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005# 唯一の家訓

004# の続き。

故郷・京都に召集されたあとは、今までのことを両親に懇切に説明しました

よくしゃべる母、よくしゃべる父も
そのときは真剣な面持ちで話しを聞いてくれました。

我が家の家訓はただ1つ

「 人にお金は借りるな。人に貸すな 」

銀行員の両親だからこその家訓なのでしょうか。
物心ついたときからこう言われていたことを覚えています。
なんともわかりやすいシンプルな家訓。

「融資はまた違うぞ!」と幼いこどもに説明していた父の姿も蘇ります(笑)
(融資との違いがわかるわけない)

人が揉める原因はだいたい「お金」

悪い言い方ですが、他人は裏切ります。

「性善説」と「性悪説」がありますが
僕は昔から「性悪説」の立場です。
(正解はないとおもいます)

紀元前3世紀ごろの中国の思想家荀子(じゅんし)の説。「人間の本来の性質は悪であり、善とされるものは、偽(い)(後天的に作為した結果)である」という。
 たとえば、性悪説によれば、聖人君子の存在は説明できないはずであるが、これは精進努力した結果、悪を克服した人間像のことである、と説明している。荀子の言いたかったことは、人間の性悪そのものではなく、その性悪も努力しだいでは克服できるとして、努力の持続の重要さを主張しようとする点にあった。

小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) より一部引用

人は生まれながらに邪念をもっていると。

成長するにつれ社会で生活する中で
人間的に良くなろう、善意をもとう、として努力する。

だからこそ人は勉強するし、失敗から多くを学ぼうとする。

完璧な人間なんていないし、「善のかたまり」なんて人はいないと思っている。おっとおっと、この話はすると長いので割愛。。

お金でつながる縁なんて、所詮お金がなくなれば切れるし
お金が生まれれば周囲から人が集まってまた離れて。。その繰り返し。

世の中「お金」だと思ってます(これも正解はないですが)
お金だけの利害関係の付き合いなんて結局軽薄なんですよ。

だからこそ最近は
「返って来ないものだと思って、お金を貸す」という理念に変わっています。

これは人生の先輩に教えてもらいました。

これに僕ならこう付け足します。
「こいつに貸したものは返って来る、という信用を勝ち取るほどの関係性をつくろう」と。

人生は信用が大事。これがこの半年の大きな学び。
信用を築く努力こそが、人が性善となるための必須条件だと思ってます。

そんなこんなで
特に父親は長年、銀行での融資を担当してきたらしく
お金に困っているお客さんをずっと見てきたんだとか。

裏切られたこともいっぱいあったでしょうし、きっちり返済してくれる素晴らしい方もいたことでしょう。

銀行も貸したお金を返してもらえないと経営は立ち行かなくなりますし
借りる側は、いかに「信用」を勝ち取るか、もしくは「与信」ができるか。

信用はそんな簡単には得られない。
ただ、信用を失うのは簡単。

そんな人生経験から両親のお金に対する概念は形成されていったようです。


お金に頼らない縁、それは「血縁」。
両親、兄弟、祖父母その血縁を大事にしなさい。
利害関係なく支え合う関係だから。
兄2人を支えられるのはお前。お前を支えられるのは兄2人。

父の言葉より

そんな父の話もあって、家族愛が少しは深まったかなと。

さて、どうしたものか。
長男32歳、次男30歳、三男28歳。
全員独身。
そら両親も寂しいし心配するだろうね。。(笑)
「結婚は親孝行のため」というのもわかってきた気がします。

でもごめん、まだ親孝行できそうにありません。。
33歳で結婚予定ですので、しばらくお待ちください。

ここまでつらつらと書き記しましたけど
お金でもない血縁でもない、固い信頼関係で築くことの縁の重要性も学びました。

一般のサラリーマン建築士が
自分の誕生日に人生最大の分岐点に立ったという、ヘンテコな話は
またディナーのあとにでも。

さあ、四畳半からはじめよう。

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