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仮想地下音楽運動「音壊」
※自分は文章を一般的に表現することが苦手です、読みにくいところや行間がありますがご容赦ください。
音が「音楽」となる瞬間は非常に曖昧である。
雑踏、微細な静電気、自然、数分間のサイン波、ノイズ、ループするだけのドラムパターン。極端にいえば、これらも音楽として生きていくことができる。
勿論、一般的な音楽として認識される「曲」は「音楽」の代名詞とも言えよう。
しかし、曲と音の境界線も混在しており明確な音楽としての代表例は未だに存在していないのである。
半生の音楽嗜好と数年のDJや即興演奏の活動の中で、私は様々な音楽に触れてきた。
音楽とは何かという一生かかっても解明されない課題への解答ではないが、細かな答えらしきものは浮かんではいる。
私が好む音は、どうやら一般的ではないらしい。
DJイベントでは、クラブミュージックと定められている曲を流すが。私は、そういったMIXの中にもアヴァンギャルドやノイズミュージック、アンビエント、グリッチなどの作品を流している。
代表的なイベントだと、自身で開催していたDJイベント「音壊」である。
音壊は、『拠点としているメタバース「cluster」内で、アンダーグラウンド及び実験的な音楽文化を確立したらメタバース内の音楽シーンはどう変化していくのか』という思考実験のもとに産まれた。
cluster内での音楽活動は、比較的日の目を見やすい。人気も出やすい。
だが、それだけだと音楽のすべてが存在しているとは言えなかった。
日の目を見ないマニアックなジャンルや表現はこの世にごまんと存在はしている。
しかし、所変わればそういった運動は極端といえるほど少なくなってしまう。
音壊が始まった当初は、人が来ていた。そして、最終回以外は総来場者が少なくなっていき、10人~45人程度で落ち着くようになった。
成功である。
その後にも、突発・単発イベントを続けているがそれくらいで落ち着いている。
実験は大成功だ。
そのころにはもう、他にもアンダーグラウンドな活動が散見されてきた。
漸く、clusterにもアンダーグラウンドの地盤が固まったのだ。
冒頭に、『音が「音楽」となる瞬間は非常に曖昧である。』と記したが。そういった事象を共有できる空間を序盤に過ぎないが創りあげたといってもいいだろう。
しかし、これらは喜ぶべきでも称賛されるべきでもない。
偏在する音が、一つの仮想空間に萌芽し芝生のような様相を見せただけである。
まだ、進むことはできるであろう。
まだ、表現しきれていない物があるだろう。
これからも、応援よろしくお願いいたします。