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反戦〜人間の思考の限界〜   (推敲後)

 戦争はいつでも、国家間の争いから、家族間、宗教間の争いに至るまで、正義の旗印のもとに行われる。
 忿を絶ちて、瞋を棄て、人の違うことを怒らざれ。人皆心あり。心おのおの執れることあり。かれ是とすれば、われ非とす。われ是とすれば、かれ非とす。われ必ずしも聖にあらず、かれ必ずしも愚にあらず。共にこれ凡夫(智慧が少ない人間)のみ。(十七条憲法)
「人をみな虚偽者(いつわりもの)とすとも、神を誠実(まこと)とすべし」「聖人なし、一人もあることなし」(聖書)
「人間(じんかん)の是非、一夢の中(いちむのうち)」(良寛さま)
 人間の頭で考えた善悪は、中途半端なもので突き詰めれば、矛盾につきあたる。「対待(たいだい)を絶する」(絶対)善悪、自他、正義不義、聖邪、敵味方、真偽、信不信などの分別(分け、別ける)をやめた禅定から、人間の思考を見返す。
「天の父は、その日を悪しき者の上にも、善き者のうえにも昇らせ、雨を正しき者にも、正しからぬ者にも降らせ給うなり」「神は愛なればなり」(聖書)
 地球、自然は分別していないから矛盾をそのままに包み、正義も不義も、全てを生かし、育むことができる。   「凡聖逆謗斉廻入」(正信偈、親鸞聖人)
 「廓然無聖」(大空のように空で、聖も凡もない)(達磨大師)
 「正義」の旗印の元に始められてしまった戦争を終わらせたいと本気で願う。


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