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第三十三話 将来、広田町にまた来てくれる子が増えることを願って

大変なこともあったけど、この事業を行って本当に良かった。

たった1泊2日、もしくは2泊3日かもしれない。
それでも受け入れ家庭と生徒のお別れの場では多くの生徒、
住民が涙を流す。

「またくるからね!」
「それまでじいちゃんばあちゃん!元気でいてね!」

「おう、またこいよ!大きくなった姿を見せに来てな!」

僕自身も今では、受入家庭の一つだ。
出会い、一緒に過ごし、そして別れが来る。
わかっていることだが別れの時には胸にくるものがある。
何百人と生徒がいる中で、
何の巡り合わせか、たまたまうちにきてくれた生徒たち。
中学校や高校の修学旅行という一生思い出に残るイベント。
そんな奇跡の出会いに感動と、そして感謝が溢れてくるのだ。

この民泊は、町の人の楽しい思い出を増やすことができるのだと確信した。
まちづくりで10年後にあーだこーだと言っても人は動かない。
大切なのは「今、楽しい」「いま、嬉しい」。
その瞬間瞬間を積み重ねていくことなのかもしれない。

僕たちはこれからもこのまちで民泊を続けていく。
将来、この子たちがまた広田町に帰ってくることを願って。


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三井俊介
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