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凡人は「遅咲き」に夢をみる
やなせたかし
松本清張
伊能忠敬
もっと他にもたくさんいると思うが、上記に挙げた著名人は「遅くして売れた人たち」だ。
やなせたかしさんは、ご存知「アンパンマン」の生みの親。
50歳になる1969年に短編集の1つの話として初登場。
その後、子供向けに改作し1988年のテレビ放送と同時に爆発的ヒット作品となった。
つまり、69歳にして初めて作品が大ヒットしたというわけで。
小説家の松本清張さんも本格的に売れたのは40代後半から…。
日本地図を作った伊能忠敬さんも、地図の測量を始めたのは55歳からと言われていたりする。
こうした後世に名を残すほどの成功を治めた人のブレイクした年齢を見ていると
「なんか、俺(&私)も諦めている場合じゃない!」
「まだ人生にチャンスはあるぞ!」
と錯覚させられる(笑)。
が、以前、キングコングの西野亮廣さんは
お前ら、安易に人生の一発逆転を夢見てるんじゃねぇ!
やなせたかしや伊能忠敬がどんな経歴を歩んで、そこへたどり着いたか見てみろ!
といった感じの「挑発的発言」をしていた。
確かに調べてみると、やなせさんは『アンパンマン』をヒットさせるまでにも優秀な成績を叩き出しているビジネスマンだし、伊能忠敬も政治家(?)として超有能な人物だったようで。
そういう”ベース”のある人が別な分野で活躍した…。
いわゆる「ポテンヒットのラッキーゴールじゃない!」ってことだ。
それを知らずに勘違いしている人たちが、
「人生で成功できるかどうかは20代の頑張りで決まる!」
という考えの西野さんに
「やなせたかしは? 伊能忠敬は? 彼ら、晩年に成功しているじゃん!」
と食いかかってくることから
「やなせたかしや伊能忠敬がどんな人物だったのか、知ってるのか?」
と、上記のように彼らがなしてきた”偉業”を【Voicy】で淡々と紹介していたわけで。
まぁ、何者にもなれなかった一般人からすれば、こうした【大器晩成】な人に憧れ、
「今からでも…何か逆転のチャンスはあるんじゃないのか?」
と夢を見てしまうわけだ。
近年だと…エンターテインメントの世界では「錦鯉」の長谷川さんは50歳で『M-1グランプリ』で優勝してブレイクしたし、昨年度の『キングオブコント』で優勝したサルゴリラも40歳オーバーでのブレイク。
こうした、若い時に成功出来てなかった人が中高年になって活躍しだしたのを見て「自分も…」と思ってしまうが、それは”そこにたどり着くまでに努力している人”だから。
何も努力も準備もせず、パチンコの座った台でいきなりフィーバーするが如く…麻雀で配牌直後に天和であがるが如く…気まぐれで買った馬券が万馬券に化けるが如く…。
そんな【いいところ】だけをあげつらって
「これまでにやっている人がいるんだから、(俺・私に)出来ないわけないじゃん!」
と揚げ足を取ってくる奴らを西野先生はバッサバッサと斬り倒しているわけだ。
「努力してこなったくせに、何ぬかしてんだ」と。
ただ、人生で山が無かった人たちが、こうした「一発屋」として当てたい…と思ってしまう気持ちも分からないではない。
だって、年を取った人の大半は成功できる可能性が若い人より無いわけだし。
50歳の子供部屋おじさんが「よーし!今からSONYで中途採用されて社長を目指すぞ!」と言っても、周囲は「絶対無理だろ…何言い出してんだ?」となる。
この「社長を目指します!」と言ったのが22歳の新入社員だったら「その意気込みだ!頑張れよ!」と応援してくれる先輩がいるかもしれない。
そして順調に出世していけば、本当に数十年後に社長になれるかもしれない。
放送作家だってそうよ。
現場でバリバリに頑張っているディレクターやプロデューサーは20代後半〜30代がメイン。
ヒット作を持つ作家が「企画会議やろうよ!」と言えば、若手P・Dも「ヒットのお知恵を拝借します!」となるけど。
ヒット番組を持たないまま40歳や50歳を超えているオジサン・オバサン作家が「一緒に企画会議やりましょう!」と言ってもただただ気を遣うだけなので、だったら自分と同年代…または年下の「付き合いやすい・使いやすい」作家と仕事したがる。
そういった類似の出来事が日本各所の仕事場で起きているはずだ。
こうなっちゃったら…「夢を見る!」ことしか残されていないじゃん!!
人は年を経て若さを失うと同時に、そうした「可能性」も失っていく。
それ故、人生を成功に導ける可能性が「最大値」ある20代のうちに頑張れ…と西野先生は言っているわけで。
俺も思う…というか”思っている”。
「20代の時にどうしてもっと頑張って出来なかったんだろう?」と。
なので…今、ギリギリのところで踏ん張っているので…遅咲きで花開く夢をどうしても見がちになってしまう。
まぁ…夢を見るだけならは誰にも迷惑をかけてはいないので、、別にいいじゃない(苦笑)。