Vertex AI~ノーコードでのモデル開発~
皆さん、人工知能を使った画像識別に挑戦してみたいと思ったことはありませんか?Google CloudのVertex AIを使えば、プログラミングの知識がなくても、簡単に画像識別モデルを作ることができるんです。今回は、その魅力的な方法をご紹介します。
画像識別モデルのデータセット作成
まずは、Google Cloud管理コンソールからVertex AIにアクセスし、データセットを作成します。今回は画像分類用のデータセットを選択。
データセットを作成へ向かい、以下のように設定。(テキスト分類)
データセットに画像を追加
データセットの要件
各ラベルに最低10枚の画像が必要
対応フォーマット:JPEG、PNG、GIF、BMP、TIF、WebP、ICO
1枚あたり最大1.5MB
練習用なら各ラベル10枚程度でOKですが、本格的なモデルを作るなら100枚以上用意するのがおすすめです。今回は「ネコ」と「ネコじゃない」の2ラベルで進めてみましょう。画像を追加してラベル付けが完了したら、いよいよモデルトレーニングです。「新しいモデルのトレーニング」を選択し、設定画面で予算やトレーニング時間を調整します。
モデルトレーニング
ラベリングが完了したら、下図の右側「新しいモデルのトレーニング」を選択します。
以下の選択は好みに合わせて、モデルの学習をセットしてください。
例として画像をアップロードします。
コンピューティングと料金」では、「予算」に「8」、「早期停止を有効にする」を「ON」にし、「トレーニングを開始」を押下します。
トレーニング時間データセットの量やノード数にもよりますが、数時間程度と非常に長くなりやすいため、他のことをするのがおすすめです。
モデル評価とデプロイ
トレーニングが完了すると、メールで通知が来ます。「Model Registry」からモデルの評価結果を確認できます。適合率や再現率が高ければ、高品質なモデルが出来上がった証拠です。最後に、作成したモデルをデプロイしましょう。「エンドポイントにデプロイ」を選択し、新しいエンドポイントを作成します。これで、APIを通じて画像識別が可能になります。
「評価」にて、トレーニングの結果を確認してみます。
こちらのサンプルでは、2のラベルに約20枚の画像で学習を行いましたが、適合率100%と再現率100%と高品質のモデルができました。
Vertex AIで簡単!画像識別モデルのデプロイ方法
皆さん、こんにちは。今回は、Vertex AIで作成した画像識別モデルをデプロイする方法をご紹介します。モデルのトレーニングが完了したら、いよいよ実用化の段階です。簡単な手順で、あなたの作ったAIモデルを使える状態にしていきましょう。
エンドポイントへのデプロイ手順
モデルのトレーニングが完了したら、「エンドポイントにデプロイ」を選択します。
画面右側の「新しいエンドポイントを作成する」をクリックします。
エンドポイントに分かりやすい名前を付けましょう。
「続行」ボタンを押して、次の設定画面に進みます。
モデル設定のポイント
トラフィック分割
デフォルトでは100%に設定されています。
複数バージョンのモデルをテストしたい場合は、ここで調整できます。
コンピューティングノード
「コンピューティング ノードの数」を設定します。
通常は1ノードで十分ですが、トラフィックが多い場合は増やすことも可能です。
ロギング設定
「このエンドポイントのアクセスロギングを有効にする」にチェックを入れることをおすすめします。
後でモデルの動作を分析する際に役立ちます。
エンドポイントの設定が完了したら、「デプロイ」ボタンをクリックします。デプロイには数分から数十分かかることがありますが、完了すれば即座に使用可能になります。
結果
下部にある画像アップロードから写真を追加して判別すると右側にラベルの信頼度がスコアで表記される。
まとめ
Vertex AIを使えば、AIの世界に一歩踏み出すのがこんなに簡単です。自分で撮った写真を分類するモデルを作ってみるのはいかがでしょうか?趣味の植物や料理の写真を使えば、楽しみながらAI開発のスキルが身につきますよ。ノーコードでAIモデルを作る経験は、きっと皆さんの視野を広げてくれるはずです。ぜひチャレンジしてみてください!