【ブルベ走行録】獲得標高4000メートル?~BRM316長崎_ヨワムシ・ペダル200k
プロローグ
2024年3月16日
今季初めてのAJ長崎主催ブルベに出走!
距離こそ200kmだけど獲得標高は4000mということで、結構ハード。
1年前の対馬でも同じくらいの獲得標高のブルベ走ったけど、あの時もしんどかった記憶がある。
登坂力はもちろん、フィニッシュまでのスタミナ管理・補給の管理も求められる。
ちなみにこのブルベの副題は「弱虫ペダル」ということだが、自転車ロードレースを題材としている同名の漫画・アニメの作者が長崎市出身という縁から、作品の登場キャラクターが描かれたマンホールが市内各所に設置されていて、そのマンホール巡りがプルベのテーマになっている。
・・・しかし、ルートから微妙に離れているマンホールが少なくなく、全て回りきるのは容易ではない。
参加者の中には全マンホール制覇を目指した方もいたが、私はそんな余裕は無いと思ってたので、ルートに忠実に走りつつ、余裕あったら寄り道することにした。
さて、どうだったか?!
《参考》
獲得標高の大きい九州・西日本のブルべ2024
BRM330長崎_ヤマネコ200k:200km,3877m
BRM414行橋200kmクレイジー:207km,4038m
BRM406博多200km クライマーズハイ:200km,4187m
パーマネント悪魔の左手:207km,4938m
スタート~権現山
スタートしていきなり立山公園に向かって登る。15%程の坂もあり、早々にマンホールめぐりの洗礼を受ける。
フィニッシュまでまだまだ長いので、ゆっくり過ぎず、かつ速すぎないペースで進んでゆく。
次のフォトチェックは伊王島灯台公園。
早朝の長崎市中心部を走り抜ける。
右折回数が多く時間を取られるが、市街地走行はそんなもんなので、まだまだこれからと落ち着いて進んでゆく。
伊王島に向かう途中も、島に渡ってからも登りがあり、気を抜けない。
途中の香焼地区には毎年恒例のチューリップが花を咲かせていた。
花が咲き乱れる様は本当に好き。今年の春も菜の花、桜、ツツジ・・・楽しみだ。
そのあとは野母崎地区までひたすら南下。勝手知ったる道なので、登りの勾配や距離感などは分かっている。ここでもマイペースで進んでゆく。
野母崎地区に到着すると権現山への登り開始。景色は良好なんだけど、勾配は強烈。
何とか登りきり、展望台でフォトチェック用の撮影。
ていうか、権現山にマンホール無いのに何故登るのか・・・
権現山~PC1
権現山を後にすると、そこから県道34号の47kmを全線走り通す。野母半島の東岸、橘湾に沿って北上するルートだ。
全然通じて海が見え風光明媚な道だけど、43km先のPC1まではひたすらアップダウンの繰り返しになる。途中の補給ポイントも乏しく、じわじわと体力が削られてゆく。
一方、沿線は国内最大ののビワの産地。
4月に収穫のピークを迎えるにあたって、ビワの実に袋がかけられている。遠くから見ると花のように見え圧巻だ。あまり知られていないが、夜にはビニルハウスの灯りが大変幻想的で、一見の価値がある。
茂木の町では、人気のベーカリー「オロン」に立ち寄る。正直補給は足りていたが、茂木にきたら何がなんでもオロンに寄るという変な意地がある。ふんわり系からハード系まで、何でもオールラウンドに美味しいのだ。
オロンでパンを2個テイクアウトしたら、再び橘湾沿いにアップダウンの繰り返し。
だがゆっくり登れば大丈夫。
何度目か分からないほどのアップダウンの後、網場の街に出る。ここでPC1のローソン長崎総合科学大学前店に到着。
ここまで100kmで、獲得標高は既に2000mに達しようとしていた。
脚はまだ全然大丈夫だし、補給も足りている。参加者やスタッフと少し談笑し、出発。
PC1~長浦
次の補給地点は50km先の長浦のローソンの予定だが、その間に標高300mを超える間ノ瀬の峠越えがある。最後の1kmくらいが特にキツい峠だ。
いよいよ暑くなってきて、アームウォーマを外す。
ここまでは、息が上がらない程度の強度を基準に登りをこなしてきたが、そろそろ無理になってきた。意地で登りきるとそこからしばらくは大きな登りは無い。
かわりに長与と時津の市街地走行になるので、交通量が増え渋滞も発生していた。
なんとか渋滞をやりすごし、幹線道路から裏道に抜けつつ、長浦のローソンで水を補給。
長浦~フィニッシュ
長浦から先が、今回のブルベで1番濃かったと思う。
まずコンビニを出たらすぐ、標高500mまで一気に登る。平均勾配は8%。狭い林道のような険しい道が延々と続く。
思えばこの道を登るのは2、3年振りか、既に2500mほど登っている状況でこの登りは辛い。
と、登り坂を3分の2ほど消化したところで、急に気持ち悪くなってきた。補給は足りてる。どうした?思い至ったのは食べ過ぎ。
というより、甘いものと脂質の摂りすぎかな。パンばかり食べてたのが良くなかった。
そんな後悔してても坂道は続き、やっとの思いで峠に到達。すると主催者によりエイドが設けられていた。
水分と軽食が用意されていたが、気持ち悪さMAXだったので固形物が食べられず、手持ちの胃薬を流し込む始末。
この時点で距離は150km、獲得標高は3000mに迫っていた。50km走るごとに確実に1000mアップしてゆく恐ろしいコース。
てか、まだ1000m残ってるのか・・・
峠から一気に下りPC2の神浦フェリーターミナルへ。ここからは西彼杵半島の西岸、角力灘に沿って南下してゆく(難読地名多すぎ!)。
ひたすら海が見える絶景ルートだがアップダウンは激しい。
神浦港から7kmで道の駅夕陽が丘そとめに到着。マンホール撮影は任意だが景色が良いので立ち寄る。
ここから先もアップダウンだらけ。
まだしばらくは胃が気持ち悪い状態が続いていたが、補給を切らしてはいけないので、手持ちのエナジージェルを3つほど一気に摂取する。
畝刈の町を過ぎるといよいよ残り20km。通常ならフィナーレを迎えるところだけど、アップダウンが容赦ない。残り距離が全然減らなくてもどかしい。
しかしここに来てようやく胃の不快感がおさまり、元気になってきた。
総合運動公園までの登りと、最後の稲佐山への登りも、キツいけどまだまだ大丈夫。
さあ、フィニッシュまで残り7kmは下るだけ。夕刻という時間ゆえ渋滞に巻き込まれるも、大きなロスなくフィニッシュ。
11時間41分だった。
スタッフの方に「元気そうだねぇ」と言われたが、実際元気だった。まだ登れる気がしたが、もう登りたくはない(笑)
フィニッシュ後も、ブルベ初参加の方が多くいらっしゃるので、フィニッシュ期限まで居ることにした。
そして参加者が次々とフィニッシュしてきて、その度に「過去イチでキツかった」「途中で殺意を覚えた」「なぜマンホールの無い権現山に登るのか」などの主催者に向けての“賞賛の嵐”が(笑)
結局、出走10名中完走7名、DNF3名と若干サバイバルレースの様相を呈したものの、最後にはみんなで完走を分かちあい、ワイワイ記念撮影もして終了。
AJ長崎はこのアットホームな雰囲気がいいんだよね 。
さて、この次はいよいよFrèchだ。
チームで24時間360kmを走りきる。ちょうど桜の咲くじきだろうか、天気に恵まれたらいいな。
~完~