🔰ChilloutVR・3D初心者がつまずいた所まとめ(随時更新)

2025年1月21日 12:30

ひょんなことからChilloutVRというサービスに参加し始めたんだが、3D関係やunity等は今までほとんど触ってこなかったので全くと言っていいほど素養がない。てなわけで、同じように苦労するであろう新規参加者のためにドキュメントを残す事にした。お役に立てば幸い。また、先輩ガイド役の方々におかれましては「ド素人はこういう所で引っかかるのかあ」という事例集としても参考になるのではないかと思う。

ChilloutVR本体関連

・自分の姿を確認したい。ミラーはどこにあるの？

初期ワールドにスポーンした前方、なんか四角いのが浮いてる辺りの端っこにある。

・なんか歩くのやたら遅いんだけど？

おそらくアバターがしゃがみ状態になっている。左手メニューのseated playという項目をON/OFFして視点が高くなれば移動速度も上がる。

・何をどう操作すればどのハンドサインになるか分からん

VRChat向けだが早見表がある。キーボードの部分は合わないが、ハンドジェスチャー操作は共通している。

図の青い部分はボタンを押すのではなく触るだけで良い(スマホのような静電気センサーが入っている)。意図せず表情が変わってしまうという人は無意識にボタンの上に指を置いている可能性がある。

・コントローラー操作とアバターの指の動きがうまく連動しない。意図しない動作になる。

手が湿っていたりボタン周辺が結露していたりするとコントローラーの静電気センサーが誤作動を起こすことがある。あるいはコントローラーの電池を抜き差しすると改善することもあった。

・prop(小道具)が出せない

インスタンス(オンライン部屋)に入っていないとpropを呼び出すことができない仕様になっている。なにか試したいなら適当なワールドで部屋を立ててフレンド限定にでもしてしまえばよい。

Unity関連

・ChilloutVR CCK(content creation kit)はどこにある？

分かりにくいが、公式サイトにログインした後、home画面を下にスクロールした先の↓ここにある。使用するUnityのバージョンが指定されているので、併せて準備しておく。

https://documentation.abinteractive.net/cck/setup/

・アバターを置いたら全身ピンクの人形が出てきた

アバターには「シェーダー」というポリゴンの見た目を整えるプログラムがあるが、それの割り当てが不味いとこうなってしまう。アバター販売ページ等でどのシェーダーを使っているか確認し、インポートすれば直る。

たとえば無料アバターのHaolan （ハオラン）の場合、シェーダーには「liltoon 」というものが使われていると明記されている。アバター導入前にインポートしておくと無難。

・ズーム操作等を繰り返していたらアバターがどこかに行ってしまって画面に映せない

左の欄でアバターの最上位フォルダをクリックし選択状態にしてからキーボードのFを押すと、画面中央に捉え直すことができる。

アバターの根っこのフォルダをクリックしてからFキー。Fキーは「選択したオブジェクトを画面中央に映す」機能。ちなみにMaya(体験版)も同様であった。

参考：

・アバターにCVR Avatarコンポーネントを追加したが、view positionやvoice positionが表示されない

画面右上の丸いスイッチをONにすると表示されて、移動ツール等で触れるようになる。

めちゃくちゃわかりにくい。隣の▼をクリックすると個別に表示/非表示を選択できる。

・アバターに装飾品を追加したのに動きにうまく追従してくれない

アクセサリーをアバターと同じ場所に置くだけではダメで、アバターのボーン(動作骨格)と関連付けされる位置に設置する必要がある。まず、左の一覧からアバターの最上位フォルダをクリック選択してから右クリックメニューで[Prefab]から[unpack]を選択する。

その後、Armatureというツリーを開くとHipsやSpineという項目がずらずらと出てくる。たとえば帽子を被せたいなら"Head”まで開き、そこのフォルダに帽子をドラッグ＆ドロップすればよい。腰や股間周辺になにか長いもの（意味深）を配置したいのであれば”Hips”直下でよい。その後、画面上で適宜位置調整を行う。

（余談：ウィズダム英和辞典によれば”Armature”とは彫刻や粘土細工における骨組みを意味するそうな）

ハオラン君のHead直下に帽子が収められた様子。とてもかわいい。画像は「ハオランくん用耳出しバケットハット」https://booth.pm/ja/items/6160987

参考：

プレイ環境関連

・Oculus link状態のQuestから音が出ない

入出力の設定が合っているならQuest本体を再起動すれば直る。PCのOculusアプリを起動する前にlinkを開始してしまうと起こりやすい印象。

・ボイスチェンジャーを使いたい、その音声をモニターしたい

いくつか選択肢はあるが無料で可能なものがある。参考：

ただ、上の事例では最後にYAMAHAのSYNCROOMというソフトを使うことになっているが、これはもともと音楽愛好家がオンラインで集まって演奏するためのソフトであって、ボイチェン音声をモニターするというのは本来の用途ではない。また、ver２以降はYAMAHAへのログインに加えてセッション部屋に入らなければマイク音声をモニターできない仕様になったため、ますます不向きになってしまった。

そこで、仮想オーディオデバイスを介して音声モニターするという方法がある。参考：

色々とややこやしいが、ウチの環境（Quest2link）のElementセッティング例はこんな感じ。

この例では音量調節用の"volume"を間に挟んでいる。ちなみにGFormのoversampleというのは、サンプリングレート（１秒あたりに行われる音のデータ処理回数）を一時的に上げてエフェクト処理を行うもので、音質向上効果はあるが処理負荷は増す。

そして最後にChilloutVRのAudio設定でMicrophone DeviceをVB-CableのOutputに指定すれば設定完了である。視界左下にあるマイクのインジケーターに反応があるかどうか確かめよう。

ちなみに、Elementの[view]から[Graph Mixer]を有効にすると、各デバイスの音量調整用のツマミが出てくる。インジケーターを見ながら調整しよう。

・ボイチェンかけても可愛くならないんだけど？

残念ながら、いかにボイスチェンジャーといえども限度はある。低音男性ボイスそのままのピッチを強引に上げたところで、出来上がるのはチコちゃんだ。ある程度、自分で声を作ってやる必要はある。ワイも練習中だ。頑張ろうな。

・Elementが起動できなくなってしまった

再インストールやシステム再起動しても直らなかったので焦ったが、設定ファイルを消したら復旧できた。WindowsのホームのAppDataという隠しフォルダの中にある（ホーム→AppData→Roaming→Element）。