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漢検,英検®,数検と高校入試の関係

令和4年度埼玉県公立高校入試の開示点をもとに、各種検定(英語検定・漢字検定・数学検定)の合格者が入試本番の筆記試験でどの程度の得点をとっていたのかという点に着目しました。
検定合格は調査書の加点項目対象になるだけでなく、学力検査(=筆記試験)での高得点につながりやすいということがわかりました。
まずは国語です。

漢検3級合格者の平均点は、全体平均点を10.4点上回る73.3点という高得点でした。同様に準2級合格者の平均点は79.9点、2級合格者にいたっては84.5点と非常に高い点数になりました。
いかに漢字検定の合格者が入試本番の国語で他の受検者に対して「差」をつけているのかがわかります。
漢検はただの「漢字の読み書き」だけではない、日本語という言葉の力を総合的に育成、測定できる検定だということがわかります。日本語・漢字を多く知っていれば、入試本番の国語の学力検査でもより素早く正確に、鮮明に意味を理解できるのも当然ですね。

次に英語です。
以下は、学力検査問題実施校のデータです。

英語(学力検査問題)

英検3級合格者の平均点は全体平均点を22.2点も上回る74.8点でした
まずは確実に英検3級以上の合格を目指して準備していくことが大切であると言えます。
では、学校選択問題実施校(偏差値がおよそ60以上の高校で実施さえれている問題)はどうでしょうか。

英語(学校選択問題)

ご覧の通り3級合格者の平均点は56.9点と全受検者に対する優位性は全く見られません。準2級合格で66.1点、2級合格で77.9点と、準2級以上の合格で初めて高得点の可能性が見えてきます。学校選択問題を解く生徒は、準2級、可能であれば2級の合格を目指すことが入試本番の高得点につながるといえるでしょう。

最後に数学です。まずは学力検査問題実施校から見てみましょう。

数学(学力検査問題)

全受検者の平均点が48.0点であったのに対して、数検4級合格者の平均点は62.0点と全体平均点を14.0点も上回る結果となっています。数検4級は、高校受験の加点対象にはならない高校が多いですが、数学検定4級以上の合格者は入試本番の数学においても良い結果を残す傾向にあると言えます。数学がものすごく苦手な生徒さんにとっては4級でも受験の価値があります。加点対象など総合的に考えると、3級以上の取得が望ましいです。
それでは、学校選択問題実施校はどうでしょうか。

数学(学校選択問題)

まず注目すべきは3級合格者の平均点です。全受検者の平均点が42.6点であったのに対して、3級合格者の平均点は60.0点です。17.4点ほど上回っており、大きなアドバンテージになっているとは言えるのではないでしょうか。

準2,2級を取得している生徒の平均点も高いです。ただし、学校選択問題の数学で80点台・90点台といった「高得点」をとる生徒は、受検者全体の中ではごく少数です。本当に高得点を狙うのであれば、より難易度の高い、より思考力を鍛えるような問題の演習を数多く積む必要があります。(中3の9月からの日曜特訓をご期待下さい)
 以上の内容をふまえると、学校選択問題高校の受験を考えている生徒であれば3級合格を最低ラインととらえ、なおかつ英語検定と同様に、数学検定も準2級以上の合格を目標とした上で、さらに入試問題の傾向に合わせた学習が必要であると言えるでしょう。

 また、このようなデータもあります。

【注意】得点開示に協力してくれた生徒たちの入試合格率です。全受験者ではありません。

熊谷・熊谷女子は検定による調査書への加点は最大でも10点と少ないものの、開示得点データで英検準2級に合格していた生徒達は入試本番で全員合格という結果でした。

俊英館では、各種検定・検定対策を実施しています。
検定合格は調査書の加点項目対象になるだけでなく、学力検査(=筆記試験)での高得点につながりやすいということを踏まえて、各種検定に挑戦していきましょう!




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