【感想】「ドクターストレンジ/マルチバースオブマッドネス」を観て
今回は、MCU最新作「ドクターストレンジ/マルチバースオブマッドネス」の感想を述べていきます。
普段は下のサイトで、MCU作品の考察記事や、時系列・相関図などをまとめた記事を書いています。合わせてご覧ください!
なお、この記事ではドクターストレンジ/マルチバースオブマッドネスのネタバレを含みます。まだ見てない方はご注意ください。
【感想】「ドクターストレンジ/マルチバースオブマッドネス」を観て
早速、感想を述べていきますが、「面白かった!」というのが率直な感想です。
2021年から始まったMCUフェーズ4の中では、個人的に1位2位を争うくらいの作品でした。
フェーズ4からドラマ作品が展開され新しい切り口で物語が描かれ、新しいヒーローもたくさん出てきましたが、どこかMCUに対して「これじゃない感」があったんですよね。
既に30作品を超えていることによるマンネリ化なのか、マンネリ化しないように新しい色を取り入れすぎたからか、エンドゲーム超えを期待している自分がいるのか、原因はなんとも言えないものの、MCUが過渡期を迎えているとは感じていました。
こんな気持ちで迎えたドクターストレンジ2。
先程も述べた通り、非常に良かったです。
このように感じた要因は以下の3つ。
マルチバースの描き方
いい意味でMCUらしくないホラー
MCUならではのワンダの描き方
マルチバースの描き方
副題が「マルチバースオブマッドネス」、直訳すると狂気のマルチバースだけあって、公開前からマルチバースがテーマになることはわかっていましたね。
さらに、ドクターストレンジがスパイダーマン/ノーウェイホームに登場していたことから、別世界からヒーローがやってくる展開が予想されたでしょう。
しかしながら実際は、まさかのマルチバース=夢の世界のような場所。いい意味で期待を裏切ってくれました。
単純に別世界があるだけだとSF要素が強くイメージしづらいところ、ここあえて、現実世界でも体感できる夢の世界=別アースの世界と定義したことで、想像しやすかったと思います。
別世界の自分の精神を乗っ取る"ドリームウォーク"は、夢の世界の自分を操る、できそうでできないことをしていたのもポイントだったかなと。
いい意味でMCUらしくないホラー
そして、マルチバースと合わせて前々から言われていたMCU初のホラー作品。
これに関しては賛否が分かれそうですが、MCU初の試みとして新鮮で良かったです。
私自身ホラー映画は苦手な方で好んで見ることはありません。そんな自分でも、ドクターストレンジのホラーは、ホラー特有の緊迫感があり、引き締まった作品だと思いました。
別に得体の知れないモンスターや貞子がでてくるわけではないのと、すべてワンダだと割り切れれば楽しめましたね。ワンダ演じるエリザベス・オルセンが元々かわいいというのも安心材料だったかもしれません。
加えて、今作の監督サム・ライミが「死霊のはらわた」シリーズなどホラー作品に精通していたこと、彼が「スパイダーマン3部作」を通してヒーロー映画のいろはをわかっていたのも、うまくいった大きな要因でしょう。
本当にホラー×ヒーロー映画のいいとこ取りといった印象で、これはサム・ライミしかできないと思いましたね。
今度またMCU作品でホラーテイストの作品を制作することがあれば、ぜひサム・ライミにやってほしいです。
MCUならではのワンダの描き方
最後にワンダについて。
正直、今作はドクターストレンジ2というよりは、ワンダヴィジョン2だと感じました。
それくらいワンダにフォーカスされた作品だったと言えます。
ワンダに感情移入できたのも、アベンジャーズやワンダヴィジョンを通して彼女について掘り下げてくれたおかげ。MCUならではと思いました。
一つの作品でどうこう言えない感じこそMCUの良さだと思うので、改めて過去作品を見たくなるような、そんな作品でしたね。
おそらく、エイジ・オブ・ウルトロンやインフィニティ・ウォー、ワンダヴィジョンを見てない方は、ワンダに対しめちゃ強ヴィランとしか感じなかったかもしれません。別世界の自分を操ってまで子供と暮らしたい理由がわからなかったとも思います。
そう考えると、ホラー要素と合わせて人を選ぶ作品になってしまったのかと。
過去作の繋がりでいうと、個人的には序盤のストレンジとワンダのやり取りがしびれましたね。
インフィニティ・ウォーで、ストレンジが1400万605通りの未来を見たあと、サノスにタイムストーンを渡す選択をします。
これによって、サノスは最後のストーンを求め地球に到来、ワンダの恋人ヴィジョンの額からマインド・ストーンを奪うのでした。
ワンダが自らヴィジョンのマインドストーンを破壊し、精神的に堕ちている彼女に追い打ちをかけるようにタイムストーンの力で時間を巻き戻し、再びヴィジョンは死を迎えます。
ある意味ヴィジョンの2度の死を選択したストレンジを、ワンダがよく思っているわけないので、序盤の説得シーンは「いや、無理でしょ!!」みたいな感じで観ていましたね。
こんな感じで、単純にヒーローがクロスオーバーするだけがMCU作品では無いということを思い出させたくれた作品。
ホラー、マルチバースと新たな視点で見れたドクターストレンジ2を観て、MCUはまだまだいけると思いました。
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