『親はあっても子は育つ』(続編) どうして社長は火の玉小僧になったのか
写真は枯れかけた庭のつつじですが、本当は蜜を吸いに来ているミツバチを撮ったのでした。
ミツバチがいらっしゃる間は人類も大丈夫です。
前回、過激なS社長さんを描いたのですが、彼がああいう風になったのは、持って生まれた素質もそうでしょうが、生い立ちも影響しているのです。
彼の父親は、このあたりの材木商で幅を利かせていた人でした。
しかし、S社長が中学1年生の頃、家業が行き詰まって、父親はどこかへ消えてしまいます。
家族が路頭に迷ったわけです。
それから、中学生のS少年が、うなぎを獲ったり、魚を獲ったりして、それを売って家族を食べさせます。
あまりに学校に来ないS少年を当然、担任の先生は叱ります。
「ちゃんと学校に来んか!」
「誰が家族にメシを食わせっとか? 先生が食わせてくれるとか?」
とS少年はやり合い、以降注意されなくなったそうです。
ぼくは、この頃思うのですが、いい親になるのはもちろん結構。すばらしいことだと思います。
しかし、子どもからあてにされる親はよろしくないです。
子どもから見て、自分でなんとかしなきゃと思わせるような親がよろしいかと思います。そこに、教育があります。自立こそがスタートです。
うちの母は、ぼくが子どもの頃、言ってました。
「お金がないことを親は子どもに隠そうとするやろ? あれは、よくない。どうしてか分かる?」
「ううん」
「親がね、陰で苦労したって、子どもには全然分からないものなのよ。だから、言うべきなの」
「ふうん」
「うちは、お金ないよ」
よき母でした。
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