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成仏させたい気持ち

成仏とは、
死後に極楽あるいは天国といった安楽な世界に生まれ変わることを指し、「成仏」ができない、ということは、死後もその人の霊魂が現世をさまよっていることを指していることがある。
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私にはどうしても成仏させてあげたい気持ちがある。
自分の気持ちなのに成仏させてあげたというのも変だが。

私には7年付き合った大好きな彼氏がいた。
18年ずっと一緒にいた幼馴染だった。

私のことを誰よりも知っている。
好きな事も苦手な事も、
私がどれだけ好きかも知ってくれていると思っていた。

もうこれ以上の人には出会わないと思っていたし、
勝手に未来までも想像していた。“勝手に”だ。

そんな大好きな彼に半年前に振られた。

目の前が真っ暗になった。
何かの間違いだとも思った。
この関係が終わるのも、ここまで一緒に過ごした18年間も
無くなってしまうのだと思ったら居ても立っても居られなかった。

でも頭の片隅にはもう何を言ってもダメなんだろうなって気持ちもあった。
彼の心がいっぱいいっぱいなのも苦しいのも本当は知っていた。

知っていて知らないふりをし続けていた。
見捨てないで欲しかった。
これからの未来も私と一緒にいて欲しかった。
自分勝手だった。
1人になるのが怖くて寂しかった。

そんな苦しんでいた彼に私は何もしてあげられなかった。
自分勝手だったが故にこうなってしまったのだ。

別れ際に流した彼の涙の意味は今も分からないまま。
最後まで、しゅなの事振り回せないから、と言い続けてた。
あんなに申し訳なさそうで辛そうな彼は18年間見た事もなかった。

元気で過ごしてるか、辛い思いはしていないか心配にもなる。
18年間一緒にいた相手だから言ってしまえば家族を1人失った気持ちだ。

だから少しでもいい生活が送れていて余裕が少し生まれていればいいと願う。
小さな幸せでもいいから感じてくれてると尚嬉しい。

別れた相手にまだそんな事思うだなんてとんだ自分勝手な女だ。

半年間仕舞い続けてきた気持ちを何処かで綴らなければ私はきっと
墓場までこの気持ちを持っていくだろう。

今日は私のこの気持ちを成仏させてあげたいのだ。
本来の成仏と意味は少し異なるが誰かに共有して少しでも誰かに気持ちを分かって貰えたらもうそれは成仏したことになる。
だが決してこの気持ちを忘れたいわけではない。
いい人だった、幸せな時間だった、と思えるようになりたいだけ。
とことん自分勝手だ。


来年も大好きな仕事と大好きな7人と
自分の為になる時間を過ごしながらいい思い出に変えていこう。
生憎、ドレススタイリストの仕事をしている私にとっては
幸せに満ち溢れた新郎新婦を目の前に仕事をするのは辛い。
そっちサイドに行くにはまだまだ時間かかりそうだが、
大好きな仕事で辞められそうにないからこればっかりはしょうがない。

頑張らなくていい。
辛く悲しい思いを少しでもせずに生きていけるように。
幸あれ。



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