お金の話〜モノの値段〜
✔︎給料とは
給料とは、「提供した労働力の対価である」と思われている方が多いかと思いますが、実際はそうではなくて「提供した価値の対価である」が正しい考え方です。
これは、あなたが握ったおにぎりをお腹の減っていないAさんに売るのか、それともお腹ペコペコのBさんに売るのかで得られる対価が違います。Aさんであれば50円で売れるかもしれませんが、Bさんには100円で売れるかもしれません。あなたが費やした労働力は同じですが、得られた対価は2倍違いました。これは提供した価値の違いが理由です。おにぎりは美味しければ高いというわけではないのです。
ここでは、給料は提供した価値に比例している事を理解しておかなければ、「どうしてこんなに働いているのに給料は安いんだ」という考え方になってしまいます。
✔︎山の上のジュース
山の上のジュースは高いイメージがあるかと思います。これは、ジュースを山の上まで運ぶのは配送コスト=人件費が掛かるからと考えてしまいます。しかし、この考え方も間違っていて配送コストが掛かるのであれば、ドローンを使って山の上まで配送コスト0円でジュースを運ぶことができた時、山の上のジュースの値段が安くなるかと言うとやはりそうはなりません。これは山の上のジュースの価値が高いからです。山には地上みたいにコンビニに行けば手に入る環境があるわけではなく、自販機がたくさんあるわけでもありません。登山客は山に登れば喉が渇き、飲み物を欲するので、山の上のジュースの希少価値が高くなります。なので、価格も高くなります。
✔︎サンマの話
有名な話があります。サンマはたくさん獲れる年もあれば、全然獲れない年もあるのですが、たくさん獲れる年の方が値段が高く、全然獲れない年の方が値段が安くなります。全然サンマが獲れなくて供給よりも人の需要が上回っている時の方が値段が安いのには、すごく違和感を感じます。安い時の方が美味しくなくて、高い時の方が美味しい方が理解できるかと思います。
なぜこのようなことが起きているかと言うと、サンマの価格が安い年はエサとなるプランクトンが海にたくさんあり、そのプランクトンをサンマが食べてプクプクと成長し、数を増やすから、たくさん獲れるようになり一匹あたりの価値も安くなるからです。一方、サンマの価格が高い年はエサとなるプランクトンが少なく、サンマも身が細く脂も乗っていません。そして量も少ないため一匹あたりの希少価値が高まり、価格が高くなるのです。
ここでも言えるのは、クオリティーと値段は比例関係にないと言うことです。美味しければ高いと言うことではないのです。
ホリエモンの給料が高いのは労働力によるものではなく、存在としての希少価値が高いからです。コンビニのアルバイトの給料が安いのは、コンビニのアルバイトがたくさんいるからです。ホリエモンが仮に100人いれば希少価値が低くなって給料も安くなりますが、それはあり得ないので、彼の給料は高いままです。
なので、もし自分自身の給料を上げたければ希少人材になるべきです。「給料を上げるためにたくさん働くんだ」「給料を上げるためにハイクオリティなものを提供するんだ」という考えは、理に適っていないのです。なので、まずは希少人材になるためにどうすればいいのかを考えましょう。