INFJさんはコンサルタントに向いていますか?
こんにちは。
ライフコンサルタントの伊藤峻です。
突然ですが、『コンサルタント』って、何やら胡散臭い言葉ですよね。
正直、私自身その言葉を名乗っておいて『胡散臭いなぁ』と思ってしまいます。
その理由としては、
①世間には様々なコンサルタントに溢れている
②実際何をしているのかよく分からない
という事だと思います。
そんな、何をやっているのか分からない『コンサルタントとは一体何か?』という疑問を持つ方に向けて、分かりやすく説明しつつ、何に特化しているのかについて、書いていこうと思います。
また、もしも万が一INFJさんで、コンサルティング業界に興味がある方に向けて、実際にあったケース面接についても触れていきたいと思いますので、ご興味があればご覧ください。
1.コンサルタントとは一体何ですか?
『コンサルタントとは一体何か?』を説明する前に、まずはコンサルタントという言葉の定義について、足並みを揃えていければと思います。
現代では、『コンサルタント』という言葉を使う時には、大きく分けて2つの意味があるように思います。
1つは、コンサルティング会社の中での職位を示す意味です。
コンサルティング会社は、『コンサルタント』と言われるのは、下から2番目の職位を指す言葉になります。
[コンサルティング会社内での基本的な職位]
①パートナー
②シニアマネージャー
③マネージャー
④シニアコンサルタント
⑤コンサルタント
⑥アナリスト
そして、一般的な会社で言うと、一般社員と主任の中間的な役割を担うのが、コンサルタントと言われる職位になります。
概ね、コンサルティング会社に新入社員として入り、3年くらいするとその職位に当てはめられる事が多いと思います。
そして、多くの場合、アナリストからコンサルタントという職位になるに当たって、『専門性』を決めていく様な形態を取る会社が多いと思います。
そして、『コンサルタント』の2つ目の意味としては、
『Consult(特定の分野に対して専門的なアドバイスをする)』という所から派生し、ある特定の分野に対して悩みを持っている方に向けてサービスを提供する方、というものがあると思います。
ですので、こちらの意味を使い『〇〇コンサルタント』という言葉を使っている事が多く見えてきたので、意味がごちゃまぜになってしまっていると思います。
しかし、『コンサルタント』のプロフェッショナル的な大元の意味としては、コンサルティング会社で働く方の職位の1つである、という事です。
私は元々コンサルティング会社のコンサルタントであった経験と、鞍替えをして2つ目の意味である『〇〇コンサルタント』を行っているという、2つの側面を持っているので、幸いな事にこの様な記事を書く事が出来ていたりします。
2.コンサルタントは一体どの様な能力を持ち、何をして生きていますか?
まず、コンサルタントが何をして生きているのかについて伝えるには、どの様な能力が備わっているのかについて、説明しなければいけません。
何事も、基本が大事というやつです。
コンサルタントが基本に備わっていなければいけないのは、
①論理的思考力
②抽象的にな課題を現実に落とし込む力
③思考忍耐力
④ファシリテーション能力(資料作成+会議運営)
⑤我儘なクライアントさんと仲良くなるコミュニケーション能力
(※当時は斥候力と言っていました。)
これらになります、というかこれらがないと仕事にならないのが、コンサルティング業界になります。
また、この基盤に加え、先程説明した2つのコンサルティング形態によってアウトプットの種類が変わります。
1つ目の、コンサルティング会社に務めているコンサルタントという職位でのアウトプットとしては、
●要点を纏めた資料作成と会議体の運営
●議事録作成
●クライアントとの斥候(ヒアリングと課題抽出)
●クライアントさんからの評価を継続的に高める事(品質担保)
これらをある程度の精度と速度をもってこなしていくのが、日常業務になります。
経営コンサルタントはまた違った業務をやっているとは思いますが、これらを平然とやり続けるのが、コンサルティング会社に務めているコンサルタントが行う役割になります。
簡単に言うと、コンサルティング会社にいるコンサルタントの役目とは、頭と手を動かして、クライアントさんが解決したい『経営課題』を解決するプロジェクトの手足になる、という事です。
より簡潔に一言で言うと、
●プロジェクトを引っ張る能力があり、構造化が得意なサラリーマン
というものだと思います。
2つ目の、コンサルティング会社に勤めていないコンサルタントのアウトプットとしては、
●今まで培った知識と経験を元に、クライアントさん(個人)が抱えている課題と状況を整理し、根本的な解決が出来る為のサポートを行う。
●クライアントさん自身が、昨日より一歩前向に進む事が出来る手助けを、クライアントさんが納得できる情報と論理性を提示し、勇気づける。
●クライアントさんが抱えている不安や悩みに対し、その方の人生が一歩でも良くなる為に、問題や課題の構造化を行いつつも、専門的なアドバイスを行う。
●クライアントさんが持っている選択肢と可能性について客観的に考え、現在取れる選択肢と希望について、メリット・デメリットを提示しつつ、どの選択が一番最善なのかを見つける。
という事になると、私自身は考えています。
それらのサービスを提供するのが、2つ目の意味である、コンサルタントの立ち位置になると思います。
2つの形態によってアウトプットは違いますが、基本的に『論理的思考力を使い、クライアントさんが求めている事を達成する』というスタンスは変わらない、という事になります。
それを生業としているのが、2つ目の意味での『コンサルタント』になります。
3.もしもあなたがコンサルティング会社のコンサルタントになりたいのであれば。
もしもあなたがINFJさんであり、もしも万が一、その様な需要があるのであれば、実際にコンサルティング会社に入社する際にあったケース面接について書いていこうと思います。
そもそもケース面接とは一体何かというと、
●ストレスが掛かる状況でお題を与えられた時に、短時間である程度、論理性がある結論にたどり着き、相手を納得させる為のプレゼンが出来る能力を見る面接。
になります。
そして、現場で仕切っているマネージャー目線から見て、そのプレゼンが合格か不合格かを見る『簡易テスト』みたいなものになります。
それが、ケース面接になります。
つまり、
●あなたは情報がない中で、紙とペンだけを与えられて一体どれくらい考えることが出来ますか?
というのが、このケース面接の基本になり、実際にホワイトボードしか用意されないので、
●白紙からどの様な答えを導き出せるのか。
●考えた事をどう理論を建て、道筋を立てて説明する事が出来るのか。
この2つを見ているのが、ケース面接になります。
基本的にケース面接の題材や加点項目などは、エクセルなどで一覧表となっており、それを元にして面接が行われます。
また、役職や職位によってこの面接による質問の難易度は変わります。
実際に私が受けたケース面接の質問は、
●あなたは、新たに駅前でコーヒーのお店を立ち上げたいというクライアントの案件にアサインされました。そのビジネスを軌道に乗せる為に、クライアントさんに何を提案しますか?10分間で考えて、プレゼンをして下さい。質問はご自由にして下さい。また、ホワイトボードはご自由にお使い下さい。
というものでした。
皆さんなら10分間でどの様な結論にたどり着き、どの様に相手にそれを納得できる様に話すことが出来るでしょうか?
INFJ(提唱者)の方やENTP(討論者)の方は、この様な『答えがない問題』が大好きな傾向にあると思うので、ご自身だったらどの様な答えを導くかを考えてみると、楽しいのかもしれませんね。
1度やってみると、10分がいかに短いのか、そして自分の思考が、いかに整理されていないのかについて、気が付かされるのかもしれません。
当時、若い私も中々にテンパり、正常心を保ちつつ、論理的に相手に分かる様に説明する事に為に苦労した事を覚えています。
当時の私が、この質問を問われた瞬間に考えて伝えたことは、基本的に3つありました。
①お店を展開する立地と、ターゲット層の購買パターンと代層について
(※誰がいつどの様な心理で製品やサービスを買うのか。)
②クライアントさんが提供するサービスと商品の品質について
(※何を売り出そうとしているのか。強豪との差異はなにか。)
③各月における固定と変動費、利潤について。
(※固定費と変動費を加味して利益がどれくらいでるのか。)
これら3つが結局クライアントさんがビジネスを作る上で必要な事になり、それに対して、現在地を加味した上で、どの様な提案が出来るのかという事を考えていたと思います。
そして、これら3つの要素を10分間で纏めて話す為に欠けている要素について質問していたと思います。
例えば、
●プロジェクトは現在どのフェーズにいますか?
→答え:初期構想フェーズ。
●コンセプトはコーヒー専門店?それともカフェ?
→答え:カフェよりではある。
●出店したいと考えている駅名具体的にありますか?ない場合は候補地の立地について教えてください。
→答え:都心部。駅はある程度流動がある所。
●クライアントさんがターゲットにしたい層は何処らへんですか?
→答え:コーヒー好きで10代〜40代の男女。
●クライアントさんが想定しているコストは?
→答え:それは教えられない。(意訳:私達の管轄ではない。)
そんな質問をしつつも、最終的には、
●現在の情報で想定できる事と、全く情報がない想定出来ない領域
について分けつつも、先程の3つの軸で話をしていたと思います。
基本的にケース面接では、
●自頭とある程度の知識を踏まえ、相手が納得するプレゼンを堂々と出来るか。
●情報がない所を曖昧な妄想で埋めてしまうのか、それとも情報がない所は情報がないとハッキリ言えるのか。
という事を見ていたと思います。
この様に文字にすれば簡単なのですが、実際に密室で40代〜50代の歴戦の先輩と2人きりで話をすると、頭が真っ白になってしまうので、胆力がある方はトライしてみると良いかもしれません。
ですが、実際のクライアントさんは基本的に自分よりも10年〜30年先を経験している方々になりますので、その方々に堂々と話が出来なければ、コンサルティング業界ではやっていけない指針になります。
その1つ目のテストが、ケース面接であり、毎日自分より年上で経験豊富なクライアントさん達の前で継続して行う業務の1つになります。
4.INFJさんの特性はコンサルティングに向いているとWebには書いてあるが、本質は向いていないということ。
実際にコンサルティング業界にいた身としては、個人的にはINFJさんはコンサルティング会社には向いていないとは思いますが、ジャンルと変えるとコンサルティングには向いている気がします。
概念的な話をすると、生きる場所を
『海にするのか、川にするのか、池にするのか。』
によって、生きやすさが大きく変わるという事です。
Webの記事ではよく、INFJさんが向いている仕事ランキングに、
●コンサルタント
というのを見かけますが、
これは実際にコンサルタント経験したことがない方が書いている記事だと、改めて思います。
個人的には、
●文章で見えるよりも、そんなに甘い世界じゃないですよー…?
と言いたくなってしまいます。
コンサルティング業界にいる方の多くは、
●基本的に動かなければ生きていけないマグロやサメ
という風に考えて頂いた方が、よいです。
ちなみに長年その業界で生き抜いてきた方は、『ジョーズ』だと思って接した方が、実際のコンサルティング業界では、上手くいく事もあるかも知れません。
同じ会社にも『ジョーズ』がいますし、クライアントさんにも『ジョーズ』がいますので、その様な方々と利害関係を結びつつ、継続して結果を出す社会というのが、現実のコンサルティング業界なのかも知れません。
また基本的に、高いアウトプットを継続的に出せる方には向いている業界ですが、人一倍他者の気持ちに敏感で、洞察力があるけれど、何かと優しいINFJさんには、あまりおすすめ出来ない業界だと、個人的には思います。
それよりかは、
●泳ぎ続けなければ生きていけないマグロやサメの様に、考え続ける事が大好きで常に動いて結果を出さなければ自分らしくない。
と考えられる方が、業界的な相性としては向いていると感じます。
個人的にINFJさんは、ゆっくりと質の高い思考を、ストレスのない環境で行う事ができ、それを相手に伝わる形や、相手を助ける形にする事が出来る業界や、お仕事の方が向いていると感じます。
INFJさんは基本的に、平和主義者で世界平和が大好きな傾向にあるので、
●マウント合戦大好きさん
●自己顕示欲の塊さん
それらの特徴がある方が、うようよと回遊している業界には不向きかもしれませんね。
知らない顔で、噛めば噛むほど味が出るスルメの様な情報を、ゆったりとひっそりと発信するのが、INFJさんが最も得意とする事なのかも知れません。
5.INFJさんが力を注ぐべきこと。
今回は私の背景から記事を書いていますが、基本的にINFJさんが力を注ぐべき事はたった2つになります。
それは、
●あなたが得意なことや、他の方よりも優れている点にいち早く気が付き、それを伸ばす為に必要な事を継続し続ける。
●あなたがあなた自身の自己嫌悪感や、ネガティブ思考の有無にいち早く気が付き、もしもあるのであれば、それらから身を守る手段を身につける。
という事になります。
1つ目は、言語型であれば言語と論理的な思考になりますし、感覚型であれば、音楽や芸術ないし、空間デザインという方向になるのかも知れません。
それは、INFJさんが生きる上で研ぎ澄ました方が良い『武器』になります。
2つ目は、どういった風に周囲の方からの意見や、自らのネガティブな妄想から身を守れるか、ということになります。
それは、INFJさんが生きる上で強固に固めた方が良い『防具』になります。
洞察力があり、繊細で献身的なINFJさんの成長段階では、まずは、
①自らの武器を磨き上げるという事
②自らの精神と心を守る防具を磨き上げるという事
これらを徹底的に身につける事が、INFJさんが生き残りつつも、あなたらしく生きていく事に繋がる事になるのかもしれません。
そして、ネガティブな思考に陥り易いINFJさんに覚えておいて頂きたいことは、『人生には時がある』という事です。
今まで生きてきた人生での辛かった事や悲しかった事、身につけた知識や経験した事は、全て未来に繋がっていたりするという事です。
何かと思い悩みやすい方が多いINFJさんですが、その悩みにも、将来活かせる時が来ると思います。
実際に私自身も、此処まで来るのに紆余曲折ばかりありました。
しかしそれら全てを経験し、受け止めたてきたからこそ、今残せる言葉があります。
これは、個人的にINFJさんに刺さる言葉だと思うので、シェアしますね。
”失敗をしないでたどり着いた人と全くミスなしで間違いなしでそこにたどり着いたとしても、まあつけないですけど。 そこにたどり着いたとしても深みは出ないですよ。
単純に野球選手としての作品がいいものになる可能性は、可能性ですよ。僕は無いと思います。
やっぱり遠回りってすごく大事。僕の中で、無駄なことって結局無駄じゃない。でも今やっていることが無駄だって思ってやっているわけでは無いですよ。無駄に僕は飛びついているワケでは無いですよ。 後から思うとすごい無駄だったってことはすごく大事なコト。 合理的な考え方ってすごく嫌い。遠回りすることが1番近道だと信じてやっています。”
-イチロー選手×稲葉篤紀 対談より抜粋-
INFJさんが抱えていたり悩んでいる問題というのは、世間一般で見たらたしかに考え過ぎたり、周囲から無駄と思われる事に、時間とエネルギーを使いすぎてしまうのかも知れません。
世間一般で言えば、それは『ミス』であり、『間違い』なのかも知れませんが、それをやり続けてきたからこそ『言葉や表現に対しての深み』が出て来ると思います。
ですので、今考えている事や、感じている事が無駄ではない、という事を心に留めていて欲しいと思います。
時間を重ねたINFJさんなりの、『励ましの言葉』になります。
6.おわりに。
Noteで記事を残す理由は、INFJさんにとって、何かしらヒントになりそうな知識を残し続けることで、心が軽くなったり、明日をまた元気に生きることが出来る活力になればと思い、書いていたりします。
かくれんぼが大得意で、現実ではめったに会わないINFJさん同士ですが、お互いに出会わないけれど、決して1人ではないという事を忘れずにいられると良いですね。
もしもこれを読んでいるあなたが、何かINFJさんに対して気になるトピックや知りたい事があれば、
Note公式からの手順に従い、INFJさんが考えても答えが出ないトピックについて送って頂けると、質問者さん質問に対し、何かしら役に立つ記事を書いていこうと思います。
お気軽に書いてみて下さい。
私自身の経験と知識で書ける知識と残せる言葉に限りはありますが、真っ暗闇にいるINFJさんにとって、何かしらヒントになる言葉や知識が残せると幸いです。
INFJさんが言葉を纏めるのには時間が掛かると思いますが、送って頂けるとその問に対して答える事に、私自身も無理せず、最善を尽くそうと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
ライフコンサルタント
伊藤峻