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新作"Soda Water Pool" 沖野俊太郎自身によるTrack By Track(後編)

Track 6 : Black Tambourine(ブラック・タンバリン)

これはもう皆さんご存知かと思いますが、昨年あのアイドルユニット”Negicco”に提供した曲で「さかさま」というタイトルでリリースされたものを今回SWPのためにセルフカバー、いや「さかさま」の歌詞はNegiccoの楽曲を多く手掛けているconnieさんによるもので
この"Black Tambourine"は流石にアイドルの女性と同じ歌詞では違和感があるだろう と、歌詞も自分で新たに書いたもので厳密にはセルフカバーではなく沖野の新曲ということになります。

ただサビの「手探りしながら」と間奏直前の「光はどこだ?」はこれ以上の言葉が浮かばず、、Negiccoサイドの許可を取りましてそのまま使わせていただきました。Negiccoの「さかさま」とはキーが違うのですがこの2フレーズに関してはエディットしましてNegiccoの皆さんの声も使わせていただいてます。「光はどこだ?」の部分を注意深く聴いてもらえば多分Nao☆さんの声?が一番聴き取れるかと。疑似デュエットを楽しませていただきました笑

自分で言うのもなんですが(はい、自分大好きです)この曲の歌詞は沖野史上、ナイスフレーズの嵐であり、ほぼナイスフレーズで構築されている
曲だという自負があります。どこを切り取っても宣伝コピーに使える感じですね。その中でもアルバムタイトルにもなったラインの「ソーダ水のプールで手探りしながら 息を止めながら」はコロナ時代における人々の生活を的確に捉えたフレーズだと(あくまでも自分では)思っています。
どうかなぁ?
楽曲的にはもう沖野の18番というか、オハコと言うか説明する必要もないかもです。「ネオアコの神」ですから。(あ、これNegiccoの配信ライブの視聴時にMCで聞こえてきたフレーズです。笑)

Track 7 : Dream Away(ドリーム・アウェイ)

https://youtu.be/WThXG6xXDTo

これはもうハンマービートの淡々としたリズムの上にStone Rosesのmade of stone的なギターアルペジオが絡まり、ゆったりと疾走していくような曲。
「僅かな希望を持とう」 
「そう遠くない未来をあなたと待とう」
というリフレインがクールに歌われる、この曲もある意味沖野の真骨頂かなと。かなりお気に入りの曲です。しかし「雨」がよく出てきますよね。
結局好きなんですよね、雨が。きれいだよね、雨って。ロマンチックだし。


Track 8 : Broken Machine(ブロークン・マシーン)

この曲は年老いて、衰えていく自分を機械(ブロークン・マシーン)に例えて表現したもの。
こんな自分でも大切な人たちを守れるのだろうか?同年代以上の方にはわかってもらえる世界観かと思います。

楽曲的にはこれはもうずばりThe Smithsです。モリッシーの絶対聖域を超えない枠の中でメロディーを構築してあります。笑
スミスと言えばM2のDiscovererのフレーズ、「fifteen minutes with you 」もスミスですね、、、、


Track 9 : Drifting(ドリフティング)

この曲を書いたのは東日本大震災を経験した後なので10年くらい前だと思う。プライベートでも色々とあり独りで暮らしていた頃だった記憶があります。
震災やその頃読んでいた本などの影響もあって自分は親からただ生まれてきたわけではなくて、自分の方がこの親や時代を選んで生まれてきたんだと。
こんなことを言うと「じゃあ親に虐待される子どもたちもその親を選んできたのか?」と思われるかもしれません。
でもそんな親でも子どもたちは選んで生まれてきているんだと、個人的にはそう思うのです。もちろん真実なんかよくわかりません。

ただ今の家族も、友人など身近にいる人達も沖野の音楽を好きでいてくださるファンの方々もこの運命も全部、自分で選んだんだと そのために生まれてきたんだと 本当に色々とありましたが、今でもそう思っています。
そんな歌です。

楽曲としては以前DEMOの段階でYouTubeに上げたりもしていたのですが
ものすごくエフェクティブでリバーブ全開!みたいなアレンジだったのを再ミックスしていくうちに あれ?この曲はもっとシンプルに、エフェクトは部分的にアクセントとして使うべきだ と気が付き今回のカタチに落ち着きました。
エフェクトが減った分、リアルになってより歌詞の意味合いが伝わるようになったんじゃないかな?と思っています。

以上、あまり語りすぎるのは逆に良いことではないのでこの辺にしておきます。皆さんのリスニングのスパイスのようなものになってくれれば嬉しいです!
それでは何度も聴いてもらって、お気に入りのデニムのようにこのアルバムを仕上げてくださることを願って。




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