瞑想は腸内細菌叢を整える!?
瞑想と腸内細菌叢のバランスを整える
腸の健康について、最近の栄養学の分野で注目を集めている。
腸と脳のつながりが十分に確立されており、多くの人が精神の健康を求めるためにプロバイオティクス食品を摂取している。
しかし、これが双方向であり、脳の活動が腸内細菌叢に良い影響を与える、ということがわかってきた。瞑想は腸内細菌のバランスを回復し、腸内バリア機能を改善し、炎症を軽減するのに役立つというのだ。
64人を集めて8日間の瞑想プログラムを行った参加者で、瞑想後の体内でアシルグリシン (抗炎症、鎮痛、血管弛緩作用で知られるエンドカンナビノイド様化合物) の濃度が上昇していることがわかった。(1)
さらに、動脈硬化に関連する物質(グリセロホスホコリン、グリセロホスホエタノールアミン、特定のプラズマロゲン、コレステロールエステル、アシルカルニチン、トリアシルグリセロール/ジアシルグリセロール)が減少した。
この研究から、瞑想が腸と消化管の脂質代謝に良い影響を与える可能性があることを示唆した。
ストレスが腸の症状として現れやすいという方もいるのではないだろうか。そんな方は、ストレス軽減効果があるとされている(2)瞑想を生活に取り入れてみる価値はありそうだ。
断続的なファスティングは糖尿病薬より血糖コントロール良好? - JAMA Network Open
中国の研究によると、早期2型糖尿病患者に対し、5:2ファスティング(一週間のうち、5日間は通常通り食事をし、2日間は断食をする)は糖尿病薬を用いるより血糖コントロールが良好であると述べた。
この研究(3)では、早期型糖尿病405人(男性65.4%)が参加したランダムか比較試験で、三つのグループに分かれ、それぞれ5:2ファスティング、メトホルミン内服、エンパグリフロジン内服を16週に渡って実施、8週間の追跡調査が行われた。5:2ファスティング群は、他の糖尿病薬を使用した群に比較して、HbA1c(血液中の糖分状態を評価する指標)が有意に低下し、体重減少も有意に見られた。
糖尿病は生活習慣病といわれるだけあり、生活習慣の見直しをすることで改善することは理解できる。
しかしこの5:2ファスティングでは、ファスティング中の2日間は500~600カロリーのエネルギー補給食品を1日一つだけ摂取する、というもので結構過酷な断食のように聞こえる。
生活習慣病患者は、まず病気を治したいという強い意識の改革から必要になりそうだ。
AIがNDAからがん発症を予測!? - Biology Methods & Protocols
オックスフォード大学出版局の『Biology Methods & Protocols』に掲載された新しい論文によると、医師がAIを使用して患者のがんを検出し診断することが将来可能になるかもしれない。(4)
研究者たちは、機械学習とディープラーニングを組み合わせたAIモデルを訓練し、DNAメチル化パターンを分析して13種類の異なるがんを98.2%の精度で識別することに成功した。このモデルは、がんの早期発見に役立つ可能性のある異常なメチル化パターンを特定する。
この計算手法は、より多様なデータでの訓練と厳密な臨床試験を通じて、最終的には医師ががんの早期発見とスクリーニングを行うのに役立つAIモデルを提供することができるという。これにより、患者の転帰が大幅に改善される可能性があります。
ただし、このモデルは組織サンプルに依存しており、臨床使用の準備が整うまでには、より多様な生検サンプルでの追加の訓練とテストが必要だ。研究チームは、この技術が将来的にがん診断と治療に革命をもたらす可能性があると期待している。