株での”自己資本比率”の考え方とは 〜ROE、ROAとの関係性も一緒に〜
こんばんは。shunです。
ブログの方ではたまに解説するのですが、
こちらでも定期的に用語解説をしていこうと思います。
株式投資をやっている方ですと、
このような用語がよく耳に入ってきますが、
ー何%以上だと健全ー
以上に意味を知らない方が多くいると思います。
実際にそれだけの知識で投資してしまうと、
うまくいかなったりする場合があります。
もう少しだけ深く知っておくことで、
指数読みがより的確になることだと思います。
■ 自己資本比率と株価の関係性とは
高すぎるとダメな場合も?
まず”自己資本”とは何のことか。
ここから理解しておく必要があると思います。
企業が決算時に出す書類の1つの中に、
貸借対照表というものがあるのですが、
その中の資金調達源泉を表すものの1つで、
返済の必要のない資産。
これが自己資本ということになります。
これには株主として出資を受けた資本・・株主資本
が含まれています。
投資資金による運営形態なので、
返済の必要がない。という結果となります。
◻︎ 自己資本比率とは
もちろん企業の運営は株主資本に頼ってるわけではないので、
他にも色々な形態で資金調達をしています。
その全ての調達源泉の中の自己資本の割合。
これが”自己資本比率”ということになります。
つまりこれが高ければ高いほど、
有利子負債が少ないとの見方もできますので、
長期で見たときの安全性が高い。
ということですね。
ちなみに業種にもかなり左右されますが、
40%を超えていると安全性が高いと言われます。
安全性と聞くと良いように聞こえますが、
実際はここに落とし穴もあります。
◻︎ 自己資本比率の落とし穴
前の段落でも言った通りですが、
安全性を示す指数である。
というのがそのまんま落とし穴で、
成長性があるわけではない。
という注意点があります。
もし有利子負債も抱えてなくて、
自己資本も高すぎる企業がいるなら、
事業投資はどのように行なっているのでしょう?
このように株主を募っていても、
その資金の使用用途がはっきりしない。
というのは株価の落ちる要因となりますので、
そこまで確認してこその指数です。
◻︎ 自己資本比率の低い例
自己資本比率が低い例でよく挙げられるのは、
9984 ソフトバンクグループ ですね。
自己資本比率が低いのは、
借入などでの資金調達が多いからです。
これは悪いことではなく、
それだけ事業や企業投資などをしているということです。
もちろん事業や投資活動が傾けば、
守る資金が少ないということなので、
リスクはあるぐらいに考えておきましょう。
■ 自己資本比率を覚えたら、
”ROE”と”ROA”との関係性も覚えておこう
まず簡単に説明しますと、
ROEは"自己資本利益率"と言いまして、
自己資本により生み出された利益の割合。
これを表す指標です。
ROAは総資本利益率で、
全ての資金調達したものに対する利益の割合。
つまり資本に対して、
どれだけ効率的に利益をあげているか。
これがわかる指標となります。
◻︎ ROE(自己資本利益率)と株価の関係性
この数値は基本的には10%超えていれば健全。
と言われることが多いです。
それではただ10%を超えていると良いかというと、
そうでもないという考えもありまして、
ROEは実際に自己資本から計算されているものではないので、
有利子借入が多い場合はこの指数が高くなることがあります。
それをわかりやすく見せてくれるのは、
ROA(総資本利益率)の指数でもあります。
◻︎ ROA(総資本利益率)の上手い使い方
指数としては5%あれば健全と言われています。
こちらは全資金に対しての利益の割合ですので、
ROAとROEを見比べるだけでわかるものがあります。
このように全ての指標を眺めることによって、
企業の方針が見えてくることもありますので、
覚えておいて損はない指数です。
■ まとめ:自己資本比率やROE・ROA
株価との切っても切れない関係性
このようにかなり大事な指標となります。
簡単に覚えてしまっていると、
間違った投資判断をしてしまうこともあります。
ROEがいいから効率のいい形態だと思わず、
そこから1つ、2つ判断材料を増やすことで、
株式投資の勝率は増えます。
企業分析とは指数ではわからないものもあり、
しっかり財務諸表を見る必要も出てきます。
その時短としてあるのがこの指標なのですが、
全て信じきらないようにうまいこと使っていきましょう。
→ 公式ブログにはもう少し深い内容を載せています。