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第五話 初めての東北被災地、現地入り。
物資の支援を行なっていたが、次の活動を模索していく中で、
「現地に行かないと分からない」という思いが強くなっていった。
4月6日、知人であるプロフォトジャーナリスト、佐藤慧氏の団体NPOみんつなの現地入りに同乗させていただき、岩手県陸前高田市に現地入りした。
SETからは私一人だ。
出発前に多くのメンバーからメッセージをもらった。
プレッシャーと期待を胸にいざ、出発。
到着した時のことを今でも忘れない。
目を疑う光景。
鼻をつく匂い。
そして瓦礫だらけの町。
私自身この時の事を言葉として残していた。
「陸前高田病院近くを散策。もうガラクタと塩の匂いだけ。
でも『人が確かに生活していたのだ』と分かるものばかり。
家具の残骸がある。
ミニ四駆の残骸がある。
遊戯王のカードが転がっている。
苦しかった。
まだ震災発生して3週間。
ほとんど手付かずなんだ。」
まず始めは現状調査。
陸前高田市の中でも一番太平洋寄りの広田半島にある、
広田町へと向かった。
どういう組織体制で、
現状はどのようにしてボランティアを受け入れているのかを調べた。
その結果、ほとんどボランティア受け入れ体制ができていない事が判明した。
そこでボランティアとして受け入れていただくところから
活動がスタートした。
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