先人たちが身を呈して残してくれた知見から学び、活かしていきましょう!

1. 高い負債比率

負債比率が50%以上(自己資本比率50%以下)の場合は要注意です。もちろん創業期や拡大期など、「赤を掘る時期」はあります。ただしそれは危険な状態であることをわかってやっているのかどうか、がポイントです。いずれにしても見込んでいた収益が得られない場合、一気に破綻を迎えます。

2. 流動性の低さ

Cash is King です。売り上げがなくても通常通りの経費(給与)を、最低でも3ヶ月支払えるだけの現預金を確保します。上記の負債比率が上がっても、すぐに倒産することはありません。それよりも、現金がなくなると倒産します。そのためまずは借入をしてでも、現預金(運転資金)を確保します。

3. 収益性の低下

当たり前に聞こえますが、「うちの業界はそんなもん」と諦めている場合が多いです。医療介護業界においても、「利益率は5%行けば良い」「居宅は基本的に赤字」といった声を耳にします。しかし中には経常利益率が10%を超える事業所もあります。

4. 市場の変化への適応不足

消費者や労働者の嗜好やテクノロジーの変化に対応できない企業は競合他社に取って代わられるリスクが高いです。未だにサービス残業する社員を評価したり、紙中心の業務を行っていたりします。残念ながら市場は急激に変化しません。徐々に変化していきます。月単位では変化に気づきません。年単位でようやく気づきます。だから気づきにくいのです。

5. 経営陣の問題

企業の責任は、究極的にはすべて社長の責任です。効果的なリーダーシップや適切な経営判断が欠けている場合、企業は競争力を失いやすくなります。特に以下は倒産した経営陣に多い特徴です。

  • 数字に弱い

  • 言動が派手で、大きい話が大好きである

  • 人情味に厚い

  • 明確な経営理念やポリシーがない

  • リーダーシップ、指導力に欠ける

  • 業界動向に疎く、商品知識に欠けている

  • 私生活において、よからぬ噂がある

  • 社長以外の実権者が存在する

6. 依存度の高い顧客基盤

企業が少数の大口顧客に大きく依存している場合、それらの顧客が取引を減少させたり、別のサプライヤーに移行したりした際に大きな打撃を受ける可能性があります。ポートフォリオは分散させることが鉄則であるため、一つの顧客が売上全体に占める割合は20%以下が望ましいです。

7. 供給チェーンの問題

上記を供給先・取引先の視点に変えたものです。供給チェーンに依存している企業は、供給の遅延やコストの上昇により影響を受ける可能性が高いです。これは採用においても同様で、特に病院などでは頼りにしていた大学医局の教授が交代すると縁が切れる、といったことも起こります。

8. 過剰な拡大

速すぎる成長や無計画な拡大は、企業のリソースを過度に伸ばし、脆弱にする可能性があります。組織の規模は、社長の器と比例します。自分の器で規模が大きくなったと勘違いしないように、メンターや社外取締役など、自分を諌めてくれる存在を近くに置くことが重要です。

9. 法的問題

法律や規制に違反している場合、企業は罰金、訴訟、評判の悪化などのリスクを抱えています。顧客や取引先、さらには社員や地元の有力者などとの信頼を作るために、不正に手を染めてしまうことが多々あります。「このくらいなら大丈夫」が地獄の一歩目です。

10. 外部の経済要因

国際的な政治的緊張や自然災害など、企業のコントロール外の要因も倒産に影響を及ぼす可能性があります。予測できないからこそ、予測できないことが起こることを予測することが大切です。未曾有の、突発的な、急激な、突然の、想定外の、、、。これらを理由にしても、残念ながら誰も助けてくれません。予測できないことが起こると予測して、現預金を多く確保したり、社員の一体感を高めておくことが、本当の意味でのリスク管理となります。

おわりに

いかがでしょうか。当てはまるものが一つでもあった読者は幸運です。この後対策を立てれば、倒産のリスクが下がります。「うちは大丈夫」と思われた読者は危険です。もう一度読み、本当に大丈夫かチェックしましょう。何も当てはまらない企業などありません。先人の決死の知恵を活かし、社会に貢献して参りましょう!

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