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大学院でのShumpeiの一部始終。

みなさん。こんにちは。今回は私が大学院にいたときの話を少し綴れられればと思います。

私が大学院にいたのは2019年から2020年にかけてでした。別の投稿でも書いたように、行ったところはダラム大学でConflict Prevention and Peacebuidlingというコースでした。本コースは9月から始まり翌年の9月に終了するもので、私はAcademic writingのスキルを上げるために受けたPre-sessional Courseを無事終了し本コースをスタートさせました。

先に書いておくと、2019年〜2020年と聞いてピンと来た方もいらっしゃるかも知れませんが、私が在英中にCOVID-19のパンデミックが始まりました。結果、1年間のうち3分の1が全面的にオンライン形式になりました。外出し友達と会うことはなくなり、寮で過ごす日々が多くなりました。社交の機会が一気に減ったのでとても残念でした。ただ、コースに関しては大学側の対応はよく、オンラインの切り替えはスムーズだったように思います。できる限りのサポートを遠隔でする体制を整えてくれた教授陣には感謝しています。

1年間は3学期に分かれています。これらの学期は、それぞれMichaelmas、Epiphany、Easterと呼ばれていました。それぞれに必須の授業が2つありました。また修了するためには全過程を通して選択科目を3つ取る必要がありました。

私のコースは上記に記したように紛争予防と平和構築についてです。いくつか授業名を挙げると、"Defense, Development, and Diplomacy in Conflict: Evolving Actors, Factors, and Paradigm"、"Conflict Prevention and Sustainable Peace"、"Conflict Analysis"、"Recovery and Reconstruction: Consolidating Peace after violence"、"Responses: Peace Processes and Political Negotiation"などがありました。教授陣はアイルランド、ドイツ、ギリシャ出身の方などもおり、国際色豊かでした。Peace and Conflict Studies(PCS)というと国際関係論(International relations)畑の方が多いですが、人類学の教授もいました。PCSのリテラチャーで議論されるようになってきている、社会学や人類学的視点を取り入れるべきだというのを実際の教育の場に取り入れているように思えました。

1年間通して、とにかくリーディング漬けの毎日でした。毎週3、4コマほどしかないのですが、その週一の授業のために指定されているリーディングの量は非常に多く、全て丁寧に読むことは英語ネイティブスピーカーでも大変なのは、同じコースの友達を見ていて分かりました。

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大事なのは授業の論点を予習リーディングから読み取り理解し、自分なりの考えに思いを馳せることだったと思います。授業一コマは1時間30分のレクチャーと1時間30分のディスカッションの時間で構成されています。なので、授業の論点を理解し、議論に参加(最低でもフォロー)できることはとても重要です。そのためにはリーディングを綺麗さっぱり読み切ったことよりも、論点を理解していることが重要なのです。(もちろん全て読んで理解することに越したことはないのですが。)

授業以外にも毎週ゲストスピーカーを呼んでくれて話を聞ける機会がありました。ゲストスピーカーは、他の大学から来た教授、ドイツの外交官、元イギリス空軍など様々でした。これへの出席はもちろん自由でしたが、私はできるだけ毎週出るようにしていました。せっかく大学院にいるのだから可能な限り吸収しなければ損、という思いでした。

学期と学期の間には長期休みがあり、それぞれの授業ごとにエッセイの課題が出ます。授業の成績は全てエッセイのスコアで決められます。アメリカの大学などは出席や小テストなどでも決められると聞きますが、イギリスはストレートにエッセイのスコアが成績に響きます。その意味では授業に出なくてもエッセイのスコアさえよければ大学院を修了できるので、学生の自主性が試されていると言えるでしょう。

選択授業は課題が分かれていることがあり、1000文字や1500文字のエッセイが多かったですが、必修のエッセイは3000文字でした。一学期分で3、4授業あったのは記した通りですが、限られた長期休み期間に、いかに全て終わらすかが問題でした。私は戦略的に乗り切りました。論文1つ呼んで何文字書けるか、また、一日何本論文を読めるかを把握しました。そうすることで1エッセイ何日必要か計算で出すことができます。そのおかげで書かなければならないエッセイが複数あるにもかかわらず、遅れているのか、余裕があるのかを把握することができました。これは大事なことで、急がなければならないのか、少し息抜きしていいのか分かることは、自分のコンディションを整えるのに役立ちます。休むときは気持ちよく休めるからです。これは当時の私の能力を鑑み現実的な視点で思いついた戦略でした。

勉強以外の話ですが、大学生活ではQuiz night、Open mic、Formal dinnerと呼ばれる晩餐会など様々な催し事があります。友達は、パキスタン、中国、タイ、イングランド、スコットランド、ドイツなど国際色豊かだったので、順番に自分の国の食べ物を振る舞ったり、potluck形式にしたりして、晩御飯を食べることもよくありました。小旅行に行くこともありました。

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大学はある意味、勉学に励むだけのところではありません。様々な経験を提供してくれる場所です。もちろん英語力の幅を広げる機会にもなりますし、交流を広げるいい機会にもなります。イギリスの大学院は1年間なのであっという間です。色々とストレスも溜まりますが、とても有意義な自己投資をしているはずなので、体調だけは崩さないよう注意し、目一杯時間を有意義に使えるといいでしょう。


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