イギリスで進むeスポーツ教育—Z世代の学びとキャリア形成とは?
こんにちは、皆さん。
今回は、海外のeスポーツメディアサイト「ESI」で紹介された、イギリスのeスポーツ教育に関する興味深いニュースをご紹介します。
Tencent Games, British Esports and Ukie release UK esports education research(日本語訳:テンセントゲームズ、ブリティッシュeスポーツ、Ukieが英国のeスポーツ教育に関する調査を発表)
Z世代のeスポーツキャリア志向
テンセントゲームズ、ブリティッシュ・eスポーツ、Ukieの3団体が共同で実施した調査によると、イギリスではZ世代(16~27歳)の学生2,000人を対象に、eスポーツへの関心や業界でのキャリア志向を調査しました。その結果、22%がeスポーツ業界でのキャリアを希望していることが明らかになりました。
さらに、58%の学生がeスポーツを弁護士やエンジニアといった伝統的な職業よりも参入しやすいと感じているという結果も興味深いものです。これにより、若者にとってeスポーツが新たな職業の選択肢として受け入れられている現状が浮き彫りになりました。
地域差が示すeスポーツへの意識
調査では、都市部と地方でeスポーツに対する意識の差が存在することも明らかになっています。例えば、ロンドンでは64%の学生がeスポーツを現実的なキャリアパスと見なしているのに対し、イーストミッドランドでは**46%**にとどまっています。
私自身、東北地方に住んでいますが、東京などの都市部に比べてeスポーツの盛り上がりに温度差を感じることがあります。この地域格差の課題は、イギリスに限らず、多くの国や地域で共通するものかもしれません。
eスポーツ教育の進展
調査では、約4分の3の学生が教育カリキュラムにeスポーツを取り入れることに賛成していることも分かりました。また、2025年にはイギリス国内の28の教育機関で、計39のeスポーツ関連コースが開講される予定だそうです。これにより、教育を通じたeスポーツ業界の発展がますます期待されます。
日本でも近年、高校でeスポーツ部が増加しており、教育機関が関連カリキュラムを取り入れる動きも見られます。しかし、まだ数は限られており、イギリスのような国を参考にすることで、さらなる発展が期待できるのではないでしょうか。
今後の期待と展望
今回の調査は、ゲーム会社、政府機関、教育機関が連携することで、eスポーツ教育やキャリア形成にどのような影響を与えるかを示すものです。
一方で、こうした背景にテンセントという中国系コングロマリット企業が、動いているということも読み取れるニュースです。
日本でもこうした取り組みが進むことを期待しながら、海外の動向を注視していきたいと思います。