ひとり高尾合宿1日目
あした山行ってくるわ
仕事から帰ってきた母親にそう告げて
今日の始発電車に身を任せ高尾にやってきた。
合宿といっても特に何かを課すわけでもなく
ひとりでただボーッとしているだけだ。
なんなら今日山歩き・山走りをしたおかげで
明日は動けない気もしなくはない。
それでもここにきただけでなんだか穏やかになれる。
。。。
東京屈指の、
いやもはや日本屈指の観光地となっている高尾山。
早朝に足を忍ばせるとそこはただの静かな森だった。
ひとりでとぼとぼと歩いたり走ったりを繰り返しているうちに登山口からおよそ30分で山頂についた。
標高が高ければ高いほど植生も背丈が低くなり見晴らしがいいものだ。
けれど自分はわりと高尾山のような
森が好きかもしれない。
川の音
鳥・虫の鳴き声
風に揺られる木々の音
そして木漏れ日
そこには自分の幸福度を高めるスパイスが凝縮されていた。
。。。
今日は宿もある。
奥地にたたずむ陣馬山まで足を伸ばしてみた。
そこには山のシンボルである馬?なんだろうな。
一応四足あるからな。
でもおれにはそり立つチ◯コにみえる。
そんなオブジェを横目に昼寝をして再び高尾山に戻ってくると朝の静けさはどこへやら。
観光地の威力をまざまざと感じた瞬間。
ちょっと冷めた。
。。。
山を歩いていて気づくのは頭の中には常に雑念があるということだ。
幸福のスパイスが効いているとき
以外はいつも考え事をしている。
ありもしない未来について。
過ぎ去った過去について。
やかましいわっ
いくらもがいたって離れない雑念たち。
街にいてもスルーしていたであろう
頭の中の騒音にこの合宿では向き合うことにする。
あービールうめえ。
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