群馬県高崎市に本社を置く昭和電気鋳鋼は、パワーショベルなど大型重機や、トラック・バス、鉄道など大型車両に使う鋳物部品のメーカーだ。社長の手塚加津子さんは、聖心女子大学を経て教職に就いたが、2001年に亡くなった父の後を継いで実業の世界に飛び込んだ。
聖心女子学院の中等部・高等部から聖心女子大学へと進学した中で、ボランティア活動を通じて西行法師の歌「なにごとのおはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる」に感銘を受け、その精神を心に染み込ませたという。
「会社を継いで、労働や経営の厳しさや激しさに触れ、『何ができるかわからないけれども、何かの役に立っていきたい』。そういう気持ちが、今の仕事の根底に流れています」と話していたのが、印象的だった。
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