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#5 実証車と実証宅

家と車で暮らしを広げる構想を実現するにあたって、今回では、構想してきた価値をどの車種を使って、どのような住宅空間でこの暮らしの価値検証をするかを一挙公開。

過去の記事
#1 家と車で暮らしを広げる
#2 構想から価値創造する仲間たち
#3 家と車の役割
#4 人の生活の移動によりもたらす価値

車両の選定

理想を言うならば車を一から作りたいところであるが、コストとスピード感からそうもいかないので、現在の日本市場にあるラインナップの中から適正な車を選ぶべく、しらみつぶしに見て回った。
ちなみに今回の企画の動力はEV車が理想であったが、ご存知の通りまだまだラインナップが乏しいのでガソリン車から選ぶことにした。
あるとき旅行中に見かけた軽トラックの荷台部分がありながらも四人乗りのダイハツのハイゼットデッキバンが目に留まった。外部空間(荷台部)と内部空間(後部座席)がバランスよく配置されている唯一無二の車両だと感じた。
外部空間と内部空間がバランス良く配置されているポイントに目をつけた理由は、車両をガレージリビングのような空間においた時に車両が空間の中で浮かずにインテリアの中に溶け込ませることができると考えたことに加え、雨に濡れない十分な内部空間(後部座席)と、ガレージから直接利用可能な外部(荷台部)が双方バランス良く配置されている構成に惹かれた。トランクのドアをあげて使っている姿ほどカッコ悪い姿はない。
これだ!と一目ぼれした。

そう思ったときには、気づいたら中古車を探し回り、最終的にはフリマサイトでユーザーから安価で購入し、#2でご紹介させていただいた金子俊耶さんと共に車内改装の企画をはじめた。

ハイゼットデッキバン
ハイゼットデッキバンに出会い最初に構想したときの井手のイメージスケッチ

実証住宅の選定

資金も限られていたので賃貸でガレージ付き住宅を探した。理想の条件はガレージ空間に水場が有り、屋外電源が有り、2台分が駐車できるくらいの広さを持つ住宅だったが、そんな条件を満たす賃貸住宅は存在しなかった。建築側に何が必要なのか?それを検証するための実証空間であるから存在するわけがないと考えを切り替えた。

よって以下の条件を満たすガレージを探すことにした。
①DIYで何とか上水を引き込める(風呂場の窓が面する等)
②電源を引き込める(2階の掃き出しサッシから引き込める等)
③DIYで壁を構築できる(RC造でDIYで壁を建てれる等)

この3つを満たす住宅が奇跡的にみつかり、実証宅を決めた。

今回の実証を始めるにあたり、色々な奇跡や出会いが続き、それらの出会いが私の背中を押してくれていると感じる場面が多くあった。
この出会いもそのうちの一つである。

実証住宅ガレージ環境

実証車も実証宅の選定も完了し、いよいよ具体的な実証のために、車をどのように改装し、ガレージをどのように設え、それぞれどのような機能を備えることで構想している暮らしが実現するのか、双方のプロトタイプを作り、暮らしながら検証する。

井手 駿

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