ディグニティ・セラピー
「ディグニティ」=尊厳。この療法は終末期の患者さんの尊厳を維持することを目的とする精神療法的なアプローチ。
カナダのマニトバ大学精神科教授チェチノフ博士によって考案された。がんの末期にある患者さんたちに、これまでの人生を振り返り。自分にとって最も大切なことをあきらかにしたり、周りの人々に一番覚えておいてほしいものについて話す機会を提供するもの。
実際には8つの質問を手渡され、2,3日かけて答えをイメージアップして行く。そして質問紙にそって面接者を相手に、愛する家族や友人に言い残しておきたいことを語る。
それをオーディオ録音され、その逐語禄を基に面接者が文書作成する。それは後日。ご本人のまえで読み上げられ、内容確認して頂いた上、郵送ないし直接、手渡しされる。おおよそ1週間ほどで完了。
「ディグニティ・セラピーの質問」
1.あなたの人生において、特にあなたが一番憶えていること、最も大切だ と考えていることは、どんなことでしょう?あなたが一番生き生きしていたと思うのはいつ頃ですか?
2.あなた自身について家族に知っておいてほしいこととか、家族に憶えておいてほしいことが、何か特別にありますか?
3.(家族としての役割、職業上の役割、そして地域での役割などで)あなたが人生において果たした役割のうち最も大切なものは、何でしょう?なぜそれはあなたにとって重要なのでしょう、そして、その役割において、あなたは何を成し遂げたのだと思いますか?
4.あなたにとって最も重要な達成は、何でしょう?何に一番誇りを感じていますか?
5.あなたが愛する人たちに言っておかなければと未だに感じていることとか、もう一度言っておきたいことが、ありますか?
6.愛する人たちに対するあなたの希望や夢はどんなことでしょう?
7.あなたが人生から学んだことで、他の人たちに伝えておきたいことは、どんなことですか?
8.将来、家族の役に立つように、残しておきたい言葉ないし指示などはありますか?
9.この永久記録を作るにあたって、含めておきたいものが他にありますか?
~私の感想~
この質問を読んで、終末期にある方だけにとどまらず、時に自問自答しながら日々の生活を送ることが満足(納得)した、自分自身だけの人生を作っていくことが出来るのではないか?と思う。
今日はいつか会えると思って7年以上会っていなかった、私の兄の命日です。2年前に急逝しました。私はまだモーニングワークの途中です。