いわき、快勝で3戦ぶり白星
明治安田J2リーグ 第31節
サッカーのいわきFCは7日、アウェイの白波スタジアムで鹿児島ユナイテッドFCを3対1で下し、3戦ぶりの白星を挙げた。いわきは一進一退の攻防が続いた前半、30分に西川のミドルシュートで先制。主導権を握ると、39分には谷村が山下のFKに頭で合わせて追加点を挙げた。後半に入った58分にも、左サイドを抜け出した山下のクロスから、谷村がヘディングでこの日2点目を決め、試合を決定づけた。いわきは92分にゴールを許すが、3得点の快勝。順位は8位と変わらないものの、6位のレノファ山口FCとの勝ち点差を1に縮めた。いわきは次節、16日にホームのハワイアンズスタジアムいわきで3位のV・ファーレン長崎と対戦する。
メンバー変更が奏功、プレーオフ争いは混戦模様
前節、途中出場で奮戦した下田を9試合ぶりに先発で起用し、ここしばらくアンカーの位置を務めていた山下を左サイドへ。一方で右サイドには加瀬を戻し、有馬もトップに置いた。連敗脱出を図る田村監督の采配は、果たして大成功に終わった。左サイドには五十嵐や坂岸を使う案もあっただろうが、山下は高精度のパス技術を存分に披露し、谷村の2得点を導いた。下田は後半に入ると、ギア全開。ディフェンスラインからボールを引き継いでは、相手の間隙を縫う縦パスを小気味よく入れ、反撃を狙う鹿児島の気を削いだ。加瀬も先制点の場面で相手マークの注意をそらし、有馬も良くボールを収めた。終盤には移籍後初出場となる柴田を投入し、ほぼ理想どおりの展開で試合を運べたに違いない。
7位のジェフユナイテッド千葉が3連勝を飾ったため、順位を上げることはできなかったが、5位のファジアーノ岡山、6位の山口が揃って敗れたため、5位から8位までは勝ち点差がわずか2に縮まった。さらに、9位のモンテディオ山形と10位の藤枝MYFCが勝ち点3を積み上げており、残り8試合で勝ち点差6の中に、6チームが含まれる展開に。最終節で順位の入れ替わりが起きた昨季同様、今季も5~6位争いは混戦模様になってきた。
得点王レースを争う谷村に象徴されるように、いわきは選手の成長が最大の売り。年明けから積み上げてきたトレーニングが選手個々のなかで花開き、昇格レースを抜け出す起爆剤となれるような選手が出てくるか。まずは次節の長崎戦で勝ち点を挙げ、今節で得た勢いを終盤に繋げたい。
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