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ドラマ 「きのう何食べた?」ーーゲイカップルとその周辺が”普通”に描かれている、そういう価値観が心地いいなと感じた話

最近見ているドラマの一つが、テレビ東京で毎週金曜 深夜0時12分放送の「きのう何食べた?」である。

原作は、よしながふみさんの漫画『きのう何食べた?』

筧史朗(西島秀俊)は街の小さな法律事務所で働く雇われ弁護士。
史朗の日課は、定時に事務所を出た後に近所の安売りスーパーへ向かうこと。お買い得な食材をすばやく吟味しながら、頭の中で瞬時に夕食の献立を組み立てていく。月の食費を2万5千円以内に抑えるのが史朗にとっての重要課題なのだ。
帰宅した史朗は早速夕食づくりに取りかかり、三品のおかずと炊き込みご飯、味噌汁を手早く仕上げる。そしてちょうど夕食の支度が調った頃、帰宅してくるのが同居する美容師の矢吹賢二(内野聖陽)だ。二人は”シロさん“”ケンジ“と呼び合う恋人同士。二人で食卓を挟みながら取る夕食の時間は、日々の出来事や想いを語り合う大切なひととき。
ドラマ【きのう何食べた?】公式サイトより

このドラマでは、西島秀俊演じる”シロさん”と内野聖陽演じる”ケンジ”が、ゲイカップルとして同棲生活を送る日常の様子が描かれている。

先日話題になった「おっさんずラブ」や、今シーズンやっている「俺のスカートどこいった」など、LGBTやゲイをテーマにしたドラマも多いが、この「きのう何食べた?」では、他のドラマとは違った心地良さがあり、描写がうまいなあと思った。

それはLGBTなどのテーマ性を前面に押し出していないことだ。

(そもそもカテゴリーは料理漫画らしいから当たり前なのかもしれないけど!笑)

ただただシロさんとケンジの日常生活がほっこりと描かれた、ホームドラマといった感じ。

どうしても「LGBTが日本の社会問題だ〜!」とか、「LGBTへの理解を深める必要がある〜!」という社会問題的側面を取り上げた脚本になりがちだが、このドラマではそういうのがほとんどない。

描かれているのは、ただ彼らがジェンダーなどの壁を超えて毎日幸せにご飯を食べ、暮らしている様子である。その中で彼らを取り巻くご近所さん付き合い、ようやく息子がゲイであることを受け入れつつある親、突然あわらる他の超絶イケメンゲイなど、二人を少し賑わすキャラクターが登場し、それらを乗り越えながら二人の自分たちなりの生活を歩んでいくストーリー。

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さて、どうして藪から棒に私がこのような話を書いているかというと、私自身カンボジアに留学中、ゲイの方やゲイのカップルと友達になる機会があり、LGBTの存在がとても身近に感じられるようになったからである。その中には日本人を含め、カンボジア人、フィリピン人などがいた。

そこで感じたのは、
「ああ、彼らにはそもそもゲイなどの存在が当たり前であり何も特別なことではなく、周りの人も(いい意味で)なんとも思っていない」
ということである。

ゲイカップルとの会話で「ヘイ!シュン、彼は僕のボーイフレンドさ!シュンにはガールフレンドかボーイフレンドがいるのかい?」というものや、ある女性がゲイの方を紹介する際に「彼はゲイなのよ〜(ahahaha)」と、笑いながら紹介してくれる場面がよくあった。

最初は少なからず、「あ、本当にいらっしゃるんだゲイの方!」と身構えてしまったのを覚えている。しかし本当に一瞬でその壁はなくなり、「あ〜あなたはゲイなんだね〜!!最近ボーイフレンドとはどう?」みたいに、「ゲイ」というワードに特別な意味がなくなってくる。友達なのだから、その人を目の前にしてそれ以上に何を複雑に考える必要があるのか。おとこ、おんな、ゲイ、、、ただそれだけである。

やはり私がこのような考えになったのも、実際にゲイの友達ができたからだと思う。友達として身近にいることで、LGBTの概念がとても身近になったのは間違いない。

便宜上LGBTという言葉を使っているが、「LGBTの方々」と括らなくてもあなたの存在そのものそれでおっけい、という価値観がもっと当たり前になればいいなあと思う。。。。


ドラマ「きのう何食べた?」では、特にゲイカップルの二人の周りの人間模様にも注目してほしい。私はゲイではないので、むしろ周りのご近所さんや親がどのように二人に接しているかが見ていて興味深い。

写真:「きのう何食べた?」第3話 (C) 「きのう何食べた?」製作委員会


変な壁を持って「LGBTの人たちを守ってあげなければいけない」という使命感を感じたまま悶々としているより、実際にどんなものなのかを見てみるのは本当の意味で理解する一歩になるかなと思います。

時間ある人はぜひ!

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