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まだまだ雪不足な白毛門

2023年12月2日〜3日
師匠のプランにお世話になって谷川連峰の白毛門(しらがもん)へ。
2回目の白毛門だったけれど、
予想よりも雪が無かったせいで
思ったより大変な登山になった。

12月2日(土)

🥾土合橋から松ノ木沢ノ頭

 土合橋の駐車場から白毛門沢を渡って登山スタート。ブナ林の急斜面を一気に登っていく。しばらくこの樹林帯の急登が続き、みな口数も少なく黙々と登った。時折左側に見え隠れする一ノ倉沢やマチガ沢などの谷川岳の岩壁が励みになる。

 谷川岳東面の岩壁が美しい

 視界が徐々にひらけてくると、足元は土と根っこの急斜面から岩が主役の斜面へと変わってきた。ロープや鎖がかかる岩場をいくつかやり過ごすと、1,484mピークの松ノ木沢ノ頭に飛び出した。

松ノ木沢ノ頭への登り
混み合う等高線が急登であることを物語る

🥾松ノ木沢ノ頭から白毛門

 松ノ木沢ノ頭から白毛門までは1時間弱。厄介な岩場の登りが随所にあるので楽はさせてもらえない。前回来た時は2月で雪が豊富にあったので、ここまで苦労した覚えはなかった。この時期の白毛門の大変さを思い知った。
 山頂に着くと誰もおらず貸切状態!日帰り組は全員下山したみたい。ちょうど良く雲も取れて、明日向かう笠ヶ岳・朝日岳方面がよく見えた。

白毛門から見た笠ヶ岳方面
明日が楽しみ!

12月3日(日)

🥾白毛門から笠ヶ岳

 早朝5時半、白毛門から少し下った空地に張ったテントを出ると、あたりは一面のガスに包まれていた。夜は星空が広がっていただけに、かなりショック。晴れを祈りつつ、笠ヶ岳に向けて歩き出した。

6時を過ぎるとガスが取れてきた

 しばらく歩くと徐々にガスが薄くなってきて、一ノ倉岳や茂倉岳が分厚い雲の上から顔を覗かせた。やがて、日が昇るとそれらの山々がモルゲンロートに燃え上がり、僕が冬山で最も好きな瞬間を迎えた。

谷川モルゲン

 無数に残されたウサギの足跡を追うようにして笠ヶ岳を目指す。雲は多めながらも、そのおかげで幻想的な景色を見ることができた。朝日に照らされた山を這い上がっていく雲の流れ、雲の切間から差し込んだ陽光に照らされた雪の森。どれも甲乙つけ難い絶景だ。

スポットライトを浴びる雪の森

 たどり着いた笠ヶ岳の山頂は強風が吹き荒れていた。おまけに雲行きも怪しくなり始めて、この先どうしようかと休憩しながら考える。朝日岳まで行きたいけれど、師匠の判断で今日はここまでとする。先日の平標のように爆風に捕まる可能性があるのでやむを得ないか、と自分に言い聞かせた。

強風の笠ヶ岳

🥾笠ヶ岳から下山へ

 来た道を大人しく引き返す。笠ヶ岳から下ると先ほどの強風が嘘のように静かになった。悔しさを残したままテントを撤収し、再び白毛門に立って下山の途についた。

谷川の岩壁を見ながら下山する

 白毛門からしばらくは厄介な場所が続くので、師匠にロープを出してもらいコンテで下ることにした。昨日の昼間に雪から溶け出した水が岩を覆うように凍っていて、昨日よりも危険な状態になっていた。氷の上にしっかりとアイゼンを突き立てて慎重に下る。折角研いだアイゼンがどんどん丸くなるのを感じて悲しい気持ちになった。
 昨日苦労して登った樹林帯の急登を駆け降りて、13時ごろには土合橋の駐車場まで下りてきた。

白毛門からの下り

まとめ

 白毛門に登るのは2回目だったけれど、前回よりも大変だったように思う。それは、先ほども書いたように雪がまだ十分積もっていないから。山頂直下や松ノ木沢ノ頭付近の岩場には予想以上に苦労させられた。
 ただ、目の前に迫る雪を纏った岩壁やモルゲンロートに染まる谷川連峰の姿は、ようやく本格的な雪山に来られたという実感を持たせてくれた。白毛門は今シーズン中に雪がもっと降ってからリベンジしてもいいかもしれない。
 今回もおつかれ山でした🏔


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