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路上で絵を売ることからはじめたイラストレーターが、作品集を出版するまでの話

6月30日、玄光社さんから「PRESENT」が発売されることになりました。はじめて出版される自分の作品集です。(※自費制作の画集は除く)

今年の2月下旬、東京浅草で開いていた個展の会場に足を運んでくださった編集者の本吉さんからお声がけをいただき、あれからたった4ヶ月で本が形になるなんて。

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(2020年2月の個展。コロナが流行りだす1歩手前の開催でした)

玄光社さんからこれまでに出されている作品集はたくさんありまして、ぼくも先輩イラストレーターさんたちの本を何冊も持っています。

そんな憧れの方々に続き、ぼくがここに加わって大丈夫だろうか…!?嬉しさはもちろんだけれど、恐れ多さの方がやや勝っているかもしれない。光栄だ、どう考えても光栄すぎる。

じつはまだこのnoteを書いている今日は、入稿が終わったばかりでまだ印刷工程へと進んだばかり。手元に本はないのです。なのでまだフワフワしているというか、どこか夢見心地のままで。きっと実際に刷り上がりを手にするその時まで実感が沸かないのかなとも思います。


これまでの活動を振り返るよい機会になった

本の中には作品以外に自分の活動年表も載せようということになりました。イラストレーターを志してから18年、こんなことでもなければ、ちゃんと振り返って思い出したりしなかったかもしれません、よい機会をいただきました。

その中から一部抜粋。


2002年(20歳)
イラストレーターを志すも、何からはじめてよいかわからず、とりあえずすぐにでもできそうという理由で、大阪梅田の路上でポストカード販売をはじめる。

以前noteでも少しだけ触れたことがあるのですが、ぼくのイラストレーターとしての最初の第1歩は路上です。

街でたまたま見かけた路上販売を見て、これならできそう!と思い、その週末にはポストカードを並べていました。全然、売れませんでしたけどね。。

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見る人が見ればわかる、梅田の阪急と阪神をつなぐ歩道橋の上。百貨店の建物は今はもう新しくなってしまって景色も変わりました。

もしもこの頃の自分に会いに行けたなら、作品集が出せるんだぞ!ということを伝え、祝杯を上げたいです。


2003年(21歳)
不特定多数の人に向け、「誰でもいいから見てください」という姿勢ではダメだと気が付き、ちゃんとギャラリーを借りてはじめての個展を開く。

表向きはこの理由ですが、路上での活動に挫折したという裏側もあります。

冬にはじめたので、ただひたすら寒さが辛かった…。今やれと言われても、絶対に無理ですね。若かったのだ…。

なんにせよ、はじめての個展を開いた。これが今につながる一番大きな出来事だったと思います。ナイス自分。

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ノリノリで搬入作業中のぼく。まるでベースを奏でているよう。とんだASTRO BOYである。

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とにかく何かにとりつかれたように天然パーマの絵を描いていたんだった。


2005年(24歳)
コンペや公募に挑み続けるも、ことごとく落選、よくて最終選考止まりの日々。

とにかく評価がほしかった、誰かに見つけてもらいたかった頃。しかし描けども描けども、箸にも棒にもかからない日々。近い年頃の仲間たちが次々に結果を出しはじめた時期で、そんな中でもよく腐らず描き続けたなと自分を褒めたいです。


2006年(25歳)
イラストレーション誌「第146回 ザ・チョイス」に初入選。失くしかけた自信を取り戻し、その勢いにまかせて勤めていた広告制作会社をアテもなく退社。mixiを通じ繋がったご縁で、はじめて東京で個展を開催。

mixiがめっちゃ懐かしい。いや、そこではなくて、ザ・チョイス。ここが玄光社さんとのはじめての接点でした。入選できたのは後にも先にもこの一度切り。しかしたったこの一度で人生は動き出したのだ


2007年(26歳)
フリーランスとしての収入だけでは食べていくことができず、深夜勤務のバイトを週5で詰め込む。昼間はイラストレーター業、夜間は24時間営業の出力センタースタッフとして二重生活を送る毎日。とにかく描き、5回の個展を開催、デザインフェスタなどのイベントに参加。

フリーになったからといって、そんなに甘くない。ここから2年間は深夜バイトを掛け持ち。詰め込めるだけ詰め込んだ個展。きっと体は悲鳴を上げていたと思います。ここでも潰れていた可能性、ありますね…。


2008年(27歳)
収入面ではまだ不安定なものの、出版関係のお仕事を中心に少しずつ増える。しかしまだバイトは辞められない。

2009年(28歳)
同じく関西で活動するイラストレーター仲間6人で「なりゆきサーカス」を結成。同年、東京(ペーターズギャラリー)でお披露目となるグループ展を開催。結局2年間続けたバイトを辞め、腹をくくる。2度目となる東京での個展(チェドックザッカストア)、以後ほぼ毎年同じ場所で開催し続けている。

2010年(29歳)
動物をモチーフとした絵が増えてきたり、これまで定まらなかった表現のスタイルがほぼ固まってきたのはこの頃

今のスタイルにたどり着くまでに8年、ほんと右往左往しました…。

と、こんな感じで2020年へと続いていきますが、あとはぜひ本の中で御覧くださいませ。(期待のハードルを上げるような内容ではありませんが…)


そんなぼくのこれまでの作品がぎゅっと160ページに

活動年表こそ20年近く昔から振り返っていますが、掲載作品は最近7、8年以内のものが中心です。(ほんの少しだけ、うんと昔の作品、これまでの個展のDMも載せています。)

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オリジナル作品

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How to Draw

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お仕事作品

それからインタビューなどなど。読み応えのある仕上がりになっていると思います!!ぜひ、手にとってご覧いただければ幸いです

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長文、失礼いたしました。最後までお読みいただきありがとうございます!



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サタケシュンスケ(イラストレーター)
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