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スタートアップにとっての長期性

はじめに

ヘッダー画像は宣伝です(2回目)。シリーズBのプレスリリース後のタイミングで、一部の方向けには面白がっていただけそうなイベントを幾つか開きます。

ヘッダー画像には載ってませんが、銀行→コンサル出身者向けのクローズドイベントも12.19(Thu)に開くみたいですので、該当される方で関心あられる方は、ご紹介含め、是非中野までご連絡ください。実際の経験者とかなりフランクな感じで話す場を予定しているそうです。

注:以下、このイベントに少しでも関心をいただけるであろう方向けに記述しています

スタートアップが前提として受け入れているもの

SimpleForm社もスタートアップの一つとして、テクノロジーの力を駆使して、特定の市場を急速に取り込み、競争優位性という名の障壁を築いて、次世代の大企業となること、を宿命として背負っています。

特に、そのスピードについては、テクノロジーの進化が目まぐるしい今、将来的な安定を得る=未来に渡って盤石なビジネスとするために、不可欠な観点です。

大企業がどうとか、スタートアップがどうとかということではなく、会社として優先すべきものが、構造的に違います。

ここまで書いてきたことは当たり前のことだと思います。
でも、ぼく自身、大企業からスタートアップに飛び込んだ身として、一働き手として、これを理解することが重要であり有効でした。

さて、スピードが求められるスタートアップにとって、長期性とは何を意味するでしょうか。
一見矛盾するものに感じますが、僕らは大事にしている価値観・行動規範の一つに「長長期目線」を掲げ、人事評価にも、その観点を織り込んでいます。
標題を語れるほどではないのですが、少なくとも僕らがこの4年で感じてきてきたものはお伝えできるかと思います。

SimpleFormが長期を大事にする背景

詳細は割愛しますが、SimpleForm社のビジネスは、その製販サイクルが長くなることを覚悟しています。
ソフトウェア企業でありながら、製造業的とも思います。
立ち上げ期においては、教科書的には避けるべきと言われることをやってきました(これを創業時に描き、覚悟したCEOとCTOには本当に感服しております)。

独自にデータを収集し、それを成形・加工・統合し付加価値を上げます。実際に業務で使えるアプリケーションを構築し、金融機関を中心とする大企業の審査領域の皆さんに届けます。品質とセキュリティも盤石でないといけません。必要に応じて、審査基準やプロセスの見直しを支援したり、審査業務の伴走もします。これらを賄い長く安定して提供するために、それなりの対価を頂戴する必要があり、それでも納得いただけるほどの価値が出る代物に仕立てる必要があります。データの品質に始まり、お客様とのコミュニケーション、審査パーソンが扱うUIUXの追求…などお客さまに影響を与えるすべてにおいて努力を続け、その価値を高め続ける必要があります(もっともこれらは別に僕らだけに求められることではありません)。

そうして今、お客さまにも徐々に認めていただきつつあります。

公開可能なご支援先(弊社HPより引用)

このように事業構造が長期を前提としているため、それを実現する組織も長期を踏襲するべきだと考えています。
これらの結果として、僕らは社会の公器となること、を目指しています。

長期性を実現するための組織・メンバー

組織にとっても長期性を大事にするということは、採用要件や人事制度、配置(抜擢)にも、その観点を取り入れるということです。
そして、その結果として、長期性を大事にするメンバー・チームがSimpleForm社の組織を構成するということです。

あまり組織に対する考えを公にする機会を取れていないので、幾つか特徴的なものを紹介したいと思います。

価値観の合致を特に大事に

価値観の合致はどの企業も大事にしているかと思います。
僕らが例外的と言いたい訳ではありません。
ただし、長期を前提とする事業・組織を志向する以上、真に共感し合えないと、お互い不幸になる度合いが強まってしまいます。

その価値観自体にも共感をいただけることが重要になりますが、それ以上に能力や経験だけではない「長期性」に限られない価値観レベルでのフィットが長期に亘り活躍いただくのに不可欠だと考えております。

SimpleForm創業者の言葉を借りれば、最後に記憶に残っているのは売上の数字でもなく、ミッションの達成でもなく、一緒に戦った同志の顔、なんだと本当に思います。
恥ずかしげもなく言えば、ミッション・事業とのアラインだけでなく、哲学・思想・想いのレベルで、そういうものがSimpleFormには流れていると感じます。
そして、それはすごく良いことなのだと僕は考えています。

100m走ではなくマラソン

スタートアップも社会的な理解や制度、企業としての福利厚生が整ってきました。
ぼく自身、大企業自体と比べて遜色ありません。
そういった時代の流れという恩恵も受けながら、僕らとしても、この長期性に貢献するものに投資をしていきたいと考えています。

施策としては、僕らだけに特有のものではないかもしれません。
ただ、これらをミッション達成の観点でも大事にしていること、必要あればその観点でより良い方向に変えていきたいことは約束できます。

ex. 
病児保育・家事育児代行サービス等補助→健康は本人だけでなく家族含め、家族の支えなしに長期を前提に働くことはできません
資格取得補助→個人の長期的なキャリア形成に資する投資
図書館制度→書籍購入代を補助、会社で共有知化することを心掛けています
人間ドッグ・各種予防注射斡旋・補助→健康がすべて

弊社HPより抜粋


5期目で新卒は4期生

最初の新卒メンバーは5番目、2期目開始時点に参画してくれました。
それから今まで毎期続いており、現在は10人ほどになります。今やSimpleFormにとって、欠かせない存在になっています。

大企業出身のぼく自身が感じるところとして、本当に大事な社会人1社目、最初の3年間。
多くのキャリアのメンバーがその重要性を感じていることもあり、生半可な形で推進してはならないと強く感じていますが、だからこそ多くのメンバーがその採用・育成に協力的です。
まだまだ足りないところはありますが、そういったメンバーの存在、そして今の新卒メンバーの活躍がある種証明してくれており、この決断を後押ししてくれます。

彼らの成長は、当然ながら長期を前提としないといけません。
これは当然に、SimpleFormに限った話ではなく、彼らが将来SimpleFormの外に羽ばたいていくとしても、です。
そういった新卒で入ったメンバーが、会社の中核を担っていくことになることは、(特に僕らの場合は)長期的な組織づくりに欠かせないと考えています。

ちなみに、決断をしたのはぼくではありません。ぼく自身は最近ようやくその責任の重さと重要さを理解できてきました。

文中に登場したSimpleFormの代表との話は、また次の個人noteにでも書きたいと思います。
ぼくのSimpleForm人生は、個人的には、田代さんとの物語でもありました。
ちょうどシリーズBという一つの節目でぼくも振り返りたいと思っていたので、そこで気が向いたら触れたいと思います。

さいごに(+イベント情報)

能力不足で、書き始めた当初に思っていたより内容が薄くなってしまったので、イベントに参加いただけたら本記事で言いたいことが伝わる(序章のような位置付け)ということにさせてください笑

必ずしも当てはまらなくても、会社自体に関心を持っていただけた方でも、もちろん構いません。
是非、お誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

2024年12月17日(火)10年選手向け

2024年12月18日(水)産育休後のキャリアを考えられている方向け


ちなみに、どちらの会にも登壇いただく人気者の鬼頭さんはこちら。改めてぼく自身言語化させていただきましたが、本当に求める人物像そのもの、という方でございます。

SimpleForm
中野

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