人事のソフトとハード(SimpleFormの採用担当)
「採用担当」は、ぼくらが今最も必要としているポジションですが、この表現で期待する役割・ミッションを表現できているか正直怪しいです。ただ単に、日本語力が足りないだけでありすみません。
SimpleForm社では、採用業務を担うメンバーはオンボーディングやコミュニケーション・全社企画などを同時に担当しています。リファラル含む全社の採用モメンタム向上などもです。今いるメンバーの能力・適性を最大限生かしていただこうと考えたら、自然とそうなりました。常に人が足りないというのもありますが、今や会社としても意図的、戦略的にそうしています。三遊間を拾うカルチャーが貢献している側面もあると思います。
この記事は2段構成とし、(前半)抽象的な前提となる考えや期待の言語化、(後半)具体的な業務や実際の雰囲気の共有、をさせていただきたいと思います。
少しでも関心を頂いた方にさくっと読んでいただけるよう、なるべす文量を落とすよう努めます。
前半:コンテキストの言語化
経営・事業・組織課題があって、それを解決する手段として採用があるという前提に立てば、当たり前ですが採用がゴールではありません。
スタートアップにとっては実際に採用は重要すぎて全社KPIにも掲げられますが、本当に数だけを追えばいいと思っている人はいないと思います。でも、それを追うことには意味があります。それくらい難しく、重要です。
こういう背景もあり、採用に専門性・専門人材が必要なのはぼく自身強く痛感するところですが、自社の戦略・カルチャーにも則した個別設計は可能で、結局バランスをどうとるか(それによって生まれる弱みを何でカバーするか、それすらしないか)です。僕らは今、一緒に挑んでいるメンバーのおかげで、僕らなりのやり方ができています。
採用関連の企画推進からスカウト送付、候補者コミュニケーションも担う採用担当の方には、基本的にはHRBPのような役割を期待したいと考えています。もしかしたら、一般的にはそう呼ばれる役割をもう担っていただいているとも思います。
採用だけでなくそれを活かして組織課題を解決する、必要とあらば採用を止める進言をする、こうした活動を事業部のマネージャーレベルに行っていくのは簡単なことではありません。
それでも、そうして人・組織という軸から一事業・一部門に寄り添い、支え、強くする。その結果として、全社・横断のより大きな人事戦略・実行ができるようになっていくことができると思います。
人事領域全体において、そういう考え・力を持つ人間が多くなってほしい(僕らの会社だけでなくとも)、という個人的な想いもあります。
ですので、正直何人いても良いと思っています。採用に閉じると、何人いてもとはならないかもしれませんが、そうでない僕らは、そういう戦略が取れます。これは良い面です。
また、やはりぼく自身4年の採用活動を通じて、HR領域・ヒト組織面から会社・産業を支えたい想いを持つ方は非常に多くいると感じており(実際に専門性もすごく必要だからだと思います)、中途採用の観点、ドライなターゲット分析の観点からも理に適っていると感じます。
もっとも、この発想自体は当初から思い描いていたものではありません。今のメンバーが主体的にその業務・責任の範囲を広げっていってくれた、またマネジメントとしても彼ら・彼女らの強みを活かそうと考えたら自然とそういう分担になっていきました。
将来的に変わることがあるかもしれませんし、常に見直し、変わるべきだと思います。
その意味では、採用に特化したい方がいればそれはそれでウェルカムです。是非理想のチームアップを一緒に議論して決めていきたいです。
戻りますが、こうした採用・ソフト面の組織開発を担う「人」起点で組織課題の解決を目指すメンバーをSoftチーム、人事制度など「仕組み」起点で組織課題の解決を目指すメンバーをHardチームとして、この2チームがHR部門を構成しています。
プロの方からすると、当たり前のことなのかもしれないし、良くないアプローチなのかもしれません。ただ、この固定的な、決まりきった範囲を滲み出していく感じは、SimpleForm社の価値観・カルチャーが生み出したものであり、SimpleForm社だから取れる、取るべきやり方であると思います。
Soft(採用)チームが、やっていることや課題、同志がいればすぐにでも取り組みたいこと、紹介していきます。より具体を伝える、後半部分にあたります。
後半:具体・現場の実際
文量増えてきてしまったので、いっそう端的に、箇条書きベースで記載していきます。
今のSoft(採用)チームがやっていること
as a リクルーター:いわゆる通常の採用担当の方に求める活動(スカウト設計・送付、候補者コミュニケーション...)
採用opsスタッフ管理:オペレーショナルにすべき部分はスタッフの方に(ピックアップ、日程調整・案内...)
採用プロジェクト主導:採用センターピン課題を解決する短期集中PJ企画推進(シリーズbプレスリリースに併せた採用記事PJ、採用の採用強化PJ...)
数字管理・結果分析・PDCA改善
オンボーディング:組織拡大に伴い仕組化でHardチームと連携、あくまで人ベースで対応
全社イベント企画:(これは現メンバーの適性もありますが)全社のコミュニケーションハブ的存在(事業部・各メンバーが主体的に臨んでくれるカルチャーがあるので巻き込み役へ集中できている、なんならそれだから回っていると思います)
(採用広報:今はプロジェクトベースのみ)
やりすぎ、やらせすぎ、って思いましたでしょうか。
そうかもしれません...本当に今のメンバーには頭が上がりません。
やはり、特徴的なのは、リクルーター活動に閉じない企画やPJ推進、組織開発のソフト的側面を担っていることだと思います。
繰り返しながら今のメンバーの適性もありますが、これができれば、HRBP的な事業部・部門付き人事でより活躍いただけると思いますし、本質的な組織課題にみんなが向き合えると思います。
かなり先だとは思いますが、こうしたメンバーが多く輩出された後に、より大きな組織で一元管理的な採用が必要になり、オペレーショナルな仕組みが生まれ、いわゆる本来的なリクルーター、採用担当が生まれることになるかもしれません。
ご一緒している採用担当の村上さんからコメント頂きました
候補者コミュニケーションが丁寧すぎるくらい
事業特性的にも、拡大期のSaaS企業のような大規模中途採用をしていないのもありますが、候補者一人ひとりの方に丁寧に向き合う文化があると思います。私自身も、それはすごく大事だと思っていて、このタイミングでご縁がなくても、ファンになってくれたら嬉しい、という想いでやっています。謙虚さと長期性を重んじるところが表れていると感じます。
求められているのは企画を通じた実行
厳しいようですが、企画だけしていると褒められません笑。やはりヒトに関わる問題のようなものはたくさんあるのですよね。もちろんトラブルシューティングは大事なのですが、自分の時間を使って何から着手すべきなのか、すごく考えさせられます。本質的な企画が求められていると感じますし、結果は実行を通じてしか出ないので、そこをすごく重視しているチームだと思います。
採用課題・もっとやりたいこと
事業部・部門付き人事:今は社長付き採用として始まりました(?)。ぼくは、HRT(ashiro)Pと呼んでます笑。通常の採用活動でパンパンですが、トップ採用を優先しそちらにリソースを振り向けることにしました。だから余計に足りてません
採用広報:Soft(採用)チームでないかもしれませんが、潜在候補者であれ顕在候補者であれ、ファンであれ協力者であれ、同志を常に探し求める、その最先端にいるチームが採用については広報を担ってもいいと思います
採用プロジェクト高速化:それ自体が強みとなる、独自の採用手法の発明には至っていません。思わぬ母集団を発見したり、僕らの事業特性を活かした手法が生まれたり、他社が追随したくなるような(でも面倒そうすぎてマネしたくないような)、そんなものが現場発で、常に生まれるチームになりたいと思います
同じく採用担当の諏訪間さんからもコメント頂きました
アイデアマンは楽しいかも
実行が求められるのは村上さんが書いている通りですが、新しい活動とかモメンタムみたいなものに非常に敏感な組織だと思います。シンプルフォーム社のbizチームはかなり専門的で頭脳的でもあるので、いわゆる営業・会社の最前線は僕らだと思ってやっています笑。なので余計にまずは試してみる、動きをもたらす、ということが喜ばれます。
主体的で謙虚な文化に助けられる
本当にやれることは幅広く、個人への期待も大きいと感じるのですが、実際になんとかやってこれているのは、シンプルフォームだからとも思います。他部門の助けが常にあるし、独自カルチャーの浸透と仲の良さがあるから相乗効果的に推進できる感覚があります。上司の東さんには「ただ仲良いだけでなく部活みたいに何かを一緒に目指している」からこそいいんだとよく言われます笑。
さいごに
一つ前半で、ご紹介するべきことがありました。
ぼくらは、戦術レベルでも、業務レベルでも、実行に重きを置く方だと思います。実行がすべて、とは言いませんが、特にHR/採用領域は重要というかマストだと思っています。これから出会える同志の方、その方の得意なこと次第で、戦術は大いに変えましょう。まだまだ変わり続けるフェーズです。
また、やはり事業課題あっての組織課題。まずは事業サイド経験してから将来的にHRに戻りたい、社内公募に手を挙げ短期であっても事業に一度は触れたい...こういった方、僕らはむしろ大好きです。
是非一度お話しできたら幸いです。
暫定 人事所管役員、暫定 採用責任者
中野