引退。
皆様ご無沙汰しております。
各方面で発表させて頂いておりますが
この度現役生活を終える事を決断しました。
今回はその引退について語りたいと思います。
4年目の今シーズン
トレーニングの質も量も積めたオフシーズンだっただけに自身にかなり期待をもってシーズンに臨みました。
初戦、打たれながらも粘って開幕戦を勝利。野手に助けられた試合でした。
ここである違和感が現れます。
「自分の感覚と打者のボールの刺さり方のギャップ」
です。
自分の感覚では差せてるつもりなのに、振り切られるというギャップです。
ここから6月まで勝てませんでした。問題点は投球の強度にありました。ここはまた後日書きます。
その後改善し
6月の半ばから7月の半ばにかけて5連勝を記録し、
おそらく皆さんは乗ってるな〜と感じたかなと思いますが、この時ある症状と戦ってました。
イップスです。
7月の頭から手からボールの感覚が消えました。
時々発動していた、在らぬ方向にボールが飛ぶ現象。
不安を煽りたくなくてネタとして取り扱ってましたが実際はかなり深刻な状況で恐怖心との戦いが待っていました。
スローで何度も確認して、原因を探ってそれらしき原因は確認できましたが、それを意識下でコントロールできず、7月の後半から面白いように打たれるようになります。
指もかからずビビりながらミットに投げるわけですから当たり前ですね笑
ただ気持ちだけは折れないようにその中でも抑えられるように全力で闘いましたが上手くいかず、とても苦しかったです。
この時、完全に引退を決意しました。
理由はシンプル。実力不足です。
一回のキャッチボールで5回以上発動する事も多々有りだんだん投げる事も怖くなり、今までで1番辛い時期でした。
1年目右肩の手術をした時は投げられない理由があって投げられなかったので前を向けましたが、今回は投げられるのに投げられていたのに投げられなくなったという事が、とても自分自身を後ろ向きにしました。
ここで後ろ向きになった時に現役生活を続けるべきではないというマインドになりました。
僕が思うプロの選手にとって重要な要素は
人に必要とされる求められる数を増やして、その期待に常に応え続けるというところでした。
これはもちろん結果もありますが
日々日常生活の中で前を向いて頑張る姿を届ける。
それが結果的に人の為になって
世の中の為になる。
思った以上に人は自分を見ているし
選手を見ている。
だからこそ
人の為に前を向くべきだと考えていた自分が
自分の事で後ろ向いた瞬間に
あ、これは引退だなと思ったのです。
これが僕が引退を完全に決意した経緯です。
ただ最後までNPBと優勝という望みを無くさず練習そして試合に取り組んでいきました。
それが自分のためでも人の為にもなると
信じたからです。
150も最後まで狙いました。
全然だめでしたが笑
ただみんなが無理と思う事を
信じきる才能だけはピカイチなので笑
最後まで全力で取り組めました。
そのおかげもあってか、
身体動作の中で無意識に起こっていたイップスの原因を
8月27日の福井戦の4回に多少改善する事に成功し
9月5日の福井戦で大幅に改善できました。
なので9月14日の現役最終登板は
今シーズン最も気持ちよく全力でマウンドにあがり
全ての力を出し切る事ができました。
微塵の可能性でも信じた結果が
すっきり辞められた要因になった気がします。
だからもう何も思い残すことはありません!
最高の4年間
最高にやりきれました。
これから新リーグになります。
これから選手としてやっていく人には
子供さんにも大人の方にも夢を与えられる選手であって欲しいなと思います。
僕自身そうなれたかは、わかりません。
特段結果を残したわけでも有りませんし、
あんまり自信はないです。
ただ気をつけていた事は
大変、きつい、苦しいは
ファンの方や子供達には言わないでおこう。っていう事でした。
もちろん辛い事もあると思います。
大変な事もあると思います。
実際あります。
ただ
テレビなどで
自分でプロ野球選手という道を選んで
人に求められる数がたくさんあって
独立リーグという環境選んで
プロ野球選手になったのに
なれない選手も沢山いる中で
プレーのクオリティや課題などの選手ではなく、給料の低さや、環境の過酷さばかり話題が先行していく事が実はちょっと嫌でした。
コンテンツとしてはその方が
面白いのかもしれません。
ただ僕が子供だったら目指さなくなりそうなんです。
野球の裾野を広げ、地域密着を謳い
子供やNPBを目指す選手、その地域の方々に夢や元気を、与えるはずの場所なんです。
だからもっと前向きな部分が
フォーカスされる場所になってほしいな
なんて思ってます。
あくまで個人的願いなのですが。笑
「おれは野球で成功するために練習やって毎日成長している!はたからみたら過酷に見えるかもしれないけど、それすらも成長に繋がっていて恵まれてる!だからおれは幸せだ!」って
みんなポジティブにそう思える、言える新リーグになったらいいなってなんて思ってます。
綺麗事すぎるかもしれませんが
そう思ってます。
今日の滋賀対武蔵戦
最高にかっこよかったです。
僕が子供だったらここでやりたい!って思います。
野球が大好きな人達だけが集まる世界。
こんな幸せな環境無いと思いますから。
これからもどんどん夢を作り出して欲しいなって思ってます。
最後になりますが
改めて最後の最後までご声援をありがとうございました!幸せで仕方ない4年間でした!
これからも宜しくお願い申し上げます!!
近藤俊太郎