【過去のブルベ】初めてのブルベ~2023BRM114長崎_ウキハ400k
※2023年にエントリーした400kmブルベ。
Instagramに長文の記事を残してたので、少し加筆修正してnoteに投稿します。
私が初めてのブルベに選んだのはAJ長崎主催の400km。
最短で200kmなのに400を選んだ理由は、単に都合が合うブルベがなかったから。ただそれだけの理由だ
。最初から遠征するのはちょっと冒険だったから、同じ長崎県内での開催を優先。本当は200から始めたかったのは言うまでもない。
スケジュールは、2023年1月14日 12:00スタートで、翌日15:00フィニッシュ期限、制限時間27時間だ。
集合場所は川棚町の「しおさいの湯」。私は車を持っていないので必然的に鉄道輪行になる。川棚駅で下車。
駅舎を出ると、普通に雨が降っている。天気予報は曇りだったはずなんだけどなー。
前途多難を予感しつつ自転車を組み立て、集合場所へ向かう。その間にも当然濡れる。
集合するとすでに主催者が居て、名前を告げてブルベカードというものを受け取る。
「ほー、これがブルベカードか」と感動した。
このブルベカードは走行中常に携帯し、紛失した場合は完走認定を受けられない。
命の次に大事なものだ。
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集合時間が近づくと雨が上がり、何人かの参加者が集まる。
合計7人での出走だ。
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ブリーフィングで簡単な注意事項の説明を受け、いざスタート!
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スタート直後に多少のアップダウンがあったけれど、そのあとはずっと平坦。
1月にしては異例の暖気だったので、半袖でちょうどいいくらい。
ルート上にはPoint of Control(略してPC)が設定されており、各PCはそれぞれの設定時間帯内に通過しなければならない。早すぎても遅すぎてもいけない。
まあ、早すぎるなんてことはまず無いのですが。
PC1はセブンイレブン大川向島店。69.4km地点。かつ、ここが最初の休憩場所になった。
ここまで2時間54分。平均23.9km/h。信号が少ない区間だったからか、かなり速いペース。
ここでカレー南蛮うどんとおにぎり2個を補給。まだ全然元気。
PC1の手前から断続的な霧雨だったが、その後雨は本降りに。
結局5時間は雨天走行になった。気温が高くて助かった。真冬の気温だったら、そこでDNFだったかもしれない。
長洲港のあたりで雨は完全に止んだが、同時に日没を迎えた。ここから長い夜間走行だ。
日の出は14時間後。文字通り夜通し走ることになる。さすがに日没から日の出まで走ったことなんて無いから、不安とドキドキでいっぱいだった。
PC2は熊本県の宇城市のローソン。153.4km。ここまで7時間ちょうど。平均21.9km。
前のPCから休憩無しで来れた。極めて順調だと思う。ここでもカップヌードルカレーとおにぎりを補給。カレーばかりだ。
っていうか、150kmも走ってるのにまだ半分にも達してないんだよね…
30分くらい休んで再開。
ここからは国道266号を熊本市内へ向けて北上。
同時に向かい風になり、徐々に体力を削られていく。
嘉島のバイパスに入ると、ロードサイド店が立ち並ぶ。
福まん屋、清香園、浜勝…ここは長崎か(笑)
時折いい匂いもするが、このあたりでだんだん固形物が喉を通らなくなってくる。
というか、すでに羊羹が飲み込めない。
効果があるのか分からないが、手持ちのパンシロンを服用。
国道3号に入り、山鹿市内では向かい風がさらに強まり、20km/hちょいしか出せない。
そして襲いかかる強烈な睡魔、太ももの疲労…確実に補給が足りていない。
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ジェルやゼリー類を補給しながら騙し騙し小栗峠(183M)を越え、八女の市街地のセブンイレブンでたまらず休憩。
何とか固形物を取らねばと、本日2回目のカレーうどんとおにぎり。カレーに至っては3回目だ。
しかし、1度固形物を受け付けない状態になっているので、そう簡単に回復しない。
何とかうどんは食べられたものの、おにぎりが飲み込めない。仕方なくスポーツドリンクで流し込む。もはや味は二の次だ。
PC3までは残り35km程か。
八女~広川~久留米と引き続き国道3号を北上していくが、この区間も睡魔との戦いで、正直あまり覚えていない。
県道151号に入るとうきは市方面へ東進。
どう見ても住宅街の一角にしか見えない細い道をひたすら進む。これ本当に県道か?
そして本当に誰も出歩いていない。深夜だから当たり前なんどけど、ちょっと不気味だった。
PC3は2:11到着。275km地点。ここでついに平均20km/hを下回る。
伝家の宝刀、チョコレート一気食い。
あと、深夜になって寒くなってきたので、冬装備に着替えた。マジであったかい。
着替えは持ってきて正解だった。
ここに来て残り150kmを下回り、かつ時間的な貯金もかなりあったので、よほどのことが無い限り完走を確信。とはいえ油断してはいけない。
気を取り直して再開。ひたすら西に向かう。
ここから先も睡魔と乳酸との戦いに。
どうしても眠気が取れなかったので、コンビニでメガシャキをチャージ。
眠気は和らいだものの、カフェインの作用で30分走るとトイレに行く、を延々と繰り返すという、良くないループに陥ってしまった。
頻尿と睡魔との戦い、そしてペダルを踏んでも25km/hが限界、お尻もイタイタ…
という状態なので休憩無しで1時間も持たない。
今思えば途中で長時間の休憩(仮眠)をするべきだたんだろうけど、ジョイフルやマックは軒並み深夜営業無し。こんなことなら鳥栖の快活CLUBに寄ればよかった。
350km地点、小城市内で日の出を迎えた。
長かった夜間走行がようやく終わった。
引き続きヘロヘロだが、休みながらも確実に進んでいく。
最後に長崎と佐賀の県境、矢筈ダムの登りが憂鬱でたまらなかったが、意外とサクサク登れる。平地があれだけしんどかったのに!
そのあとの最後の坂も登りついにフィニッシュ。22時間13分だった。
身も心もボロボロだったが、終わった瞬間には充実感で満ちていた。心はホクホクだ。
フィニッシュ受付を済ませ、そこで認定メダルを受け取る。参加料に温泉チケット代が含まれているので、そのまま入浴。めちゃめちゃ気持ちいい。こんなに気持ちいい温泉って、あっただろうか。完走者の特権だな。
こうして初めてのブルベは完走で終えることができた。感想を一言で言うなら「またやりたい!」
単に脚力があればいいのではなく、ペース配分、補給のしかた、トラブルの対処、休憩・仮眠の要否判断などを、常に最善の判断をしなければならないんだなと感じた。(しかもその判断を睡魔と脚の痛さの中でしなければならない…!)
今回、ああすれば良かったと思うことが本当に多くあったけど、その分「次はこうしてみよう!」になるし、何よりあれこれ試行錯誤している時間そのものがすごく楽しかったことに気づいた!
今までロングライドしてきたけど、雨の日や夜は避けてた。でもブルベは日時が決まっているので、雨中の夜間走行も当たり前。でもみんな同じ条件の中頑張るのだ。
そんなちょっびりハードな非日常を楽しめるブルベ。むむむ、これはハマりそうだぞ…🤔
(おわり)
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