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#4 人の生活の移動によりもたらす価値


過去の記事
#1 家と車で暮らしを広げる
#2 構想から価値創造する仲間たち
#3 家と車を役割分担させること

今回は、「#3 家と車の役割分担させること」で言及した、想定される生活シーンについて詳しく紹介したいと思う。
住宅の中での動的活動に可動性を持たせ、静的活動はその土地に根付いた環境に必要なものを備え付けることにより、以下に図示したような生活シーンが想定されると考えている。

OUT HOME/IN HOME|ORDINARY(日常)/EXTRAORDINARY(非日常)

上記分類は、車を起点に考えると、車をガレージのように住宅の中に入れるか、屋外駐車場のように家に寄せ付けるかによって利用シーンが異なる。加えて、日々の生活のルーティンワークとなる日常のシーンと、休日や災害時などの非日常で利用シーンが区別される。区分された4つのシーンは以下のような特性を持つ。


想定シーン Aー1
今回、最も日常的な利用を想定しているシーン。
日常生活を車に積載された道具や設備を使いながら車のガレージと一体となったリビングでの暮らしを想定する。車を寄せ付ける1階をガレージリビングとなる動的活動を中心となり、上階を寝室など静的活動のスペースとなる。このような形態の住宅はこの世の中では見かけないため、建築の提案まで我々が提案する。この暮らしの実証により必要な要素や工夫は蓄えつつある。
<例>
郊外分譲戸建/都内賃貸戸建/ガレージ付きアパート


想定シーン Aー2
週末ハウス、セカンドハウスなど、日常では体験できない環境を生活の中に取り込むことができる第二の生活拠点が想定される。分譲での購入もあるが、必要な時に登録していた人だけが借りれる会員制バンガロー、もしくは賃貸として借りるということも考えられる。エネルギー面ではオフグリッドもありえる。
<例>
週末ハウス、セカンドハウス、分譲戸建別荘、共同別荘


想定シーン Bー1
Aー1が郊外分譲を想定するなら、こちらは都内もしくは、地方駅前賃貸住宅。車は住宅内ではなく屋外駐車場を想定しているため、住空間との直接的な接続は乏しい環境であるが、エネルギー面での連携は可能である。
<例>
都内分譲マンション1階、郊外駅前マンション1階


想定シーン Bー2
オートキャンプ場などでのアウトドアでの利用シーンが想定される。有事の際の避難拠点にもなりうる。車周囲の空間はタープやテントで覆えば、自然や周囲の環境をふんだんに感じれる自分だけのLDKセットがいつでもどこでも展開できるセットとなる。
<例>
キャンプ場、バンガロー別荘、オフグリッドコンテナハウス、有事の避難所


4つの利用シーンそれぞれで生活することも考えれるが、これらを組み合わせて暮らすことを考えている。その土地の地価や環境、それぞれの生活スタイルに合わせて大きく区分された4つの拠点の組み合わせにより、自分にあったライフスタイルに合わせ、生活領域を広げることができると考える。

例えば、Bー1の都内賃貸マンションを日常の生活拠点として、Aー2を週末セカンドハウスとして利用という都心単身赴任、週末地方帰省生活が考えられる。
また、Aー1の分譲ガレージ住宅を日常の生活拠点として、Aー2を会員制賃貸で時折借りて長期休暇を別荘として利用することも考えらえる。気候の快適な季節であれば、B−2のスタイルで日常の中でいつでもアウトドア生活ができることは言うまでもない。

前章で言及した動的活動に必要なものを可動させ、静的活動に必要なものを拠点ごとに備え付けることにより拠点と拠点をシームレスに繋ぎ、生活圏を広げれる新たな暮らしが想像できるのではないだろうか。

私たちが目指すのは、家と車により上記のような新たなライフスタイルを示すことにある。

次回に続く >>

井手 駿

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