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八一王戦A級初戦 対keita0705さん

八一王戦(81道場順位戦)A級の初戦。
途中の苦しい局面を何とか乗り切り、錯覚で逆転した一局。
序盤の駒組みを重点的に掘り下げようと思います。


序盤①・居飛車の早い仕掛け


1図

33手目、玉が安定していない状態での居飛車の仕掛けには驚きました。
振り飛車の方が陣形が整っているので無理気味と思っていましたが、1図でやや対応が乱れたようです。
最善は5一角でしたが、実戦は2二飛。
角交換を警戒した手ですが、8八玉とされると手がなかったです。

序盤②・玉形差をどうするか

2図

お互い玉形を整えて2図。
同銀だと3三角成、同桂、3四歩、同金、3一角を気にしましたが、4四角があり振り飛車よし。
4四角を見落としていたのはひどいですね・・・汗

中盤①・綱渡りを渡り切れず


3図

進んで3図。
馬を作られましたが、持ち駒を使わずにうまくバランスを保っている局面です。
ここまでの差し回しはよかったですが、次の2七歩が疑問。
3六歩、同銀、4六角とすべきで、以下2七飛、5六歩とたらして互角でした。見えづらい手でしたね。
実戦は以下同飛、4九角、2六飛、とすすんで、思ったより局面がよくないことに気づきました。

中盤②・居飛車の錯覚


4図

進んで4図。
ここはかなり押されている局面です。
3六歩と嫌味な歩を打って対応を聞きましたが、ここで居飛車が3九歩。
1時間続いた感想戦でも、お相手の方はこれを悔やんでいました。
以下実戦通りに進めて逆転模様です。

終盤・弱点を突く攻め方

5図

終盤戦の5図。
最善は3七竜ですが、実戦は4四角を選びました。
実戦的に嫌なところを突いて、秒読みの状況でプレッシャーをかける手です。
以下弱点のコビンを攻め続けて、竜取りも絡めて最後は自玉が万全の状態で居飛車の投了となりました。

評価値グラフ


総括

序盤戦が難しく、歩得した状態から具体的によくする手がみえない将棋でした。
こういう将棋で指せるようになると、上達が見えてくると思っています。

終わりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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