
いわき、栃木にドローも大入り
明治安田J2リーグ 第33節
サッカーのいわきFCは9月29日、ホームのハワイアンズスタジアムいわきで栃木SCと対戦し、0対0で引き分けた。J1昇格を目指すいわきと、J2残留を懸ける栃木の一戦は、互いに守備の意識が高い展開に。いわきは栃木の素早い寄せになかなかチャンスを作り出せず、有馬や谷村が迎えた決定機もゴールに結びつけられなかった。勝ち点1を積み上げるにとどまったいわきは、通算成績を14勝8分11敗の勝ち点50として、8位。9位のレノファ山口FCと勝ち点差が3に開いた一方、昇格プレーオフ圏内となる6位のジェフユナイテッド千葉とは勝ち点差が2に開き、得失点差でも9ポイントのリードを許している。いわきは次節、10月5日にアウェイの藤枝総合運動公園サッカー場で11位の藤枝MYFCと対戦する。
5,056人が観戦、最多入場者数を更新
どんよりとした曇り空を晴らすような爽快なサッカーをピッチ上で見せることはかなわなかったが、今節のいわきは最多入場者数の更新という大きなマイルストーンを達成した。これまでの最多記録は昨年11月4日の第41節モンテディオ山形戦における5,044人。シーズン終盤の盛り上がりに加え、雨天回避と隣県対決という好条件が加わり、クラブや地域の営業努力が入場者5,056人という結果に結びついた。
家族連れでスタジアムを訪れた湯本在住の40代男性はJR湯本駅前で、同じく観戦に来た中学校の同級生に再会。約四半世紀ぶりの邂逅に「久しぶりで驚いた」と語った。一方、今季初めて生観戦に訪れた60代の女性は、試合前に公式マスコット「ハーマー&ドリー」と念願のスリーショット写真を撮ることに成功し、「本当に可愛いわ」と浜のアイドルにぞっこん。暴れん坊将軍のテーマソングにさえダンスを合わせることができる海竜コンビは、これからも老若男女を虜にして、浜通りの一体化に貢献してくれるに違いない。
試合前には広大な21世紀の森公園を活用したスポーツイベントも開かれ、運動を楽しむ多くの市民でにぎわった。プレーオフへの可能性は残るものの、今シーズンのホームゲームはとうとう残り2試合。その後に待ち受ける長いシーズンオフが恨めしい半面、いわきサンシャインマラソンへの協賛など、一段と浜通りを活気づけてくれそうな来季以降のいわきに、ますます期待がかかる。
