MUP)week29-2
前回の続きです。
✔︎債権の銘柄選び
どのように債権の銘柄を選べば良いのでしょうか。
日本の債権や海外の債権など色々ありますが、簡単な見分け方法は2種類あります。
それは、リスクと期間を見れば良いのです。
上の図は、リスクと利息の相関関係を表しています。リスクが高い=金利が高い債権、リスクが低い=金利が低い債権であることは前回も書きました。
リスクが高い低いはどのように見極めるかというと、AAAやAA、A、BBB、BBなど格付された成績表がありますので、ここで判断します。
AAAが最も格付の内容が良いので金利は低く、順にAA、A、BBB、BBと金利は高くなっていきます。
次に、期間と金利の相関性について見ていきます。期間が短ければ金利も低く、期間が長ければ金利が高くなります。
例えば、10年物の債権は期間が長く嫌がられます。それは10年もあれば企業や国の財務内容は大きく変化すると考えられるので、リスクと捉えられます。その為、金利は高くなります。
逆に期間が短い債権は、未来の見通しもしやすいので、金利も低くなります。
✔︎なぜトヨタは社債を発行するのか?
世界のトヨタだから、お金に困ってないのでは?と考えるかと思います。トヨタ以外にも財務内容的に現預金を持っているにも関わらず、社債を発行していたりします。
ではなぜトヨタが社債を発行するのでしょうか。
実際にトヨタは現預金を4兆776億円(2019/12に見た有価証券報告書を参照)も持っているそうです。
2015年は社債を発行していませんでした。2016年は600億円の社債を、2017年は1000億円の社債を発行しています。
これはなぜかと言うと、企業が経営の先行き不透明感を感じると、社債を発行する傾向にあるからです。
トヨタが社債を発行する理由として①偽インフレアベノミクス②金融引き締めの転換、と言う2点が考えられます。
アベノミクスによるデフレ脱却は株価の価格を押し上げましたが、実際に売上が上がった訳でもなく、従業員の給料が上がった訳でもありません。この自作自演による株価の上昇はいつまで続くのか、企業はビクビクと怯えています。
株価が上がっても、給料を上げることが出来ず、利益を出しても内部留保として利益を溜め込んでしまいます。
トヨタが社債を発行するのは、金利が安いうちにお金を集めておこうと言う考えからです。トヨタは何千何億と債権を発行していますが、それらは日銀が買ってくれるので、今の内だと思ってやっているのです。
✔︎外国債権国債
例えば、アメリカの国債を買おうと言う場合に、1ドル100円の国債があったとしましょう。そこで、1万USD=100万円を10年で2%の年利の国債を買ったとします。
なぜ外国債がいいのかと言うと、それはリスク分散になるからです。
年利2%の10年国債では、120万円になり20万円の利益が生まれます。更に1ドル=120円にあがったとします。12万USD=120万円になり、年利にプラスして為替の儲けが生まれる事になります。
なのでリスク分散にもなり、負けにくい国債になりますのでおすすめです。
✔︎債権のまとめ
債権は比較的にリスクの低いものであり、債権には新発債と既発債の2種類があります。
また、利益獲得にも利付債や割引債があり、資産リスク分散のためにも外国債をこうことも重要になります。
銀行に預けるくらいならば、債権に投資した方が安全で金利が高いです。
以上が『資産運用・債権編』でした。
今回も読んでいただきありがとうございました。
Buon viaggio!