ソーシャルキャピタルから見る豊かな社会の形
ソーシャルキャピタル(社会関係資本)の古典である、パットナムさんの「孤独なボウリング」を読む勉強会を、CRファクトリー代表の呉さんと、クロスフィールズ代表の小沼さんと行なっているのですが、非常に楽しいので内容を少しずつ公開していきたいと思います。
なぜアメリカ社会の中でソーシャルキャピタルが減ったのか?
ということが書いてある章があります。
それによると、
・労働による時間と金銭面でのプレッシャーにより地域活動などへの参加が減ったのが10%。
・郊外化、スプロール現象によって参加が減ったのが全体の10%。
・電子的娯楽(テレビ)による影響が25%。
・世代的なものが45%
となっています。まぁちゃんと読むとももっと色々細かく書いてあるので理解が進むと思うのですが、これらのことを裏返していくと、「ソーシャルキャピタルの高い社会像が見えてきます。」それは、
・職住が一体的なライフスタイル、それができる地域での暮らし。
・通勤時間をなるべく減らす、なくす。
・転居せずに長くその場所に住む意思があること。
・テレビやスマホ、SNSなどの個人での娯楽を制限する。(トランプとか家での食事に招くとか集合的な娯楽を選択する)
・金銭面での不安がなく、働きたい時にパートタイムなどで働ける選択肢がある状態。
・偉大な歴史的集合イベントを経験、もしくは創出し、国民的一体感を形成する。(今の時代でいえばコロナ?)
・全国化とグローバル化の流れではなく、限定化とローカル化(同じ?)にしていく。
・都市化は問題ではないので、都市の中でちゃんと上記の条件が満たされていればオッケー。
さて、日本で可能なのか?どういう未来像の日本社会が皆さんには見えてきますか?
ソーシャルキャピタルを高る人を、ソーシャルキャピタリストと呼ぶのですが、皆さんの暮らし自体は上記のものにどれぐらい当てはまるでしょうか?
一人ずつの動きが上記のようなものになれば、
きっと社会はソーシャルキャピタルが増えて豊かな社会に向かうはずです。