私達は次の世代に豊かな地域を繋ぐために何ができるだろうか?
私たち人間は100年後も豊かにいきるためにはどのような営みを育む必要があるのだろうか?そもそも私たちは今のような生活を続けていて大丈夫なのだろうか?
僕たちこみんぐるは「100年後も家族で暮らしたい地域を作る」と活動をしている。しかし、そもそも100年後地球は存在しているのだろうか?地球は今の人間の活動に耐えきれるのだろうか?戦争が起こっても日本は存在しているだろうか?天変地異が起きたらどうなるんだろうか?そもそも資本主義の限界に来ていないか?民主主義と資本主義がごっちゃになって民主主義という名ばかりの資本主義になっていないか?国家予算どんどんすごいことになってるけど、大丈夫か?世の中にもそれぞれの問いに対してこうしたらいいという意見は点在しているかもしれないが、包括的に考えれば考えるほど、答えが分からないし、どうしたらいいんだろう、と自分の力のなさに愕然とする。
今僕たちがやっていることと、課題
現在僕たちこみんぐるは、100年後も家族で暮らしたい金沢をつくるため、世界中に金沢ファンを作り、金沢が多様な人材の交差点になるよう「旅音」という事業を行っている。(旅音の事業への想いはこちら)旅音事業の基本は一日一組限定の貸切宿の運営で、金沢市内に23棟あり、町家の保全や活用を積極的に行っている。また、金沢に帰ってきたい人たちの入口となる金沢よそもん会をおこなったり、地域の人たちが集まる場の提供や、医療的ケア児の子たちがいつでもどこでも旅行に行けるガイドラインを作ったり(ガイドラインはこちら)、持続的で循環的な地域を作るためにはどうしたらいいか、をもがきながら、出来ることを一個ずつおこなっている。
確かに「旅音」事業は地域のためになっているし、とても意義あることをさせてもらっていると思っている。しかし、やはり冒頭の疑念がずっと心の中に引っかかっている。僕たちは平和に慣れ、いつまでも無限にこの時間の流れが続くと思っているけど、そうではないんではないか?と。
かと言って、いきなり総理大臣なる!って言ったり、原始時代のような生活をみんなでしよう!っていうのは違うと思う。いきなり政治の世界でTOPを狙うなんて身の丈に合っていないし、そもそも根本的な解決になるのか僕にはわからない。原始的な生活をするのような、ロハスな生き方も素晴らしいし憧れるが、これだけ便利になってしまった現代で、そちら側がスタンダードになることは、天変地異が起こらない限り無理だと思う。天変地異は起こるものだが、それを当てにして地球・地域の未来を委ねるのはあまりにも無責任だと思う。それに、僕自身めっちゃ寒い家や何人で狩りに出て獲物を取る生活に終始するのは嫌だ。
どうしたらいいんだろう。。。正直正解がない上に、変数があまりにも多すぎ、そもそも自分自身の能力が足りなさすぎる。
一人で考えてもわからないから、同年代の各分野の仲間を集めて「100年後の金沢を考える会」というものをクローズでやって勉強したり、水事業や電気事業などインフラ事業をやろうかと動いたが、なかなか自分たちのやりたいこととは違っていたり、最初の次の一手をどうしたら打てるのか、が分からない期間が数年続き。
奥能登石川県珠洲市との出会い
そんな中出会ったのが、奥能登にある石川県珠洲市。ここには僕たちが欲しかったものや失ったものがたくさんありました。広大で豊かな自然、漁業や農業などが生活に密着している生活。何百年も前から人々が住んでいる集落。満天の星空に天の川、朝日と夕日が海から登り海に沈む。いい意味で大正時代でストップしている生活と町が広がってた。
ここでなら、何かヒントがあるかもしれない!と直感で感じ、通うこと1年。珠洲の人たちが大切にしている価値観や営んでいる生活が本当にかっこよく、高度経済成長に乗りきらなかったからこそ、一周回って今は時代の最先端にいる、と、感じた。
しかし、ここにもたくさんの問題を抱えている。過度の過疎化、インフラを整備するために多額の税金の投入と赤字。担い手の不足による廃業や消滅。高齢化による祭りや地域の営みの文化の消滅。
いろいろ考え検討した結果、ここで、
私たち人間は100年後も豊かにいきるためにはどのような営みを育む必要があるのだろうか?を考えるための実験場を作る
ことにした。考えた経緯はまた別の記事で書こうと思う。でも大切にしたい根本の想いは
①人任せにせず、誰かがやってくれるだろうでなく、自分たちのコントロールできる範囲を少しずつでも広げていくこと
②わからないものはわからないけど、どうやったらできるんだろ、というものを常に問いかけ試してみること
どうやって?は今から考える。大切なのは、Whyの何故やりたいのか?であって、Howのどうやるかではない。
実は、もう既に家も買って、山も畑も買った。
今一度僕たちのやりたいこと
ここで一旦整理すると、僕たちやりたいことは
目的:我々はなぜやるのか?何を問題と思っているのか?
都市の一極集中や地方の過疎化(限界集落)による問題に対し、都市生活の代替生活圏をつくらなければ100年後の豊かな暮らしはイメージできない
ビジョン:どのような未来をえがいているのか?どんな戦略で問題解決に取り組むのか?
人間中心でなく自然中心の生活で、お金が中心価値にしなくても豊かな生活を営む場所をつくる。過度な経済合理性が都市の一極集中と地方の過疎化を加速させているならば、お金を中心価値としない世界(生活圏・集落)があればいい
アクション:なにをやるのか?具体的にどんなアクションを起こすのか?
奥能登の限界集落を水や食や電気を自給自足する自然共生型生活圏に変える。テクノロジーの力を使うことで、限界集落は変えられる。不便を感じることなく、自然とともに豊かに暮らせる場所はできる。
村のデジタルトランスフォーメーション”VILLAGE DX”をおこなう。
冒頭の問い
私たち人間は100年後も豊かにいきるためにはどのような営みを育む必要があるのだろうか?そもそも私たちは今のような生活を続けていて大丈夫なのだろうか?
に対して、すぐに答えは見つからないが、一つ一つ試して実験していって、みんなで豊かな地球を次の次の世代にバトンを渡していきたいと思う。
個々の詳しい話や深堀した話はまた別の機会に。